世界で5,500以上登録されている”食の世界遺産”「味の箱船」。北海道から沖縄と全国の希少食材が新たに14品登録で、全64品へ。
※食の世界遺産「味の箱船」…世界160カ国以上1,500支部があり、10万人以上のネットワークを持つ世界規模の組織「スローフード協会」(本部:イタリア)が推し進めているプロジェクトの1つ。
⇒日本の味の箱船一覧 (https://slowfood-nippon.jp/what-we-do/ark-of-taste/)
【北海道(アイヌ)】
- ヤチフレプ【写真①】
- トマ【写真②】
- アハ【写真③】
- トペニ【写真④】
- ケナソロマプ【写真⑤】
- シケレぺ 【写真⑥】
- イケマ【写真⑦】
- トゥレプ【写真⑧】
【千葉県】
- 土気からし菜【写真⑨】
【沖縄(琉球)】
- フーヌイユ【写真⑩】
- リュウキュウガネブ【写真⑪】
- チデークニ(島ニンジン)【写真⑫】
- シマナー(赤からしな)【写真⑬】
-
羽地赤穂【写真⑭】
◉ 各地の食材ストーリーピックアップ -アイヌ編-
アイヌでは新しく8食材を登録。かつては日常的にアイヌの暮らしや儀式を支えていた食材が、気候変動や乱開発によってなくなってしまっていこうとしています。それらの食材をとりまく人間も含めた生き物たちとのかつてあった原風景を、北海道在住の絵本作家あべ弘士さんとともに絵本として子どもたちに継承するプロジェクトも実施しました。
◉ 各地の食材ストーリーピックアップ -千葉編-
農民の暮らしの知恵として地域に根差し今日まで残ってきた土気からし菜。土気からし菜の産地である千葉市土気地区は、東京から東、房総半島の中央部の下総台地南部の分水界に位置し、周囲に比べ標高が高く森林に囲まれた地域。300年以上前から、それぞれの農家が代々自家採種により、種を守り、栽培を続けてきたと言われている貴重な伝統野菜です。在来の土気からし菜を栽培されている土気地区の農家さんの中で、”土気からし菜レディース(土気からし菜出荷組合)”と呼ばれる生産者の組合があります。平成29年2月に結成され、現在は8名で活動し、土気からし菜漬物教室の講師なども行い、食文化の伝承も行われています。しかしながら担い手が少ないのが現状です。
登録にご尽力いただいた土気からし菜レディースと千葉市農政課の皆さんへ登録証書の贈呈式を行う予定です。
◉ 各地の食材ストーリーピックアップ -琉球編-
琉球で登録された食材は5つ。例えば、フーヌイユは沖縄県国頭村宜名真漁師・宜名真区民によって生産される食品。現在では8 名しか生産者がいません。宜名真ではシイラのことを「フー(富)ヌ(の)イユ(魚)」と呼び、「富をもたらす魚」として昔から大切な存在として親しまれてきました。
宜名真では、鮮度保持が難しくて傷みが早いフーヌイユの保存性を高めるために、三枚に捌いた細長い切り身に塩をすり込んで天日干しします。これらの食材や食文化、とりまく生態系をより知ってもらい守っていくためにも、子どもたちに向けた食文化継承絵本の制作や読み聞かせワークショップ等の活動が計画されています。
また、宜名真区にて贈呈式も行う予定です。
◉ 味の箱船のこれから
今回登録された『味の箱船』はまだまだほんの一部です。ひとつの食材がなくなるということは、そのまわりにある様々な生態系に影響するということです。毎日とても身近にある食を通して、私たちと自然との関係性を考えるきっかけをつくる。味の箱船の活動は日本のみならず、世界で今日も歩み続けています。
◉ 本件に関する問い合わせ
一般社団法人 日本スローフード協会 担当:渡邉めぐみ
電話:080-4003-2972 メール:m.watanabe@slowfood.it
https://slowfood-nippon.jp/contact/
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