知的障がいのある方の自立のためのコインケースの開発
知的障害者、視覚障害者、認知症高齢者、幼児の知育の道具としてお使いいただけます
2021年11月22日(月)~22年1月14日(金)、Readyforにてクラウドファンディングを致します( https://readyfor.jp/projects/yume-sodate/ )by NPO法人ユメソダテ&株式会社夢育て
知的障がいのある方の夢を育てるために
株式会社夢育て&NPO法人ユメソダテの前川と申します。私は知的障がいのある息子を持つ父親です。
障がいがあっても、個性ある一人の人間として、人と交わり、夢を育み、自らの思いをもって主体的に社会に貢献する人に育って欲しいと願っています。
障がいがあるお子様を持つお母様、お父様、先生方、支援者の皆様の多くは同じような思いでおられると思います。2018年から仲間と、障がいのある方の夢を育てる活動をしてきました。
「努力しろ」と背中を押され続けるのではなく、自らの夢に向かって、自らの意思で、周囲の協力を取り付けながら生きることができる社会、そのような生き方が自然な社会にしたいと考えています。
夢が育ち、夢に向かって人生を歩もうとする時、知的に障がいのある方の中には、自立した生活が難しい人がいます。
例えばお金を自分で扱うことができないというものです。
昨年、知的障がいのある方を対象にアンケート調査をしたところ、不思議なことに気がつきました。
「数字として金額の大小」は分かるのに、「実際にお店でものを買うことができない」人がとても多いのです。
数の大小は分かっているのに、実際に買い物ができないのは、なぜでしょうか?
この素朴な疑問について、長年障害を持つ方々の自立教育に携わってきた外山純先生(NPO法人ユメソダテ理事、「よむかくはじく」主宰者)と考えました。
ひとつの財布の中にはいろいろな種類の硬貨が混ざり合っているため、知的に障がいのある方にとっては財布の中での硬貨の識別が難しいことが原因ではないか?
そこで、知的に障がいのある方にお金の使い方を教える方法として、下図のようなホワイトボードを使った方法を考案しました。
この方法では、数の位を整理することによって、”桁の概念”を丁寧に理解することができます。健常者にとっては当たり前にできることかもしれませんが、障がいによってこのような数の位を理解できない人もいるのです。このことは障がいがある方たちの社会的な自立を妨げる一因です。
コインケース開発のきっかけ ~ ある青年の感動的な体験~
これは、とある知的障がいのある青年(24歳)とご家族の体験談です。
この青年は1~10までの数は理解していて、3桁の数を読むこともできます。しかし、硬貨の種類・枚数の情報を数字に変換することができず、自分自身で買い物をすることができませんでした。
私たちは、彼のお父様に上記のホワイトボードを使った方法を提案しました。
そしてお父様がこの方法を青年に試したところ、わずか10分ほどで、これまで全くできなかった「硬貨の情報を数字に変換し、数字の情報を硬貨に変換すること」ができるようになったのです。
お母様からその時の様子を見せて頂き、私たちは心が震えました。
▼ぜひ動画をご覧ください ※掲載についてはご了解を得ています
https://youtu.be/zhQlAPhmUVQ
さらには、算数ドリルが好きになるなど、数字に関わる生活上の他の課題にも積極的になっているそうです。主体性の確立と自立に一歩近づいたといえます。
この体験は彼にとって、お金を使えるようになっただけでなく、私たちの想像以上に大きな影響があったようです。
ありそうでなかった”障がいを持つ方のためのコインケース・知育教材”の開発
私たちはこの体験を通じて、このホワイトボードと同じような機能を持つコインケースがあれば、知的障がいのある多くの方々が日々の買い物に使うことができ、彼らの自立を手助けできるのではないかと考えました。
当初は、このようなコインケースが世の中にあるだろうと思い探しましたが、意外にも、良いものが見つかりませんでした。そこで私たちは「ないならば作ってしまおう」の精神でコインケースの開発を企画しました。
夢育てコインケース(仮称)開発の現状 ~桁の理解のために~
デザイン1 教室用
デザイン2 日常生活用
また、知的障がいのある方の中には硬貨を財布に貯め込みがちになる方が多いのですが、このコインケースでは、それぞれの硬貨がちょうど桁が変わるまで収納できるため、「一杯になったらまとめて使う」というルールを決めて使うのも良いかもしれません。そうすると、100円を払うために、10円玉x10枚や、50円x2枚といったように異なる組み合せで硬貨を使う経験ができます。
この経験を日々繰り返すことによって、使う硬貨の種類や枚数が違っても、目的の金額(ここでは100円)を自分自身で用意できるようになってきます。このように、金額を単なる数字ではなく、”量”として理解することは、知的障がいのある方々が自分で買い物ができるようになるために大事なステップであると私たちは考えております。
このデザイン2は、硬貨を互い違いに配置することにより、コンパクトに折りたたみができ、財布として持ち歩けるようになっております。こちらは日々の暮らしの中で使って頂くのに便利です。色付きのオシャレなゴムで止めて頂く予定です。
