光学解像度4800ppi(19億画素)のイメージスキャナを発売
貴重なガラス乾板のデジタルアーカイブに。広視野顕微観察装置に。
アイメジャー株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役:一ノ瀬修一)は、19億画素の画像を1台で撮影可能な高解像度イメージスキャナ[RPS-4800(アールピーエス-4800)]を発売します。解像力を追究した専用レンズ設計により、真の解像度を実現。 弊社従来機2倍の4800ppiで高精細にスキャンします。 ガラス乾板やフィルム原稿などのアーカイブ、高精細スキャンを必要とする用途に最適です。また19億画素画像により、広視野顕微解析が可能です。品質保証検査における、製品の色ムラ・反射ムラ・透過ムラ・キズ、スジの定量化にお役立てください。有償レンタルサービスもご利用頂けます。是非お試しください。
REALPIXEL イメージスキャナRPS-4800
アイメジャー株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役:一ノ瀬修一)は、19億画素の画像を1台で撮影可能な高解像度イメージスキャナ[RPS-4800(アールピーエス-4800)]を発売します。解像力を追究した専用レンズ設計により、真の解像度を実現。 弊社従来機2倍の4800ppiで高精細にスキャンします。 ガラス乾板やフィルム原稿などのアーカイブ、高精細スキャンを必要とする用途に最適です。また19億画素画像により、広視野顕微解析が可能です。品質保証検査における、製品の色ムラ・反射ムラ・透過ムラ・キズ、スジの定量化にお役立てください。有償レンタルサービスもご利用頂けます。是非お試しください。
【製品情報URL】 https://www.imeasure.co.jp/product/rps.html
販売日:2020年12月23日。レンタル開始 2021年2月1日より。
< 基本仕様 >
光源:白色LEDアレー
センサ:CCDラインセンサ
取込寸法:6.1×16.5インチ(155×419mm)
光学解像度:4800ppi
読み取り階調:各色16bit入力/16bit出力
インタフェース:Hi-Speed USB
本体外形寸法:W656×D458×H174mm(透過 W656×D458×H206mm)
重量:15Kg (透過 20Kg)
消費電力:45W(透過 55W)
ソフトウェア:iMeasureScan Pro Version 4.0
< モデル名 >
反射モード :202010A1
反射/透過モード :202010A2
< 有償レンタルサービス >
レンタル期間は2週間から、延長は1週間単位で可能。
※お客様がお持ちのPCで動作します。レンタルPCもございます。
< 特徴 >
1.155 × 419mm(6.1×16.5インチ)の有効範囲内を19億画素(*1)でスキャン。
従来の市販品のイメージスキャナでは、19億画素の画像取得は不可能でした。19億画素の画像とは、近年普及が進む4K/8Kテレビ放送用の8Kカメラを60台同時に並べて撮影した画像に相当します。テストチャートを用いた評価の結果、分解能にして6〜8マイクロメートルを分解します。髪の毛(70μメートル)を10分割する解像度です。
(*1) 19億画素
一度に取得できる画素数の上限は、TWAINコマンド仕様に依存し、65535pixelが上限です。そのため、155x346mmに制限されます。この範囲を一度に4800ppiの解像度でスキャンすると、19億画素となります。
2.原稿台ガラスに被写体を置くだけ。対応できる原稿、フィルムや試料が豊富。
時間経過と共に劣化の進むガラス乾板。一刻も早い高精細スキャニングが待たれます。従来型のプロ用途のフィルムスキャナは、銀塩フィルムを対象としており、ガラス乾板に対応しておりません。RPS-4800は、ガラス乾板を水平に置いたままで、高精細にスキャニングします。
3.ピント高さは、0.1mm単位で0〜+6.0mm範囲にピント位置の設定可能。
解像度が高くなるほど、被写界深度(一度にピントの合う物体の遠近距離範囲)は狭くなります。そこで、制御ソフト側の画面にて、0.1mm単位で任意の高さにピントを設定できる機構は重要となります。RPS-4800には、最新版イメージスキャナ駆動ソフトiMeasureScan Pro Version 4.0が標準添付されます。更に、最適ピント位置を見つける焦点ブラケットスキャンに対応します。最適ピント位置を探る際に、0.1mmピッチで自動的に、スキャンを繰り返すことができます。また、高さ方向に0〜6mmまで、最高解像度にて、0.1mmピッチで61回連続スキャン、といったスキャン設定も可能です。
