桐蔭学園、東急、東急電鉄が教育・エネルギーをテーマにした相互連携に関する協定を締結

~「学びの場の創出」、「ペロブスカイト太陽電池の実証」を通じて多摩田園都市エリアにおける生活者起点でのまちづくりを推進します~

桐蔭学園

学校法人桐蔭学園(神奈川県横浜市青葉区、理事長:溝上慎一、以下「桐蔭学園」)、東急株式会社(本社:東京都渋谷区、取締役社長:髙橋和夫、以下「東急」)、東急電鉄株式会社(本社:東京都渋谷区、取締役社長:福田誠一、以下「東急電鉄」)は、2022年10月12日に「教育」と「エネルギー」をテーマにした相互連携に関する協定書を締結しました。今後、「学びの場の創出」、「ペロブスカイト太陽電池の実証」を三者が連携して行い、多摩田園都市エリアにおけるまちづくりを推進していきます。
 

                          写真左から、東急 鈴置事業部長、桐蔭学園 溝上理事長、東急電鉄 福田社長

東急は、「nexus(ネクサス)構想」(以下「本構想」)のもと、多摩田園都市エリアにて郊外における生活者起点での自由で豊かな暮らしの実現を目指し、多様な企業・行政など(バディ)との連携により、職・住・遊・学が近接したWalkable Neighborhood(歩きたくなるまち)の創出を推進しています。本構想の実現のため、「農と食」「エネルギー」「モビリティ」「資源循環」「ウェルネス」「教育」の6つのサステナブルテーマを掲げ、さまざまなサービスの実証実験を実施しています。

今般、桐蔭学園、東急、東急電鉄の三者が「教育」と「エネルギー」における相互連携に関する協定を締結し、さまざまなサービスの社会実装を目指した取り組みを多摩田園都市エリアにおけるまちづくり活動の一環として進めていきます。「教育」ではまちを学びの場と捉えた生活者同士のつながりの実現を、「エネルギー」では地域におけるエネルギーの地産地消や余剰と不足の最適化を目指しています

両テーマとも、2022年度中の開始を目指しており、「教育」においては、本構想や次世代郊外まちづくりといったまちづくりをテーマにした教育を桐蔭学園にて実施するほか、nexusチャレンジパーク早野を学びの場としたアクティブラーニング型教育を実践します。「エネルギー」においては、三者が保有する施設を活用したペロブスカイト太陽電池の実証・実装、プロモーションを実施します。また、ペロブスカイト太陽電池の実証を通じて、東急電鉄の保有する鉄道アセット(駅、車両、高架橋など)へのペロブスカイト太陽電池の設置や駅構内照明などの鉄道施設への活用方法を検討し、多摩田園都市エリアのみならず、その他東急線沿線において創エネルギーの取り組みを推進していきます。
三者は各種取り組みを通じて、生活者一人ひとりの自由で豊かな暮らしの実現、社会・環境課題の解決に向け、さまざまな地域の方が参加型で携わる、生活者起点でのまちづくりを推進していきます。



■「nexus構想」とは
nexus構想は、東急およびシグマクシス・グループが取り組む、郊外地域における生活者起点のまちづくりです。本構想では、「農と食」「ウェルネス」「モビリティ」「エネルギー」「資源循環」「教育」をサステナブルテーマとして掲げ、企業や行政との協業により、多様なサービスの社会実装に向けた実証実験に取り組んでいます。実証実験を通じた地域共助の仕組みの構築、循環型のコミュニティの形成により、生活者の職・住・遊・学が近接する「歩きたくなるまち」への進化を推進します。
参考URL:https://nexus-dento.com/

<関連リリース>
・生活者起点でのまちづくり「nexus構想」、6つのサステナブルテーマに沿った実証実験を始動
https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid=20221012-1.html

 

■桐蔭学園 理事長 溝上 慎一 コメント
学校法人桐蔭学園にとって本協定の目的は、東急グループと協力してまちづくりやnexusチャレンジパークなどを活用した教育行うこと、またノーベル賞候補である宮坂力特任教授(桐蔭横浜大学)が開発した次世代エネルギー・ペロブスカイト太陽電池の社会実装を行っていくことにあります。
青葉区を始め多摩田園都市の地域の人びと・企業・行政らと手を携え、心からのパートナーとなり、そしてここから、日本・海外にさまざまなテーマで魅力ある発信をしていく地域にしていきたい。その過程で、生徒・学生らが地域に関わり、自分たちの足下からこれからの社会を考える大人に育ってほしいと願っています。東急株式会社・東急電鉄株式会社と共に、生活者起点でのまちづくりを推進していくことができれば幸いです。