このコインケースは、知的障がいのある方を念頭に製作しておりましたが、硬貨が順序良く並んでおり、触って識別できることから視覚障害のある方にもご関心を寄せて頂いております。さらに、認知症高齢者の方や、幼いお子様の知育玩具として使いたいというお声も頂いております。
また、このコインケース自体が何らかの障がいがあることの目印となれば、レジの方が手助けし易くなることや、後ろに並んでいる人の理解を得やすくなるなど、やさしい社会づくりの一助にもなるのではないかというお声も頂いております。
このクラウドファンディングの間も、障害者施設(世田谷区立砧工房、世田谷区立世田谷福祉作業所など)の方々から使用した際のご意見・ご要望を頂いて、改善と調整を続けております。実際に、訓練の動画も随時アップロードしていく予定です。
このページをご覧いただいている皆様からもご意見を頂けましたら、とても嬉しく思います。より使いやすいものへと改善していく上で、参考にさせて頂きたいと思っております。
コインケースができるまで
下の絵を出発点にオープン工業株式会社からご意見を頂き、また有限会社SWANYに初期プロトタイプを作って頂き、特許事務所パテントボックス帯包代表パートナーが、この”ありそうでなかったコインケース”の特許出願もして下さいました。
現場からの意見収集
特別支援学級(学校)の先生方からコインケース試作品についてのご意見を頂きました(協力:長崎県諫早市特別支援学級深山教諭、島根県出雲市特別支援学校高等部菅教諭)。
現場からの「小学生の手には大きすぎる」、「逆さにしても落ちないようにしてほしい」、「小さな力でも取り出せるようにしてほしい」、「もっと格好のよいものがほしい」などのご意見が大変参考になりました。
デザインのアップデート~商品化にむけて
試作品を見て頂いた方々からのご意見を参考に、デザインのアップデートに取り組んでいます。最初に見て頂いたデザイン1と2は伊東祥次氏主宰のデザイニトと一緒に作ってきたものです。
現在、様々な組織、団体からのご支援と応援を賜り、商品化にむけて邁進しております。
(世田谷区商業課、障害者地域生活課、介護予防・地域支援課、SETACOLOR事務局三茶ワークカンパニー、東急株式会社フューチャーデザインラボほか)
|ご支援金の使いみち
このプロジェクトを実行するには、以下のような項目に500万円ほどの費用がかかります。ご支援は、必要費用の一部として大切に使わせていただきます。目標達成後は、NEXT GOALに挑戦したいと考えています。
500万円の内訳
・プロダクトの試作・モニター・検証:130万円
・知財の調査:10万円
・原材料費:10万円
・製造、梱包、発送:350万円
プロジェクトの展望・ビジョン
知的障がいのある方は国内に約108万人おり、そのうち半数ほどの方々が自分一人で買い物をすることが困難であると想定されます。就学年代だけでも、国内には約10万人の知的障がいのある児童・生徒がおります。そのような子供たちが自分でお金を扱えるようになるためにも、このコインケースは必要であると考えております。
さらには、障がいのある方々だけでなく、健常の幼児教育の場でも、いわゆるお金の扱い方入門教材として、このコインケースは役に立つと思っていますし、認知症高齢者の方にも便利とのお声も頂いており、ユニバーサルデザインのコインケースと呼んでもよいのではないかと考えています。
このプロジェクトを通じて、自立を願う方々にコインケースを届け、自立に向けて踏み出して頂きたいと願っています。
そして既に米国から、このコインケースに関する問合せも頂いております。将来は、ドル版、ユーロ版、元版も作成し、国内だけでなく海外の方たちにも使用していただけたらと思っております。
お金を扱えるようになることは、自立に向けた大きな一歩です。そして数字を量として体感するとても良い経験になります。この経験は、他の日常生活や仕事の上でも役に立つでしょう。
これまでお金を扱えなかった人が、自分ひとりでお金を使う経験をすると、大きな自信が生まれます。プリペイドカード等の使用で現金を扱う困難さを回避している人も、プリペイドカードのチャージが切れないように管理してくれる人がいなくなってしまったときに、どうするのか?という問題があります。
障害があっても夢を持ち、自らの思いで社会に参加し、自立した人生を送る人が少しでも増えることを願っています。このプロジェクトにご参加頂けたら嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
応援よろしくお願いします。
リターンの詳細について
▼以下のリターンでは、コインケースを、ご自宅及びご指定の送付先(又は、当方が選定する送付先)に、支援者様のお名前を付して送らせて頂きます。
ただし、万が一ご指定の送付先に受取って頂けなかった場合には、当方にて送付先を変更させて頂きますことを予めご了承ください。
コインケースコース
〇 ¥3,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x1個(ご自宅にご送付します)
〇 ¥12,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x4個(ご自宅にご送付します)
〇 ¥36,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x12個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先1カ所にご送付します)
