100人に1人といわれる「ヘアロス」を学校の先生に知ってほしい!毛髪疾患サポートハンドブック制作で、当事者と家族をサポートシステムに繋げる仕組みを医療従事者とつくります!
ヘアロスの子ども達が学校でも心地よく過ごしていくためのステップ
毛髪疾患は難治性であるため、多くの場合長期間の治療を要するとともに、本人や家族に寄り添って支えていくための当事者コミュニティやピアカウンセリングが大切な役割を果たしています。教育関係者の方は子どもたちと多く時間を過ごし、価値観の形成にも大きな影響を持つため、ヘアロスについて教育関係者の方に正しく知ってほしいと思います。
そのために教育現場で活用していただけるような「毛髪疾患サポートハンドブック」を制作します。
特定非営利活動法人Alopecia Style Project Japan(以下:ASPJ)
ASPJとは、円形脱毛症、抜毛症、先天性乏毛症・縮毛症、治療の副作用によるヘアロス(※1)当事者とその家族を支援するための団体です。ヘアロス当事者と家族がいつでもピアカウンセリング(同じ悩みを持つ人に相談)できる仕組みを整備するための第一歩として、毛髪疾患サポートハンドブックの制作を行うことにいたしました。
ライフステージの変化や、治療についてなど、当事者コミュニティ・医療機関・理美容施設に相談できること、自治体等が生活支援を行い、当事者の居場所となるサードプレイスが提供されることを目指します。
誰もがヘアロスを正しく理解し、多様性の1つとして受け入れ、あらゆるマイノリティが安心して暮らせる社会の実現のために、2023年度「毛髪疾患当事者と家族をオンライン・オフライン双方でサポートシステムに繋げる仕組みづくりを行う医療従事者共同事業」に取り組みます。※日本財団2023年度採択事業
◆取り組む課題(現状はどうなっているのか?)
ヘアロスは日本人の1~2%に及ぶ数多くの人が罹患すると言われていますが、認知度・理解度が低く、相談できる人が周囲にいない為、ヘアロス経験者と出会う機会も少ない現状があります。
特にヘアロスの子どもとその親においては、差別や偏見に苦しみ、社会的に孤立して悩みを抱え込み、心理的にも経済的にも追い詰められるケースがあり、私達はヘアロス経験者によるピアカウンセリング、メンタルケアや教育関係者と医療従事者のサポートが必要であると考えます。ヘアロスの多くは完治が難しく繰り返し発症するため、毛髪がないことにより、いじめ・不登校・ひきこもりにつながったり、進路や就職の選択肢が狭まり社会参加できなくなることもあります。それを苦に本人が自殺したり、ヘアロスの原因に対する誤解から親が自責の念に駆られ、精神疾患を引き起こすなどの例もあります。
ヘアロス当事者や家族が抱える心理的ストレスは計り知れませんが、特に抜毛症に関する専門医や心理カウンセラーが不足しており、精神科で誤った診断を受け、服薬の過剰摂取などにより、ほかの疾患を併発してしまうケースもあります。
※2021年実態調査結果公表note https://note.com/aspjmodel/m/m4f24f27d8b19
【ヘアロス症状ごとの人口】
円形脱毛症(自己免疫疾患):人口の1~2% 頭髪及び全身の毛がなくなるなど脱毛状態は様々
先天性乏毛症、縮毛症(遺伝子):1万人に1人の確率
抜毛症(強迫性障害、精神障害などを含む):発症年齢10~13歳ボリュームゾーン 男女比4対1
抗がん剤などの治療の副作用:1年間に9万人が発症。
◆制作スケジュール
2023年4月19日(水)~4月30日(日)「毛髪疾患に対する意識調査」アンケート実施
【教育関係者用】サポートハンドブック調査アンケート
https://forms.gle/Fda2v4FYUXAsn2YQA
【保護者用】サポートハンドブック調査アンケート
https://forms.gle/RJXJDCpxvaDWkAnn6
2023年7月7日 デジタル版毛髪疾患サポートハンドブック第一版リリース
2023年7月~8月 公立小学校での毛髪疾患サポートハンドブックを用いた講演とワークショップ
