日本総合研究所「わが国企業のESG側面の取組み調査」におけるカスタムAI導入について

ESG情報を自動収集し、複雑な非財務情報の収集負荷を5割削減

 株式会社日本総合研究所(本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 谷崎勝教、以下「日本総研」)は、「わが国企業のESG(環境・社会・ガバナンス)側面の取組み調査」でのインターネット上の情報収集および文章抽出作業において、株式会社Laboro.AI(本社: 東京都中央区、代表取締役CEO: 椎橋徹夫、代表取締役CTO: 藤原弘将、以下「Laboro.AI」)と共同開発したカスタムAIソリューションを2019年7月から導入しました。
 本調査専用に共同開発されたカスタムAIソリューションの導入によって、本調査の作業量全体の約8割を占める情報収集の負荷が約5割削減できる見込みです。また、ESG評価項目と関連性の高い文章の一覧表が自動的に作成されるため、アナリストは特色あるESGの取り組みを行う企業の発掘し紹介するなどの作業に一層注力することが可能となり、本調査の付加価値向上にこれまで以上の貢献ができるようになりました。

 

 

 

■背景

 「わが国企業のESG(環境・社会・ガバナンス)側面の取組み調査」(以下「本調査」)は、東証1部上場企業を中心とした約2,000社の国内企業を対象に、各企業の社会的課題の解消に貢献し得る製品・サービスや、ステークホルダーへの配慮状況を評価する日本総研の調査レポートです。ESG側面の取り組みを業績・競争力につなげるという視点から、1999年より毎年実施しています。
 本調査では、温室効果ガス排出量や人権デューデリジェンスなど100を超えるESGに関する評価項目それぞれについて、複数の定量・定性指標を用いて評価します。それらの評価項目に関連する情報は調査対象企業のホームページや公開情報に掲載されていますが、ESGに関する情報は定性的な表現が多くを占めることから、情報収集作業や情報整理・加工作業はこれまで人手で行われてきました。
 一方、ESG投資が年々盛んになるなかで、投資家の方々からは本調査について多くの要望が寄せられるようになりました。また、企業側も開示情報を質・量ともに充実させる傾向が顕著となり、従来の人手だけによる調査体制のままでは本調査の質の維持・向上が難しくなっていました。

本調査専用に共同開発されたカスタムAIソリューションの概要
 本調査に導入したカスタムAIソリューションは、20年間にわたりESG調査を続けてきた日本総研と、オーダーメードによるカスタムAIソリューションを様々な業界に向けて開発してきた実績を持つLaboro.AIが共同で開発したものです。このカスタムAIソリューションによって、インターネット上の情報収集作業と、ESG評価項目に該当する文章抽出作業を効率的に実施できるようになりました。
 共同開発したカスタムAIソリューションを本調査で使用する場合の、評価までの流れは以下のとおりです。
 
  1. Webクローラーが、評価対象企業のホームページからすべての文章を抽出します。
  2. 抽出した文章を、AIの認識に適するよう、品詞分解(形態素分析)します。
  3. 品詞分解された文章をテキスト分類エンジンに入力し、ESG評価項目への関連可能性(信頼度)を割り出し、スコア化します。このテキスト分類エンジンは、fastText技術(自然言語処理分野で用いられるAI技術)によって、教師データ (ESG評価項目への関連の高い、あるいは低い模範文)との類似性を照合し、判断します。
  4. こうして算出されたESG評価項目への関連可能性が高い高スコアの文章を、一覧表として作成します。この一覧表を基に、アナリストが各企業の評価を実施します。



 本調査専用に共同開発したカスタムAIソリューションの導入によって、本調査の作業量全体の約8割を占める情報収集の負荷は、これまでの約5割削減できる見込みです。また、人手だけによって各企業のホームページからESG評価項目に関連する情報を探し出すこれまで方法とは異なり、アナリストはESG評価項目と関連性の高い文章の一覧表にいきなりアクセスできるため、情報収集にかかる作業量が大幅に削減され、特色あるESGの取り組みを行う企業の発掘など、より付加価値の高い作業に注力することが可能となりました。
 今後も両社は、AIテクノロジーを活用しながら本調査に取り組むことで、有用な調査結果や評価の提供に努めてまいります。

                                                 以上



 
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