〇 ¥60,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x20 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先2カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥120,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x40 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先4カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥300,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x100 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先10カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
全力応援コース
〇 ¥5,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告
〇 ¥10,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告
〇 ¥50,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥100,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥300,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
また、支援はできないけれど、コインケースを使ってみたいという個人、特別支援学級・学校、放課後等デイや塾、障害者施設等や個人の方々からのお申し出も受け付けております。
上記のリターンで、ご支援先をお任せ頂いた支援者の方々の分をお送りさせて頂きたいと考えています。希望する方は、maekawa@yume-sodate.comまで、お名前、施設名、住所、電話番号をご連絡ください。
注:寄贈先をお任せ頂ける場合の寄贈先選定について
①想定している寄贈先:
コインケースのモニターにご協力頂きました4施設からの希望を伺います。また、本プロジェクトを通してお申し出を頂いた方々のうち、「十分にお金を使えておらず、コインケースの使用により自立に一歩近づくことができる当事者の方々」に届くことを優先し選定致します。その際、個人であるか法人であるか、教育施設であるか福祉施設であるかを問いません。
②寄贈先の決定方法:
上記考え方の下に選定するにあたり、希望施設における利用者の状況をお伺いした上で、NPO法人ユメソダテのメンバーによる合議にて優先順位を決定します。さらに絞り込みを要する場合には、お申込みの早い順とさせていただきます。
※なお、コロナウイルスの影響等の予測できない事態によりプロジェクトもしくはリターンが遅延する可能性もあります。そのような時には、メールにて支援者の皆様にどのような理由で遅れが生じ、いつ頃リターンが発送できそうか、お伝え申し上げます。
最後になりましたが、NPO法人ユメソダテでは賛助会員(年会費¥3,000)を募集しています。我々の活動状況について定期的に情報を発信してご意見を頂いたり、皆様からのご提案を受けて一緒に考えたりしていきたいと考えています。趣旨に賛同して下さる方は、こちらから入会手続きをお願いします。
※世田谷区SETACOLOR、東急株式会社、デザイニト株式会社の各ロゴにつきましては、使用許可を得ています。
プロジェクト実行責任者:
前川哲弥
1962年大阪生まれ。世田谷区在。 京都大学農学部卒、パリ国立農学院経営学修士(現AgroParisTech) 農林水産省1988~2005、経済協力開発機構(OECD)環境局1997-2001 株式会社夢育て代表取締役、NPO法人ユメソダテ理事長、一般社団法人農福連携協会アドバイザー
株式会社夢育て&NPO法人ユメソダテの前川と申します。私は知的障がいのある息子を持つ父親です。
障がいがあっても、個性ある一人の人間として、人と交わり、夢を育み、自らの思いをもって主体的に社会に貢献する人に育って欲しいと願っています。
障がいがあるお子様を持つお母様、お父様、先生方、支援者の皆様の多くは同じような思いでおられると思います。2018年から仲間と、障がいのある方の夢を育てる活動をしてきました。
「努力しろ」と背中を押され続けるのではなく、自らの夢に向かって、自らの意思で、周囲の協力を取り付けながら生きることができる社会、そのような生き方が自然な社会にしたいと考えています。
障がいによって生活に欠かせない”お金”を扱うことができない人たちがいます。
夢が育ち、夢に向かって人生を歩もうとする時、知的に障がいのある方の中には、自立した生活が難しい人がいます。
例えばお金を自分で扱うことができないというものです。
昨年、知的障がいのある方を対象にアンケート調査をしたところ、不思議なことに気がつきました。
「数字として金額の大小」は分かるのに、「実際にお店でものを買うことができない」人がとても多いのです。
数の大小は分かっているのに、実際に買い物ができないのは、なぜでしょうか?