■東急 プロジェクト開発事業部 事業部長 鈴置 一哉 コメント
東急グループは今年9月で100周年を迎えましたが、加速するライフスタイルの変化に対応し、生活者一人ひとりの自由で豊かな暮らしの実現に向け、本協定を締結します。締結にあたっては、地域に開いた学校法人を目指し、まちや地域自体が学びの場であるとの考え持ち、宮坂先生が開発されたペロブスカイト太陽電池を学園周辺地域である青葉区にて地域と共に社会実装を進めたいとする学校法人桐蔭学園の方針に共感し、この度の協定を締結する運びとなりました。
nexus構想は多様な企業、行政、教育機関など(バディ)と共に、生活者起点で進めるまちづくりです。「教育」、「エネルギー」をテーマに桐蔭学園と共に、住民一人ひとりの声に直接耳を傾け、まちづくりを通じた価値づくりを進めて行きたく思います。



■東急電鉄 取締役社長 福田 誠一 コメント
東急グループと同じく多摩田園都市の地域の発展と共に歴史を重ね、地域との関わりを深めた学校を目指し、新しい社会課題の解決に取り組まれている学校法人桐蔭学園と連携する機会を得て大変喜ばしく思っております。今回の協定締結を機に、宮坂先生が開発されたペロブスカイト太陽電池の実証といったエネルギー分野に関する取り組みなど、桐蔭学園と連携・協力して進めてまいります。田園都市線をはじめとした東急線沿線に創エネルギーの先進的な取り組みを率先して広げていくことで、再生エネルギー調達の安定化や脱炭素社会に貢献してまいりたいと考えております。





■ペロブスカイト太陽電池とは
太陽の光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池は、再生可能エネルギーの中で最も普及しています。現在量産されている太陽電池は、シリコン太陽電池で、メガソーラー発電所で採用されるなど、広く普及していますが、発電に適した立地や設置場所に制限があることがデメリットとして指摘されています。そのため、薄型・軽量で、様々な光環境で発電可能な新型太陽電池の開発が求められています。

次世代の太陽電池として期待されているのが、桐蔭横浜大学特任教授 宮坂力(みやさかつとむ)が開発した「ペロブスカイト太陽電池」です。これは、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池で、シリコン太陽電池にも匹敵する高い変換効率(25%以上)を達成しています。

・シリコン太陽電池と比較したペロブスカイト太陽電池の特徴
ペロブスカイト膜は、スピンコート法やインクジェット法といった印刷技術で作製されるため、既存の太陽電池よりも低いコストで製造できます。さらに、フレキシブルで軽量な太陽電池が実現でき、建造物の曲面や垂直面といったシリコン太陽電池では困難なところにも設置することが可能になります。そのため土地の少ない都市部への太陽電池の導入に弾みがつくと期待されています。さらに、シリコン太陽電池と異なり、曇天や雨天時、さらに、室内光のような弱い光のもとでも、発電が可能になります。そのため、屋内で使う様々な環境センサーやIoT機器に導入することで、省エネにも大きく貢献することが期待されています。

 

 

ペロブスカイト太陽電池(桐蔭横浜大学における試作モジュール)ペロブスカイト太陽電池(桐蔭横浜大学における試作モジュール)


・桐蔭横浜大学特任教授 宮坂力がペロブスカイト太陽電池を開発
2009年にペロブスカイト太陽電池の論文を発表。現在はガラス素材においてペロブスカイトの化学組成を改良して変換効率22%以上の太陽電池の製造を行っています。JAXAとの共同研究では、成層圏気球用また宇宙衛星用の軽量薄膜ペロブスカイト太陽電池の耐久性評価と実証実験を進めています。軽量でフレキシブルな特徴をもつプラスチックフィルム型ペロブスカイト光発電素子の研究では、変換効率20%を達成しており、屋内IoT用の発電素子としての応用を目指し研究を進めているところです。
 

 

宮坂 力(みやさか つとむ) 桐蔭横浜大学医用工学部 特任教授宮坂 力(みやさか つとむ) 桐蔭横浜大学医用工学部 特任教授

                     
■宮坂 力(みやさか つとむ) 桐蔭横浜大学医用工学部 特任教授  1981年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。

