日本のNGOが三菱商事の支援を受け、バングラデシュで若者約500人を対象に気候変動啓発事業を開始

SDGsの目標17 パートナーシップで社会課題を解決する

国際協力NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」(東京都新宿区、代表理事・坂口和隆)は三菱商事株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長・垣内威彦)の資金提供を受け、2020年11月にバングラデシュで気候変動啓発プロジェクトを開始しました。この事業では、毎年サイクロンなど自然災害による被害を受けている地域の青少年グループを対象に、気候変動についての啓発活動を行い、青少年らが自ら行動を起こすような地球市民を育てることを目指します。
  • 気候変動による被害が大きいバングラデシュ沿岸部の課題とは
バングラデシュは自然災害に脆弱で、気候変動の影響を最も受けやすい国のひとつです。特にバングラデシュ全人口の4分の1が住んでいるとされている沿岸帯は洪水、高潮、塩害、サイクロンによる多くの被害を受けています。また近年では地球温暖化による気候変動などにより海面上昇の進行が加速し、今世紀までに国土の15%が失われ、3000万人が住むところを失うと言われています(※)。
シャプラニールは沿岸地域で10年以上にわたり「災害に強い地域づくり」として地域住民の防災能力強化に取り組んでおり、年々深刻化する気候変動による被害を目の当たりにしてきました。一方、都市部では急速かつ無計画な都市化により炭素排出量が増え、様々な環境汚染が起きているのにも関わらず、これらの問題が市民に自分事として認識されていません。
※ 出典:欧州連合「Climate Change Impacts and Responses in Bangladesh」(2008)
http://ngof.org/wdb_new/sites/default/files/EST19195.pdf

▲度重なる高潮により沿岸部が浸食されている様子(バングラデシュ、バゲルハット県ショロンコラ郡ボギ村)▲度重なる高潮により沿岸部が浸食されている様子(バングラデシュ、バゲルハット県ショロンコラ郡ボギ村)

 

  • 沿岸部都市クルナの青少年グループを「チェンジメーカー」とした活動を開始

シャプラニールは約50年もの間バングラデシュで貧困問題に取り組む日本発祥のNGOです。問題の根本的な解決を目指し、地域・社会一人ひとりの意識を変え行動するための働きかけを進めています。
今回の活動地はバングラデシュで3番目に大きい都市であり、沿岸帯に位置するクルナ市を対象とします。本プロジェクトではクルナ都市部の青少年465人を対象に、「気候変動で自分たちの地域で何が起きているのか」等を学習する教室を開きます。その後、彼らのイニシアティブによる気候変動、環境問題を考えるキャンペーン等をバングラデシュ国内で展開する予定です(植林活動、マイボトル・マイバッグキャンペーン等)。保護者や学校など、周囲の人々を巻き込んでキャンペーン活動を実践してもらうことにより、彼らが地域全体の生活スタイルを変化させる「チェンジメーカー」となることが期待されます。
三菱商事は社会貢献活動の一環として本プロジェクトへの支援を決定し、1年分の活動費をシャプラニールに寄付しました。行政・NGOだけでなく企業にとっても具体的な行動が急務とされる気候変動問題に協働して取り組み、ともに持続可能な社会の実現に貢献します。
なお、本プロジェクトの期間は3年間を予定しており、2020年11月から開始した1年目の活動に対し、三菱商事の支援を受けています。

 

▲三菱商事は社会貢献活動の一環として本プロジェクトへの支援を決定し、1年分の活動費をシャプラニールに寄付した▲三菱商事は社会貢献活動の一環として本プロジェクトへの支援を決定し、1年分の活動費をシャプラニールに寄付した



 
  • シャプラニールについて
支援を受けられない「取り残された人々、課題」にアプローチ “すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会”を目指す日本発祥の国際協力NGO。1972年に創立された、特定の宗教、政治、企業、団体に属さない国際協力NGOで、社会や他の援助団体の支援から「取り残された人々」への支援や「取り残された課題」に取り組んでいます。
主にバングラデシュやネパールといった南アジアの貧しい人々の生活上の問題解決に向けた活動を現地と日本国内で行い、「すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会の実現」を目指して活動しています。
 


シャプラニールとは、私たちの活動の原点であるバングラデシュの言葉・ベンガル語で、「睡蓮の家」という意味です。シャプラ(睡蓮)は、バングラデシュの国花にもなっています。
 
  • 主な活動内容
【1】子どもの権利を守る
バングラデシュやネパールには成長・発達、保護、参加といった基本的権利を享受できない子どもたちが多く存在します。子どもの権利の中でも成長を阻害する「児童労働」と、健全な発達や社会参加に欠かせない「教育」について、行政やNGOの支援から取り残された子どもたちや地域を対象に活動しています。


【2】災害に強い地域をつくる
地域住民や行政と協力した防災インフラの設置や行政への研修など、サイクロンや洪水、地震などの災害による被害を軽減する防災活動を行政・コミュニティ・個人レベルで進め、災害に強い地域づくりに取り組んでいます。


【3】フェアトレードを通じて共生できる社会をつくる
暮らしに息づく伝統や文化、身近な素材を大切にした手工芸品作りと日本への販売を通じ、生産者の生活向上に45年以上取り組んでいます。
オンラインショップ「クラフトリンク」:http://craftlink.shop/

 
  • 団体概要
・団 体 名:特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
・所 在 地:東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
・代 表 者:坂口和隆(代表理事)
・創 立:1972年9月1日
・主な活動国:バングラデシュ、ネパール
・主な活動内容:
児童教育支援、家事使用人として働く少女たちへの支援活動、
先住民族の子どもたちの文化教育支援、開発教育および出版活動
児童労働の予防と削減、災害緊急支援・復興支援
フェアトレード、スタディツアーなど
・職 員 数:日本:18名、バングラデシュ:13名、ネパール:6名
・公式サイト:https://www.shaplaneer.org/
 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://www.shaplaneer.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
電話番号
03-3202-7863
代表者名
坂口和隆
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年08月