この素朴な疑問について、長年障害を持つ方々の自立教育に携わってきた外山純先生(NPO法人ユメソダテ理事、「よむかくはじく」主宰者)と考えました。
そして私たちはひとつの仮説を立てました。
ひとつの財布の中にはいろいろな種類の硬貨が混ざり合っているため、知的に障がいのある方にとっては財布の中での硬貨の識別が難しいことが原因ではないか?
そこで、知的に障がいのある方にお金の使い方を教える方法として、下図のようなホワイトボードを使った方法を考案しました。
この方法では、数の位を整理することによって、”桁の概念”を丁寧に理解することができます。健常者にとっては当たり前にできることかもしれませんが、障がいによってこのような数の位を理解できない人もいるのです。このことは障がいがある方たちの社会的な自立を妨げる一因です。
コインケース開発のきっかけ ~ ある青年の感動的な体験~
これは、とある知的障がいのある青年(24歳)とご家族の体験談です。
この青年は1~10までの数は理解していて、3桁の数を読むこともできます。しかし、硬貨の種類・枚数の情報を数字に変換することができず、自分自身で買い物をすることができませんでした。
私たちは、彼のお父様に上記のホワイトボードを使った方法を提案しました。
そしてお父様がこの方法を青年に試したところ、わずか10分ほどで、これまで全くできなかった「硬貨の情報を数字に変換し、数字の情報を硬貨に変換すること」ができるようになったのです。
お母様からその時の様子を見せて頂き、私たちは心が震えました。
▼ぜひ動画をご覧ください ※掲載についてはご了解を得ています
https://youtu.be/zhQlAPhmUVQ
彼はその後、1,000円程度の買い物は自由にできるようになりました。
さらには、算数ドリルが好きになるなど、数字に関わる生活上の他の課題にも積極的になっているそうです。主体性の確立と自立に一歩近づいたといえます。
この体験は彼にとって、お金を使えるようになっただけでなく、私たちの想像以上に大きな影響があったようです。
ありそうでなかった”障がいを持つ方のためのコインケース・知育教材”の開発
私たちはこの体験を通じて、このホワイトボードと同じような機能を持つコインケースがあれば、知的障がいのある多くの方々が日々の買い物に使うことができ、彼らの自立を手助けできるのではないかと考えました。
当初は、このようなコインケースが世の中にあるだろうと思い探しましたが、意外にも、良いものが見つかりませんでした。そこで私たちは「ないならば作ってしまおう」の精神でコインケースの開発を企画しました。
夢育てコインケース(仮称)開発の現状 ~桁の理解のために~
デザイン1 教室用
デザイン1は、特別支援学級(学校)や放課後等デイ、様々な福祉施設や高齢者施設での授業など、いわゆる「机の上での学習」での使用に便利です。こちらのデザイン1は、仕様を無償で公開する予定です。お近くのファブラボFablabに製作を依頼して、どなたでも使って頂けるようにしたいと考えております。
デザイン2 日常生活用
2つのデザインのコインケースは左から百の位、十の位、一の位と並び方が整理されております。前述のホワイトボードやアラビア数字のルールと同じ並びです。たったこれだけのことですが、知的障がいのある方々にとっては、「硬貨の種類・枚数」⇔「金額」の変換が比較的容易になります。このことが障害のある方々の、①レジでの清算における不安を減らすこと、②苦手意識をやわらげること、③買い物経験を増やすことに繋がります。
また、知的障がいのある方の中には硬貨を財布に貯め込みがちになる方が多いのですが、このコインケースでは、それぞれの硬貨がちょうど桁が変わるまで収納できるため、「一杯になったらまとめて使う」というルールを決めて使うのも良いかもしれません。そうすると、100円を払うために、10円玉x10枚や、50円x2枚といったように異なる組み合せで硬貨を使う経験ができます。
この経験を日々繰り返すことによって、使う硬貨の種類や枚数が違っても、目的の金額(ここでは100円)を自分自身で用意できるようになってきます。このように、金額を単なる数字ではなく、”量”として理解することは、知的障がいのある方々が自分で買い物ができるようになるために大事なステップであると私たちは考えております。
さらに、このデザイン2のコインケースでは、逆さにしても硬貨が落ちないような安定性と、硬貨の取り出しやすさの両立を実現を目指しております。
このデザイン2は、硬貨を互い違いに配置することにより、コンパクトに折りたたみができ、財布として持ち歩けるようになっております。こちらは日々の暮らしの中で使って頂くのに便利です。色付きのオシャレなゴムで止めて頂く予定です。
