ウォルターズ・クルワー、AIを搭載した臨床意思決定支援ソリューション「UpToDate Enterprise Edition」を日本で提供開始

AIによる検索、利用分析などで医療システムの臨床意思決定を支援

ウォルターズ・クルワー・ヘルスは本日、AI機能を搭載した臨床意思決定支援(Clinical Decision Support、以下CDS)ソリューション「UpToDate® Enterprise Edition」を、日本国内の医療機関および病院向けに提供開始したことを発表しました。本ソリューションは、大規模医療システムや病院の管理者および臨床医を支援し、高品質な医療提供を一貫して実現することを目的としています。

画像:新しいAI搭載の臨床トピック検索機能では、医師が自然な言葉や複数のキーワードを使って質問すると、関連するUpToDateのトピックが正確に表示されるようになりました。

数十年にわたり、世界中の医療従事者が信頼するUpToDateは、日本国内でも800を超える医療機関で導入され、臨床現場での確実かつ一貫した意思決定を支えてきました。医師不足や高齢化、働き方改革といった課題に直面する日本の医療現場では、医療の質と持続可能な運営を維持するためのデジタルトランスフォーメーションが不可欠となっています。ウォルターズ・クルワーが実施した最新調査によると、日本の臨床医の約9割が「臨床上発生した疑問のすべては解決できていない」と回答し、82%が「未解決の疑問が患者の安全性に影響を及ぼす恐れがある」と懸念していることが明らかになりました。この結果は、より迅速かつ確信を持った意思決定を支援するインテリジェントツールの必要性を浮き彫りにしています。

日本医学教育推進機構(JAMEP)理事 兼 群星(むりぶし)沖縄臨床研修センター センター長の徳田安春医師は次のように述べています。「我々の医学教育研究では、UpToDateの活用が研修医における研修到達度試験の成績と強く相関し、臨床推論能力の向上に貢献することが示されました。UpToDateの活用推進は、臨床現場における迅速かつ正確な意思決定支援、ひいてはEBMの実践を促し、医療の質の向上に繋がると考えられます。」

AIによって強化されたUpToDate Enterprise EditionのAI検索機能では、自然言語や複数概念を組み合わせた質問に対して、信頼性の高い専門家レビュー済みコンテンツから正確な回答を提示します。

また、AI分析ダッシュボードでは、医療機関が組織内データを活用し、運用効率向上、教育機会拡充を図ることが可能です。本ソリューションは、ワークフローの革新、分析、先進的な臨床支援機能を統合し、部門横断的なチーム連携を支援します。主な特長は以下の通りです。

●    専門家による一貫したガイダンスで意思決定を高度化

●    信頼できるコンテンツ共有によりチーム間の協働を促進

●    ワークフローを簡素化し医療従事者の負担を軽減

●    リアルタイム分析、ベンチマーキング、CME(医師生涯教育)トラッキングによるアウトカム向上

さらに、UpToDate Enterprise Editionはモバイル端末や電子カルテ(EHR)とのシームレスな連携に対応し、インタラクティブなクリニカルパスウェイ(診療経路)、検査結果の解釈支援、多言語の患者向け教育資料などを提供します。これにより、回答時間の短縮、不要な検査削減、患者アウトカム改善が期待されます。

ウォルターズ・クルワー・ヘルス  国際事業部 カントリーマネージャーの藤堂正憲は次のように述べています。「UpToDateは、従来の意思決定支援の枠を超え、統合的なワークフローと迅速な意思決定を実現する比類のない品質を提供し、患者とのエンゲージメント促進と医療提供の変革を支援しています。今回の提供開始は、日本の医療コミュニティへのイノベーションと協働による支援という当社の取り組みを改めて示すものです。」

また、米国で最近発表された「UpToDate Expert AI」は、臨床意思決定支援の新たな進化形であり、日本では一部の医療関係者を対象にテストおよびフィードバック目的で限定的に提供されています。生成AI技術を活用し、UpToDateの専門家執筆・査読済みコンテンツを基に、透明性の高い文脈情報を含む回答を提示することで、迅速かつ正確な意思決定を支援します。

ウォルターズ・クルワーは、Frost & Sullivan社の「Frost Radar™: Clinical Decision Support System, 2025」レポートにおいて、「注目すべき企業(Company to Action)」および「イノベーション市場リーダー」として認定され、医療テクノロジーの世界的リーダーとして評価されています。

UpToDate Enterprise Editionの詳細はこちらをご覧ください。

ウォルターズ・クルワーについて

Wolters Kluwer(EURONEXT: WKL)は、医療、税務・会計、金融・企業コンプライアンス、法務・規制、企業業績およびESG各分野の専門家向けの情報、ソフトウェアソリューション、サービスを提供するグローバルリーダーです。当社は深い専門知識と技術およびサービスを組み合わせた専門的ソリューションを用意して、お客様の重要な意思決定を日々サポートします。

同社の2024年年間売上高は59億ユーロ、世界180か国以上の顧客にサービスを提供し、40か国以上で事業を展開、約21,600名の従業員を擁しています。本社はオランダ・アルフェン・アーン・デン・レイン。

詳細は www.wolterskluwer.com をご覧ください。

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会社概要

URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区三田1-3-31 フォーキャスト三田5F
電話番号
03-5427-1930
代表者名
鈴木 真琴
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1990年10月