4.立体物に影が出にくい両側照明。
画像解析を行う場合、照明光の幾何学的な配置は非常に重要です。例えば、フルカラー(可視)画像の解析を行う際に照明光が片側照射光であった場合、被写体の反射率(吸収率)の差に起因する濃淡なのか、被写体の凹凸に起因する「影」なのか、スキャンした後に得られた画像から判断するのは非常に困難です。影が生じにくい両サイドからの照明装置によりこの問題を解決します。
5.16bit A/D変換を搭載し、65536階調で試料の明暗を可視化。
イメージスキャナが標準装備する「シェーディング補正」機構を搭載しており、反射率や透過率の僅かな不均一性を可視化します。色ムラ・反射ムラ・透過ムラ・キズ、スジの定量化に利用可能です。
6.有効取り込み寸法は反射/透過モードで共通。プレビュー画像を共用可能。
市販のイメージスキャナでは、反射モードと透過モードは取込範囲が異なるためプレビュー画面を共用できませんでした。RPS-4800は反射モードと透過モードで取込範囲設定を共用可能です。例えば、スライドフィルムのアーカイブ作業において、スライドに手書きで書かれた文字は、反射モードでスキャンし、同時に一括スキャン機能を用いて、透過モードでもスキャンすることで、資料に残された情報を余す事無く画像取得することができます。
7.新開発高輝度光源を採用し、低ノイズでありながら高速スキャンを実現。
透過光ユニット内の光源を新規に設計しました。光学的構造も全面的に見直すことで、最高速度のスキャンと低ノイズを実現しました。
<用途>
(1)ガラス乾板スキャナとして、貴重な作品・資料のデジタル化
(2)銀塩フィルム資産のデータベース化
35mmフィルム(24x36mm)を8K画像にするためには、4800ppiの光学解像度が必須です。
(3)19億画素で広視野顕微解析
従来、拡大率を求めると一度に解析できる視野が狭くなる。広視野の均質性を解析するためには、分解能が足りないという、課題がありました。RPS-4800は、広視野と高精細を同時に実現します。
<実績>
東京国立博物館所蔵 国宝《花下遊楽図屏風》の復元
関東大震災で失われた右隻の消失部分の復元プロジェクトにて、弊社はガラス乾板のスキャニングを担当致しました。
【参考】
独立行政法人国立文化財機構 文化財活用センター ぶんかつブログ
https://cpcp.nich.go.jp/modules/rblog/index.php/1/2020/07/07/blog34/
<解像度性能評価結果>
解像度テストチャート
使用したテストチャート:Edmund USAF1951
解像度情報URL:
https://www.edmundoptics.jp/f/1951-usaf-glass-slide-resolution-targets/12064/
左側がRPS-4800の4800ppiスキャン画像、右側が他社製品の4800ppiスキャン画像です。黄色で囲った領域の拡大画像が次の画像です。
同じく左側がRPS-4800の4800ppiスキャン画像、右側が他社製品の4800ppiスキャン画像です。緑色で囲った領域の拡大画像が次の画像です。
赤色で囲った領域に注目してください。チャートの解像度情報は、以下の通りです。
5-1 : 32.0 [LP/mm]
5-2 : 36.0 [LP/mm]
5-3 : 40.3 [LP/mm]
5-4 : 45.3 [LP/mm]
5-5 : 50.8 [LP/mm]
5-6 : 57.0 [LP/mm]
水平方向に3本の横線があり、イメージスキャナの副走査(機械的走査)方向の解像度の評価に利用します。垂直方向に3本の縦線があり、同じくイメージスキャナの主走査(ラインセンサ配列)方向の解像度の評価に利用します。他社製品は、5-5横、5-6横(赤枠の中の3本の横線について上から5番目、6番目)では十分な分解画像を得られていないことが解ります。また、赤枠内一番上の数字「5」を見比べると、鮮鋭度の差が歴然としていることが解ります。
光学解像度グラフ
<CTFとは>
このグラフは、解像度テストチャートをスキャンした画像から算出した、CTFカーブです。レンズの光学解像度性能は、一般的に、MTF (Modulation Transfer Function)で表されます。MTFを計測するための専用テストチャートは正弦波(SIN)濃度とされており、チャートの製造が困難なため、一般的には製造が容易なコントラストチャート(ラダー:梯子)チャートが用いられます。今回評価に用いた解像度テストチャートもラダーチャートであり、このスキャン画像から算出される光学解像度データは、CTF(Contrast Transfer Function)と呼ばれ、MTFに相当します。