このコインケースは、知的障がいのある方を念頭に製作しておりましたが、硬貨が順序良く並んでおり、触って識別できることから視覚障害のある方にもご関心を寄せて頂いております。さらに、認知症高齢者の方や、幼いお子様の知育玩具として使いたいというお声も頂いております。
また、このコインケース自体が何らかの障がいがあることの目印となれば、レジの方が手助けし易くなることや、後ろに並んでいる人の理解を得やすくなるなど、やさしい社会づくりの一助にもなるのではないかというお声も頂いております。
このクラウドファンディングの間も、障害者施設(世田谷区立砧工房、世田谷区立世田谷福祉作業所など)の方々から使用した際のご意見・ご要望を頂いて、改善と調整を続けております。実際に、訓練の動画も随時アップロードしていく予定です。
このページをご覧いただいている皆様からもご意見を頂けましたら、とても嬉しく思います。より使いやすいものへと改善していく上で、参考にさせて頂きたいと思っております。
コインケースができるまで
下の絵を出発点にオープン工業株式会社からご意見を頂き、また有限会社SWANYに初期プロトタイプを作って頂き、特許事務所パテントボックス帯包代表パートナーが、この”ありそうでなかったコインケース”の特許出願もして下さいました。
現場からの意見収集
特別支援学級(学校)の先生方からコインケース試作品についてのご意見を頂きました(協力:長崎県諫早市特別支援学級深山教諭、島根県出雲市特別支援学校高等部菅教諭)。
現場からの「小学生の手には大きすぎる」、「逆さにしても落ちないようにしてほしい」、「小さな力でも取り出せるようにしてほしい」、「もっと格好のよいものがほしい」などのご意見が大変参考になりました。
デザインのアップデート~商品化にむけて
試作品を見て頂いた方々からのご意見を参考に、デザインのアップデートに取り組んでいます。最初に見て頂いたデザイン1と2は伊東祥次氏主宰のデザイニトと一緒に作ってきたものです。
3Dプリンター製の試作品
現在、様々な組織、団体からのご支援と応援を賜り、商品化にむけて邁進しております。
(世田谷区商業課、障害者地域生活課、介護予防・地域支援課、SETACOLOR事務局三茶ワークカンパニー、東急株式会社フューチャーデザインラボほか)
|ご支援金の使いみち
このプロジェクトを実行するには、以下のような項目に500万円ほどの費用がかかります。ご支援は、必要費用の一部として大切に使わせていただきます。目標達成後は、NEXT GOALに挑戦したいと考えています。
500万円の内訳
・プロダクトの試作・モニター・検証:130万円
・知財の調査:10万円
・原材料費:10万円
・製造、梱包、発送:350万円
プロジェクトの展望・ビジョン
知的障がいのある方は国内に約108万人おり、そのうち半数ほどの方々が自分一人で買い物をすることが困難であると想定されます。就学年代だけでも、国内には約10万人の知的障がいのある児童・生徒がおります。そのような子供たちが自分でお金を扱えるようになるためにも、このコインケースは必要であると考えております。
さらには、障がいのある方々だけでなく、健常の幼児教育の場でも、いわゆるお金の扱い方入門教材として、このコインケースは役に立つと思っていますし、認知症高齢者の方にも便利とのお声も頂いており、ユニバーサルデザインのコインケースと呼んでもよいのではないかと考えています。
このプロジェクトを通じて、自立を願う方々にコインケースを届け、自立に向けて踏み出して頂きたいと願っています。
そして既に米国から、このコインケースに関する問合せも頂いております。将来は、ドル版、ユーロ版、元版も作成し、国内だけでなく海外の方たちにも使用していただけたらと思っております。
お金を扱えるようになることは、自立に向けた大きな一歩です。そして数字を量として体感するとても良い経験になります。この経験は、他の日常生活や仕事の上でも役に立つでしょう。
これまでお金を扱えなかった人が、自分ひとりでお金を使う経験をすると、大きな自信が生まれます。プリペイドカード等の使用で現金を扱う困難さを回避している人も、プリペイドカードのチャージが切れないように管理してくれる人がいなくなってしまったときに、どうするのか?という問題があります。
障害があっても夢を持ち、自らの思いで社会に参加し、自立した人生を送る人が少しでも増えることを願っています。このプロジェクトにご参加頂けたら嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございました。
応援よろしくお願いします。
リターンの詳細について
▼以下のリターンでは、コインケースを、ご自宅及びご指定の送付先(又は、当方が選定する送付先)に、支援者様のお名前を付して送らせて頂きます。
ただし、万が一ご指定の送付先に受取って頂けなかった場合には、当方にて送付先を変更させて頂きますことを予めご了承ください。
コインケースコース
