植物工場スタートアップ「Oishii Farm」日本進出、首都圏にオープンイノベーションセンターを設立
日本の技術を基盤に新たな世界産業創出へ
サステナブルな農業の実現を目指し、米国で植物工場を展開するOishii Farm Corporation(オイシイファームコーポレーション、本社:Kearny, New Jersey, United States、CEO:古賀大貴、以下 Oishii Farm)は、世界的に需要が増加している植物工場領域における、更なる技術革新を目指し、首都圏に世界最先端の植物工場の研究開発拠点「オープンイノベーションセンター」を設立することをお知らせします。
日本でのオープンイノベーションセンター設立の背景
日本は、植物工場に必要な二大要素である農業と工業の両領域において、世界最高峰の技術力および研究者を有しており、植物工場の技術開発に最適な地です。
Oishii Farmは、創業当初からグローバルでの事業展開を視野に入れ、マーケットとして最適であり、かつグローバルスタンダードな体制を構築する上で優位性をもつ、米国に本社を設立しました。本社には研究開発機能を備え、植物工場の技術革新に注力し、主に内製化によりコア技術の開発を推進してきました。2024年には、米国ニュージャージー州において世界最大級のいちごの植物工場を本格稼働させ、サステナビリティと高生産性を両立させた植物工場の実現により、ビジネスとしても持続可能な新たな農業の形を示しました。
<2024年に本格稼働を開始したメガファーム>
これまで米国を拠点に事業・研究開発を進めてきましたが、急速な事業拡大に対応するための量産化、生産性の向上、更なるサステナビリティの追求、おいしさの探求、新たな果物・野菜の生産などに向けた研究開発の加速を目指し、技術開発に適した地である日本に新たな拠点を設立することとなりました。
日本にオープンイノベーションセンターを開設することで、植物工場に必要な各領域を牽引している企業との連携を強化しながら、植物工場におけるイノベーションを加速します。
オープンイノベーションセンターについて
Oishii Farmは、2025年内のオープンイノベーションセンターの開設を目指しています。同センターでは、下記を始めとする様々な技術研究を実施する予定です。
<研究領域例>
-
農業領域:植物工場向け最適品種、栽培技術 他
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工業領域:ファクトリーオートメーション、AI環境制御システム
など
日本発グローバル産業の創出を目指して
世界的に農業は、異常気象・農薬の過剰投与と残留農薬問題・農業用地や水の不足など、多くの課題を抱えており、人口増加も相まって、将来的に食糧危機が予測されています。
その解決策の一つとして、植物工場は世界でも注目が集まっている産業です。将来植物工場の技術が確立されると、世界中どこでも同じ農作物が生産可能となることから、その市場規模は200兆円以上になると言われています。
Oishii Farmは、植物工場の要素技術を有する各領域のトップ企業と連携をしながら、植物工場のリーディングカンパニーになること、そして自動車産業に次ぐ、新たな日本発のグローバル産業の創出を目指しています。まずは世界展開の基盤を構築すべく、日本のオープンイノベーションセンターでの研究開発を通じて、植物工場のターンキーソリューション化(必要な技術や設備を詰め込んでパッケージ化し、個別開発なしでそのまま各地に展開可能な状態)を目指します。
日本法人Oishii Farm株式会社について
Oishii Farmは、日本法人Oishii Farm株式会社(オイシイファーム株式会社)を設立し、日本法人の社長には、鈴木 正晴(すずき まさはる)が就任しました。
<鈴木のプロフィール>
ライフサイエンス・ヘルスケア領域にて豊富なマネジメント経験を持つ。MBA取得後、⽶系医療機器メーカーの⽶国本社及び⽇本法⼈にてマーケティング職に従事。その後、デロイトトーマツコンサルティングにて、製薬・医療機器企業における戦略策定やM&A後の統合、組織改⾰やオペレーション最適化など、数多くのプロジェクトを⼿掛ける。経営コンサルタントとして経験を積んだ後、ジョンソン・エンド・ジョンソンにて複数部⾨のジェネラルマネジャーを含むシニアポジションを務め、M&A後の事業統合や事業・組織改⾰による事業再⽣などを主導する。前職は⾷を扱うグローバル企業である西本Wismettacホールディングスにてヘルスケア・メディカル領域におけるワールドワイドでの新規事業開発をリード、2024年1月にOishii Farmに参画。