<主走査方向と副走査方向>
テストチャートには、二通りの3本線が引かれています。まず、垂直方向に3本の縦線があり、この線を用いてイメージスキャナの主走査(ラインセンサ配列)方向の解像度を評価します。更に、水平方向に3本の横線があり、この線を用いてイメージスキャナの副走査(機械的走査)方向の解像度を評価します。
<メリジオナルとサジタル>
イメージスキャナに搭載したレンズ単体に注目すると、イメージスキャナの主走査(ラインセンサ配列)方向の解像力は、レンズ光軸を中心として描く「同心円同士のコントラスト」に相当します。そのため、レンズ要因としては、メリジオナル(Meridional) 方向の解像力が関係します。一方、イメージスキャナの副走査(機械的走査)方向は、光軸を中心として描く「放射線同士のコントラスト」に相当します。そのため、レンズ要因としては、サジタル(Saggital) 方向の解像力が関係します。そこで、イメージスキャナの主走査(Main-scanning)、イメージスキャナの副走査(Sub-scanning)の表記とたまたま一致する事も兼ねて、主走査方向の光学解像度を「M」、副走査方向の光学解像度を「S」と表記します。
<グラフから解ること>
一般的にレンズの解像力の目安や、被写界深度(ピントの合う物体側の前後距離)を算出する目安として、MTF>0.3 が使われます。百分率で表すと MTF>30% です。実験で得られたグラフに、この定量基準を適用すると、CTFが 0.3を満たす解像度は、38 LP/mm です。
<LP/mm とppiの関係>
ここで、光学解像度3800 ppiのイメージスキャナを使って、38LP/mmのテストチャートをスキャンする場合を考えます。LPは、LinePairの略です。すなわち、1mmあたり、38線のテストチャートを意味します。ppi は、Pixel Per Inch の略です。1インチ(25.4mm)あたり、3800 pixelの解像力を意味します。一方、38LP/mmのチャートは、1インチあたり、965 LP (=38 LP/mm × 25.4mm)のラインがあることになります。
ラダー(梯子)式のテストチャートは、黒い線と白い線が交互に並んでいます。そのため、センサの画素配列ピッチと全く同じである場合、■□■□ このようにぴったりと位相が合えば最大のコントラストを得られますが、位相が半画素ずれるとちょうど、黒と白の境界を跨ぐように、1つのセンサ画素が配置されるため、センサの値は全ての画素が同じ明るさのグレー(128/255)となり、結果コントラストは無くなり、解像力ゼロの判定になります。そこで、■■□□ このように、1つのLinePairに、4つのセンサ画素が含まれるチャートをレンズ評価の基準チャートとして使います。1インチあたり、965.2 LP のチャートの分解に必要十分な画素数は、その4倍の、1インチあたり、3860pixelの解像力が必要となります。
以上から、イメージスキャナの解像度を評価する目安は「解像度 3800ppi の評価のためには、38LP/mm のテストチャートで評価をする」ことになります。
<38LP/mm のテストチャートにて、CTF 0.3>
改めて、グラフを見てみましょう。M(主走査=縦線)、S(副走査=横線)いずれも、CTF>0.3の箇所は、38LP/mmであることが解ります。よって、このイメージスキャナでは、3800ppi相当の解像度が期待できることを表しています。このグラフから得られる1画素あたりの実寸分解能は、 25.4mm/3800pixel = 7μmとなります。
<サンプル画像>
35mm ポジフィルムサンプル
BALI BARONG DANCE , Photo by S.ICHINOSE 1995
問い合わせ先
アイメジャー株式会社
住所 〒390−0876 長野県松本市開智2−3−33
電話番号 0263−50−8651
公式ホームページ : https://www.imeasure.co.jp/
お問合せ https://www.imeasure.co.jp/support/info.html
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