〇 ¥3,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x1個(ご自宅にご送付します)
〇 ¥12,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x4個(ご自宅にご送付します)
〇 ¥36,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x12個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先1カ所にご送付します)
〇 ¥60,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x20 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先2カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥120,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x40 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先4カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥300,000: 感謝の気持ちを込めてメッセージをお送り致します、進行報告+完成したコインケース(デザイン2)x100 個(原則としてご自宅に1個と、ご指定のご送付先10カ所にご送付します)+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
全力応援コース
〇 ¥5,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告
〇 ¥10,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告
〇 ¥50,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥100,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
〇 ¥300,000:感謝の気持ちを込めてメッセージをお送りします+進行報告+ユメソダテホームページへの記載(希望制。記載名をご指定下さい)
また、支援はできないけれど、コインケースを使ってみたいという個人、特別支援学級・学校、放課後等デイや塾、障害者施設等や個人の方々からのお申し出も受け付けております。
上記のリターンで、ご支援先をお任せ頂いた支援者の方々の分をお送りさせて頂きたいと考えています。希望する方は、maekawa@yume-sodate.comまで、お名前、施設名、住所、電話番号をご連絡ください。
注:寄贈先をお任せ頂ける場合の寄贈先選定について
①想定している寄贈先:
コインケースのモニターにご協力頂きました4施設からの希望を伺います。また、本プロジェクトを通してお申し出を頂いた方々のうち、「十分にお金を使えておらず、コインケースの使用により自立に一歩近づくことができる当事者の方々」に届くことを優先し選定致します。その際、個人であるか法人であるか、教育施設であるか福祉施設であるかを問いません。
②寄贈先の決定方法:
上記考え方の下に選定するにあたり、希望施設における利用者の状況をお伺いした上で、NPO法人ユメソダテのメンバーによる合議にて優先順位を決定します。さらに絞り込みを要する場合には、お申込みの早い順とさせていただきます。
※なお、コロナウイルスの影響等の予測できない事態によりプロジェクトもしくはリターンが遅延する可能性もあります。そのような時には、メールにて支援者の皆様にどのような理由で遅れが生じ、いつ頃リターンが発送できそうか、お伝え申し上げます。
最後になりましたが、NPO法人ユメソダテでは賛助会員(年会費¥3,000)を募集しています。我々の活動状況について定期的に情報を発信してご意見を頂いたり、皆様からのご提案を受けて一緒に考えたりしていきたいと考えています。趣旨に賛同して下さる方は、こちらから入会手続きをお願いします。
※世田谷区SETACOLOR、東急株式会社、デザイニト株式会社の各ロゴにつきましては、使用許可を得ています。
プロジェクト実行責任者:
前川哲弥
1962年大阪生まれ。世田谷区在。 京都大学農学部卒、パリ国立農学院経営学修士(現AgroParisTech) 農林水産省1988~2005、経済協力開発機構(OECD)環境局1997-2001 株式会社夢育て代表取締役、NPO法人ユメソダテ理事長、一般社団法人農福連携協会アドバイザー
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