トレック・バイシクル、低排出アルミへの移行を発表
トレック・バイシクル、低排出アルミへの移行を発表
2025年10月より、Trek、Electra、Diamant のアルミ製自転車フレームのほぼすべてが、再生可能エネルギーで稼働する施設で生産されたアルミニウム、リサイクル素材、またはその両方を使用して製造されるようになります。これまでも一部精神では取り組んでいましたが、より力強く気候変動の取り組みへの歩みを進めることとなります。
この移行は年間100万台を超えるバイクに影響を与えるものであり、トレック史上最大のカーボン削減施策です。SBTi認定の気候目標を予定よりも早く達成するための大きな節目であり、自転車業界における最も重要なサステナビリティのマイルストーンのひとつです。
トレックは2021年に、環境負荷の少ないアルミニウムの調査を開始しました。それ以来、新たなアルミ調達方針を策定し、サプライヤーが新基準に適合できるよう支援してきました。2024年8月には初の低排出アルミフレームが生産ラインに登場。2025年10月には、トレックのアルミ製バイク全体で低排出アルミを標準仕様とする予定です(一部例外を除く)。
低排出アルミフレームは、これまでのトレック製品と同様の仕様・性能基準を満たしており、機能的にはまったく同じです。異なるのは、環境負荷の低さだけです。
「これはトレックだけでなく、自転車製造の可能性にとっても大きな一歩です」と、トレック社長 ジョン・バークは語ります。「この取り組みにより、気候目標の達成が数年早まり、より良い道があることを証明できました。他の企業も、自転車業界に限らずこの取り組みに加わってくれることを期待しています。」
アルミ調達の新基準を設定
トレックの新たな持続可能なアルミ調達方針では、排出量を 1kg あたり11kg CO₂e 以下に制限(アルミニウム・スチュワードシップ・イニシアチブなどの要件に準拠)。現在トレックが調達している原材料の多くは、再生可能エネルギーで稼働する一次素材メーカーによって、この基準を大きく下回っています。
この基準を定め、サプライヤーと直接連携して実現することで、トレックはアルミのサプライチェーン全体を、よりクリーンな素材調達を軸に再構築しています。
フレームチューブから、その先へ
この変革はフレームチューブから始まりましたが、トレックはすでに、リム、シートポスト、ハンドルバー、ステムといったその他のアルミ部品にも同様の基準を適用すべく取り組んでいます。
「まだ終わりではありません」と、トレックのグローバル・サステナビリティ・マネージャー、ジョエル・デメリット氏は語ります。「私たちの目標は、すべての主要なアルミ部品にこの思想を広げることです。」
よりよい未来のための青写真
トレックは、この戦略を広く公開することで、他業界・他企業・個人による変革を後押ししたいと考えています。持続可能なアルミ調達方針はご希望に応じて提供可能であり、業界イベントでも他ブランドの参考資料として共有されます。
「トレック1社が排出量を削減しても、世界を救うことはできません」と、デメリット氏は述べます。「だからこそ、サイクリング業界にとどまらず、他業界にも変化の力を拡げていきたいと考えています。」
トレックが提案する、低排出アルミへの5つのステップ
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明確な目標を設定し、全員に共有する
長期的な成功のビジョンを定義し、全社的に認識を統一しましょう。明確な排出量目標は、日々の意思決定にサステナビリティを組み込む助けとなります。 -
素材の由来を把握する
アルミの調達先や製造工程を把握しましょう。私たちはサプライヤーを「基準を満たす」か「満たさない」かの2つに分類し、改善に取り組みました。 -
より良い選択肢を求める
新しいサプライヤーを探す必要はないかもしれません。現在のパートナーにも、よりクリーンな選択肢は存在します。ただ、それを求めることが変化の第一歩になります。 -
リサイクルについて正しく理解する
アルミのリサイクルはすでに確立されていますが、新しいリサイクル素材を導入する際は、採掘削減や化石燃料排除に寄与するか、埋立やダウンサイクルを回避できるかを慎重に見極めましょう。 -
自らのストーリーを発信する
透明性は顧客、パートナー、そして業界全体にとってプラスです。成果や失敗から得た教訓を共有することが、信頼を築き、変化を促進します。
詳細情報や気候目標の進捗は、トレックの最新サステナビリティ・レポートをご覧ください:
trekbikes.com/sustainability
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