富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て 2001年より桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授。2005年から2010年に東京大学大学院総合文化研究科教授を兼務。
2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立、代表取締役。2017年より桐蔭横浜大学特任教授。専門は光電気化学、有機系の光電変換技術、とくにペロブスカイト太陽電池の開発。受賞は、クラリベートアナリティクス引用栄誉賞(2017年)、加藤記念賞(2018年)、市村学術賞功績賞(2020年)、山崎貞一賞(2020年)、英国RANK賞(2021年)




【参考】
■学校法人桐蔭学園 概要
1964年に設立された学校法人桐蔭学園(横浜市青葉区 理事長:溝上慎一)は、幼稚園から大学院までを擁する総合学園。中等教育学校・高校では、探究・キャリア・アクティブラーニング型授業に力を入れており、地域・社会で活躍する人材の育成に注力しています。
1988年に開学した桐蔭横浜大学(横浜市青葉区 学長:森朋子)は、法学部・医用工学部・スポーツ科学部(2023年度より改組)・現代教養学環(2023年度より新設)、法学研究科・工学研究科・スポーツ科学研究科の4学部等3研究科を擁します。2023年度より新設する現代教養学環では、本協定のエネルギー分野で研究知見を提供するペロブスカイトの社会実装等を学修するサスティナブル工学コースや、地域と連携を図り課題を解決する地域社会学コースなど5つの分野を学ぶことができます。
次世代エネルギー、ペロブスカイト太陽電池の開発者である、宮坂力特任教授は、同大学医用工学部の教員であり、医用工学部、大学院工学研究科及び現代教養学環のサスティナブル工学コースの講義も担当予定。
公式HP:http://toin.ac.jp/

 
■東急株式会社 概要
東急グループは1922年の創業以来、公共交通機関と都市開発を両軸とし、公共性と事業性を両立させた「まちづくり」を進めており、本年創立100周年を迎えました。
224社5法人(2022年3月末時点)で構成される東急グループの中核企業として、「美しい時代へ」というグループスローガンのもと、「まちづくり」を事業の根幹に置きつつ、長年にわたって、東急線沿線を中心としたお客さまの日々の生活に密着したさまざまな領域で事業を進めています。
2022年3月末に「環境ビション2030」を発表しており、脱炭素・循環型社会の実現に向けてさまざまな取り組みを推進しています。
公式HP:https://www.tokyu.co.jp/index.html
「環境ビジョン2030」:https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid=20220328-1.html

 
■東急電鉄株式会社 概要
東急電鉄は、中期事業戦略 “3つの変革・4つの価値”に基づき、様々な環境プロジェクトを推進しており、車両更新、駅照明のLED化、設備機器の高効率化などの省エネ施策をさらに進めるとともに、太陽光発電などの自社再エネ発電の検討にも取り組みます。沿線エリアでの脱炭素・循環型社会実現に向けた象徴的アクションとして、2022年4月より東急線全路線での運行にかかる電力を再生可能エネルギー由来の実質CO2排出ゼロの電力に置き換えました。
交通手段として鉄道を選んで頂けるような利用促進策を検討・実施することで、多くの方に東急線をご利用いただき、脱炭素社会に貢献していきます。
また「ココロでまちをサステナブルに。」というコンセプトのもと、一人ひとりが自分らしく暮らせるまちが続くよう、環境活動などを広めていく「with ♡ (ウィズ・ハート)」という取り組みを行っています。
with ♡ (ウィズ・ハート):https://ii.tokyu.co.jp/withheart

 

■「次世代郊外まちづくり」とは
横浜市と東急が2012年4月に締結、2017年4月および2022年4月に更新した「『次世代郊外まちづくり』の推進に関する協定」に基づき、田園都市線沿線の住宅地を舞台に、大都市近郊の郊外住宅地が抱えているさまざまな課題を、地域住民・行政・大学・民間事業者の連携・協働によって解決していく、従来にはない住民参加型・課題解決型のプロジェクトです。
次世代郊外まちづくり:https://jisedaikogai.jp/

 

■「nexusチャレンジパーク早野」とは
nexus構想の拠点となる施設として「農と食」というサステナブルテーマを掲げ、地域住民が日常的に自由に活用する場、およびバディの新サービス開発や実証実験の場として2022年4月から運営を開始。
nexusチャレンジパーク早野:https://ncp-hayano.studio.site

 

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会社概要

学校法人桐蔭学園

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URL
https://toin.ac.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
神奈川県 横浜市青葉区鉄町1614
電話番号
045-971-1411
代表者名
溝上慎一
上場
未上場
資本金
-
設立
1964年04月