早稲田大学のシーズを活用した極微量タンパク質検出の研究開発型スタートアップ、BioPhenoMA社に早稲田大学ベンチャーズ(WUV)が約2億円の創業投資を実行

WUV1号ファンドより、ライフサイエンス系で初となる極微量タンパク質の検出技術を有する大学発ディープテック・スタートアップへ投資

早稲田大学ベンチャーズ(WUV)はWUV1号ファンドより、極微量タンパク質の検出技術を用いた医薬品等の研究・開発支援サービスを事業化する、株式会社BioPhenoMAに約2億円の創業投資を行ったことを発表致します。

早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、当社が設立したWUV1号投資事業有限責任組合(WUV1号ファンド)の新規案件として、“極微量タンパク質の検出”を可能とする革新的技術を有し、生物医学分野のさらなる発展に取り組む株式会社BioPhenoMA(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO藤井直人、以下 BioPhenoMA社(バイオフィノーマ社))に約2億円の創業投資を行いました。WUVとしては初となるライフサイエンス系のスタートアップへの投資となります。早稲田大学には医学部・薬学部はありませんが、ライフサイエンス系の研究開発も多数行われており、WUVはかかる研究シーズに基づくスタートアップの創出にも力を入れて参ります。

<紹介>

BioPhenoMA社は、早稲田大学教育学部の伊藤悦朗教授らの開発した“極微量タンパク質の検出”を可能とする「酵素サイクリング改良法」を基幹技術として、高感度定量サービスの提供とそれを活用した医薬品、医薬部外品、試薬等の研究・開発支援を行うスタートアップ企業です。


<背景・課題>

生命現象に深く関与しているタンパク質は、生体現象機構を解明するうえで非常に重要な要素であり、近年ではクライオ電子顕微鏡による3次元構造解析や、複雑な立体構造を持つタンパク質形状を短時間で予測するAIシステムといった新たな技術が誕生し、注目を集めてきました。

タンパク質検出の方法については、長年の様々な研究成果の積み重ねにより、革新的な製品である「質量分析装置」が開発されました。しかし、この検出方法においては、前処理の時間が掛かることや大型な装置が必要といった点もあり、タンパク質検出をより一般的にするためには、更なる技術革新が期待されていました。


<ソリューション>

そこで、BioPhenoMA社は、”誰もがどこでも簡単に「極微量タンパク質検出」を行える革新的なプラットフォームを創生すること”をミッションに掲げて、設立しました。

伊藤悦朗教授らの開発した基幹技術「酵素サイクリング改良法」は、従来のサンドイッチELISA法と酵素サイクリング法を組み合わせた方法です。大型な装置や時間のかかる前処理が不要で、極微量なタンパク質を検出できる革新的技術です。タンパク質検出のチャンピオンデータとしては、ゼプトモル(10-21mol/assay)の検出限界を有しています。

BioPhenoMA社は、本革新的技術を市場に提供することで、創薬開発の効率化・個別化医療の実現のほか、薬品作用機序の解明により、新たな創薬・治療ターゲットの創出を促進し、生物医学分野の更なる進歩に貢献します。

                            創業メンバー(向かって左:藤井直人CEO、右:伊藤悦朗CSO)


WUVではBioPhenoMA社の創業から支援を行っております。BioPhenoMA社は伊藤先生らの発明と長年の学術研究をベースとした革新的な技術を有する会社です。起業及び今回の資金調達により、専門性の高いメンバーと顧問陣、共同研究機関が集結しつつあり、研究開発がさらに加速できる体制を整えつつあります。タンパク質の極微量検出は未踏の領域でした。これまで明らかになっていなかった生体現象のメカニズムが明らかになるインパクトは絶大です。日本発の本技術をグローバルに展開できるよう引き続き支援して参ります。



【BioPhenoMA社創業メンバー紹介】

伊藤悦朗氏 Co-founder & CSO

基幹技術である酵素サイクリング改良法の発明者の一人。

早稲田大学(物理学及応用物理学専攻、理学博士) を修了後、NIH(アメリカ国立衛生研究所)Visiting Fellow、北海道大学助教授、徳島文理大学教授を経て、早稲田大学 教育・総合科学学術院  教授(現職)。株式会社BioPhenoMA CSO(Chief Scientific Officer)に就任。日本動物学会・学会賞受賞(2017年)、日本比較生理生化学会・学会賞受賞(2022年)。


藤井直人氏 Co-founder & CEO

機械系のバックグラウンドを有し、プロジェクトマネジメント、新規事業開発に強みを有する。

岡山大学(大学院自然科学研究科、修士課程)を修了後、株式会社ジーシー、HOYA株式会社(PENTAXライフケア事業部)、帝人株式会社を経て、株式会社BioPhenoMA CEOに就任。University of Massachusetts LowellでMBA取得。


【BioPhenoMA社概要】

株式会社BioPhenoMAは、極微量タンパク質の高感度定量サービスの提供、並びにそれを活用した医薬品、医薬部外品、試薬等の研究・開発支援を行うスタートアップ企業です。

設立:2023年4月18日

所在地:東京都新宿区

共同創業者:代表取締役CEO 藤井直人、取締役CSO 伊藤悦朗

URL:https://www.biophenoma.com/

E-mail:info@biophenoma.com


【WUV概要】

早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)は、早稲田大学の建学の精神「早稲田大学教旨」の1つである「学問の活用」を図るスタートアップ企業を創設し育成することで、学問の知見や研究成果を社会に実装し、人類社会の進化と幸福、ならびに持続可能性に貢献する事業と産業を創出することを本旨として設立されたディープテップ分野の創業投資に特化したベンチャーキャピタルです。

設立:2022年4月5日

所在地:東京都新宿区

共同代表:山本哲也、太田裕朗

URL:https://www.waseda.vc/

E-mail: info@waseda.vc

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ビジネスカテゴリ
医薬・製薬
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会社概要

URL
https://www.waseda.vc/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都新宿区西早稲田1-21-1 早稲田大学西早稲田ビル2階201
電話番号
-
代表者名
山本哲也、太田裕朗
上場
未上場
資本金
-
設立
2022年04月