共同創業者兼CEO 古賀 大貴のコメント
「日本の良いもので世界を驚かせたい。」長年の想いから辿り着いたのが、施設園芸と工業技術を基盤とした植物工場でした。
Oishii Farmは、プロダクトマーケットフィットを考慮し、米国にて事業を開始し、軌道に乗り始めたところです。この度ようやく、研究開発の最適化のため、日本に拠点を設けることとなりました。これは起業当初からの夢でもあり、日本人として非常にワクワクしています。
かつて日本が製造業で世界をあっと言わせたように、日本中の叡智を集結させ、もう一度日本発のグローバル産業を創出したい、と考えています。皆様のお力をお貸しいただけますと幸いです。
投資家からのコメント
日本電信電話株式会社(NTT)
代表取締役社長 島田 明氏
日本の農業は、就業人口の減少や高齢化、耕作放棄地の増加など多くの課題に直面してお り、これらの問題を解決する手段として、デジタルトランスフォーメーションへの期待が 高まっています。その中で、日本の伝統技術を活かした植物工場は、環境問題、食料安全 保障、労働力不足などの解決に寄与する成長領域の1つと考えています。私たちは、既に Oishii Farm社と通信やAgriTechの領域で共同検討を開始しており、今回設立されるオープ ンイノベーションセンターによって取り組みがさらに加速し、研究活動が着実に進展する ことを期待しています。
株式会社脱炭素化支援機構
代表取締役社長 田吉 禎彦氏
日本が有する優れた栽培、種苗、ロボティクス、DX、水処理技術等を最適化し、資源循環型植物工場による高付加価値化かつ大規模量産を実現されたOishii Farm Corporationが、日本法人を設立され、更なる日本の関連・周辺技術の向上の中心を担われることを、株主として大変に嬉しく存じます。脱炭素化支援機構では「経済と環境の好循環」を重要視しており、今回のオープンイノベーションセンターの設立について弊社としても応援してまいります。
株式会社みずほ銀行
取締役頭取 加藤 勝彦氏
世界最先端のオープンイノベーションセンターの設立の決定、誠におめでとうございます。みずほ銀行はOishii Farmが掲げる「植物工場技術でサステナブルな農業革命を起こす」というミッションに深く共感しております。オープンイノベーションセンターでの研究開発が植物工場の更なる技術革新に繋がり、世界中の消費者を驚かせる基盤が整うことを期待しております。みずほ銀行も事業拡大サポートを通じて、Oishii Farm及び参画企業各社とともに世界の食料問題解決の一助になると共に、日本発の新たなグローバル産業創出に貢献して参ります。
日本での採用を加速
Oishii Farmは、オープンイノベーションセンターの設立に伴い、日本での採用を加速します。
「今までにない圧倒的な”おいしい”顧客体験を提供する」「植物工場技術でサステナブルな農業革命を起こす」というミッションに共感し、新たなグローバル産業創出に向けて基盤作りから携わってくださる方を求めています。
<募集職種>
など
詳細は、Wantedlyの募集一覧をご覧ください。
ソフトウェアハードウェアエンジニアリング、農業・農学、ビジネス領域の職種についても、順次募集を開始する予定です。
企業概要
日本法人
会社名:Oishii Farm株式会社
代表者:古賀 大貴、鈴木 正晴
所在:東京都渋谷区
設立:2023年11月
米国本社
会社名:Oishii Farm Corporation
代表者:古賀 大貴
本社所在:Kearny, New Jersey, United States
設立:2016年12月
ホームページ:https://oishiifarm.co.jp/
Xアカウント:https://x.com/oishiifarm_jp
採用情報:https://www.wantedly.com/companies/company_210915/projects
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