2023年8月 毛髪疾患サポートハンドブック第一版冊子配布
2023年10月22日 毛髪疾患サポートハンドブックを用いた講演とワークショップ:東京開催
2023年11月11日 毛髪疾患サポートハンドブックを用いた講演とワークショップ:福岡開催
ヘアロスに関する知識と対処法を当事者とその周囲の大人に広めるため、以下のような内容をわかりやすくまとめた「毛髪疾患サポートハンドブック」を作成し配布します。(※2023年8月公開予定)
【構成案の一部】
毛髪疾患の原因・症状・治療法
ヘアロス当事者の生活実態やニーズ調査の結果QA
ヘアロスとの向き合い方や心構え、声掛けのポイント
相談窓口や当事者コミュニティ(SNS)の情報
ウィッグの種類と手入れ、特徴
ヘアロスであることを表明するメリットとデメリット
幼少期脱毛経験者の声
◆毛髪疾患サポートハンドブック制作委員会メンバー構成(予定)
毛髪疾患サポートハンドブック制作委員会(以下:SHB制作委員会)はNPO法人Alopecia Style Project Japanが主体となって行う「毛髪疾患サポートハンドブック制作事業」のために構成されました。
ヘアロス当事者と保護者、さらに周辺環境に関わる人たちが集い、話し合い、ヘアロス当事者の生きづらさを解消するために、『当事者の治療方針のサポート』『心のケア、ピアカウンセリング』『QOLを向上させるためのアピアランスケア』などの視点を含めた包括的な支援につなげる活動をします。
毛髪疾患サポートハンドブック(SHB)制作委員会メンバー予定 約 30名
医療従事者、教育関係者、児童精神科医、臨床心理士、学生、ヘアロス当事者など
◆毛髪疾患サポートハンドブック(SHB)制作委員会で検討する内容【2023年度】
・サポートハンドブック第1版制作
・年齢ごとの症状説明文章(小学低学年1~3年、高学年4~6年)
・症状理解のためのイラスト、アニメーション制作
・円形脱毛症、先天性乏毛症、抜毛症 当事者におけるアセスメント作成
・毛髪疾患の保護者アセスメント作成
・サポートハンドブック活用効果測定指標、測定方法、評価基準の策定・統一、評価シート様式作成
・10月実施予定のワークショップ内容検討実施(一般公開イベント)
・ASPJコミュニティサイト(登録者数4600名以上)に教育関係者のコミュニティを追加
・ウィッグ補助金対象範囲拡大の政策提言
◆ヘアロス当事者による学校・企業講演も行っています。
https://prtimes.jp/a/?f=d83154-20230331-8cc8b496a33dd335e7e20b8724adb56e.pdf
※NPO法人Alopecia Style Project Japan(ASPJ)について
ASPJの活動内容は多岐にわたり、啓発活動やヘアロス当事者のための情報提供、医療機関との連携、さまざまなイベント開催の他、ヘアロスの方々の日々の生活に、より彩りを添えていけるようなアイテムやウィッグ、帽子、メイクなどのアドバイスも行いQOL向上の提案をしています。ヘアロスだけでなく、他者との違いについて正しく理解し、学び合い、育み合える社会を実現することを目指して活動しています。
◆活動報告書2022年度
https://drive.google.com/file/d/1SXsc60alq5u48cGrHb9FNS2HGvGaijva/view?usp=sharing
私たちASPJでは、髪に症状がある『当事者ご本人』や『当事者のご家族・親近者』が安心して情報交換できる会員登録制のコミュニティーを運用しています。「当事者様」と「ご家族・親近者様」は、それぞれに別でコミュニティーを支度しておりますので、ご興味のある方は下記URLからコミュニティサイトにアクセスしてご参加いただけると幸いです。
https://aspj.site/register/
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