革新的なカラス忌避システム『カラス・ドライブ』がリリース
膨大なカラス被害を解決するために大学と企業が5年の共同開発を経て商品化
●莫大な数字のカラス被害と開発背景
電力・橋梁道路・空港などの社会公共インフラ、ショッピングモールやゴルフ場・工場・繁華街などの商業施設エリアなど様々な場所でカラスの被害は年々拡大しています。被害には、環境や健康に影響を及ぼす糞尿やごみの散乱や騒音、電柱鉄塔での営巣による停電、農作物荒らし、そして歩行者への攻撃など多岐にわたり、わたしたちの生活に密接した被害が問題になっています。
特に、針金ハンガーなどで作られた巣が鉄塔や電柱に作られ、それらが電線に接触することよって発生する停電被害は全国で頻発に発生しており、香川県では2022年に約8000個の巣を電力会社が多額の予算を使用し、電気工事士が撤去するなどを実施。また農作物などの農業被害損失は約155億円にものぼります。
深刻なカラス問題を解決するため、5年前から大学・企業連携で共同開発を開始。カラスの生態研究から彼らの聴覚刺激に関する反応に着目し、単調的な刺激ではなくランダム生成する刺激を送ることによる『追い払い』効果に関して深く研究・開発・実証を繰り返し、ここに革新的な忌避システムを発表するに至りました。
●カラス対策方法における現状課題と解決策
従来のカラス被害対策は、光るCDディスクを吊り下げたり、ごみ袋に網をかけるなどが一般的でした。超音波が流れる小型機械やスマートフォンから流れるカラス撃退音などのシステムも利用されていますが、これらの対策は長期的にみると継続した効果は難しく、単調な光や音だけではカラスが慣れてしまい、継続した効果が発揮できないと考えられるからです。解決策として、私たちはカラスの行動特性を徹底分析し、下記3ポイントを押さえた複数音声をランダムで流すことにしました。
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<カラス被害対策に必要な3つのポイント>
・コミュニケーションを阻害
・天敵の鳴き声を聞かせストレス負荷
・天敵に襲われる仲間の鳴き声で警戒
既に販売されている対策スピーカーでもこのポイントを押さえているものはありますが、それらは広範囲で聴覚刺激を与えるステレオタイプのため、音が周囲に拡散し馴化してしまう傾向にあります。
●当社の忌避システムの特徴
3ポイントを踏まえて、カラスが延々とストレスを感じ、馴化させないためにはどうするべきか研究を重ねた結果、周りに音が拡散しにくい、直接的に音が進む指向性が強いスピーカーでの開発に至りました。
45°角の範囲に集中して音声を発する指向性スピーカーには、範囲以外にはほとんど聞こえない特徴を持つため、騒音問題にも対応。また45°角範囲内では音が撹乱する特殊な構造で構成されています。そのためカラスは音の根源を特定することができず、絶えず不安なストレスを受けることとなり(馴化しにくい)実験では首を絶えず振り、当たりを見渡す動作を繰り返し行い、困惑している様子が確認されています。
●野生カラスでの本格的な実証実験
兵庫県三田市にあるゴルフ場「有馬カンツリー倶楽部」で2年間にわたる実証実験も実施。カートに当該システムを設置した結果、カートでの被害は2年で最低限(2023年8月時点ではゼロ)に抑えることができ、さらにゴルフ場全体の被害は2年前に比べて10分の1に減少しました。
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有馬カンツリー倶楽部 支配人 コメント
2年前までは1日10件も被害があり、予算を掛けていろんな機械を導入しましたが、どんな対策をしても効果はなし。この忌避システムを導入してからはゴルフ場全体の被害が大きく減少し、顧客満足度にもつながっています。お客さまだけではなくキャディーさんにも襲いかかるカラスもいたため、キャディーさんが何よりも喜んでくれ、会社満足度も向上しています。
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●研究の詳細
<研究内容>
当該システムに搭載する”効果ある刺激”を選定するため、まずは鳥類に対する聴覚刺激の試験に関して7報の学術論文から、数種類の聴覚刺激とその追い払い効果の有無に関するデータを取得。それらの知見を基に追い払い効果に関する既往知見を掛け合わせた”刺激”でカラスの心拍数を計測。強いストレス反応になっているかをいくつかの要件定義を行いながら研究を実施。生体反応の結果、同じ聴覚刺激を間欠的に繰り返すだけではストレス反応が継続的に続かず数時間で馴化がみられたため、聴覚刺激の切り替えによる馴化への影響を検証する必要がでてきました。(カラスは1kHz~5H付近の音が一番聞き取りやすいとされているため、この音域でカラスのコミュニケーションを阻害し、ストレスを与える効果が高い)
<研究方法>
カラスが嫌がる様々な音声を繰り返し照射しカラスのストレス(心拍数)比較データを取得検証。従来からある単調な音声①、今回研究開発した音声②を定時間照射・停止を繰り返したグラフが下記です。結果、単調な音声①では、1回目の照射では心拍数がかなり上昇(ストレス)したものの、5回目には通常時の心拍数に戻ります(馴化)。しかし開発した音声②では、音声①の1回目の緊張感の心拍数のまま、回数を重ねてもほとんど変わらない結果となります。
●カラス忌避システム『カラス・ドライブ』の誕生
このような様々な研究を繰り返し「ストレス反応が高い音声データをどのような仕組みで馴化させないよう、しかも継続的にストレスを与え続けることができるのか」を深く掘り下げる、より良い結果が見込めるシステムを構築することに成功しました。
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■システムについて
カラス忌避システム『カラス・ドライブ』には、現在2種類のタイプをご用意しています。
1 持ち運びに便利な【バッグ・モバイル】タイプ
2 ゴルフ場カート用の【カート・モバイル】タイプ
取り付け部のカスタマイズができるため、あらゆる場所に設置が可能です。取り付け場所や環境などに合わせてご相談ください。
■今後のシステム展開
現在、電力会社からのご依頼で電柱に営巣するカラス、群れで電線に危害を加えるカラスへの対策として、電柱に取り付けるための『カラス・ドライブ』を開発中です。このシステムを導入するで、営巣の確認や撤去に必要な人員などのコストを削減することが期待され、注目されています。
カラス被害に悩まれている企業や各自治体、また農業関係者などさまざまな環境設置条件でもシステムのカスタマイズを行い設置作業までワンストップで導入サポートを行います。
■システムや代理店希望に関するお問い合わせについて
当社は、電力・橋梁道路・空港などの社会公共インフラ、ショッピングモールやゴルフ場・工場・繁華街などの商業施設エリアなどの場所、また農作物への被害にするため、代理店と連携し、この革新的なカラス対策ソリューションの普及を積極的に推進していきます。
代理店希望やお問い合わせについての詳細情報は、当社の公式ウェブサイトをご覧いただくか、以下の連絡先までどうぞお気軽にお問い合わせください。
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【お問い合わせ先】
電話番号 06-7777-1670
メール info@droneheroes.co.jp
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【詳細ページ】
■株式会社DRONE HEROESについて
テクノロジーで社会課題を解決するため株式会社DRONE HEROESを設立
私たちはテクノロジーを通じて社会課題の解決と未来の創造を使命としています。革新的なテクノロジーを駆使し、医療や環境問題、災害支援など幅広い分野での革命を目指し、持続可能な世界の実現に貢献して参ります。人々が安心して過ごせるまちづくり、幸福感と未来への希望を高め、生きるに値する世の中となるようイノベーションを起こし続けます。
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