リージョナルフィッシュ、FOOD & LIFE COMPANIES、プラチナバイオ、魚類の品種改良に係る3社共同研究を開始
最先端テクノロジーのゲノム編集などを活用した魚類の品種改良を推進
ゲノム編集技術を活用した水産物の品種改良を進めるリージョナルフィッシュ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社⻑:梅川 忠典、以下「RF」)、「スシロー」、「京樽」等の外食関連事業を傘下に持つ株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長 CEO:水留 浩一、以下「F&LC」)、ゲノム編集技術のプラットフォーマーであるプラチナバイオ株式会社(本社:広島県東広島市、代表取締役CEO:奥原 啓輔、以下「PtB」)は、最先端テクノロジーのゲノム編集などを活用した魚類の品種改良に係る3社共同研究を開始します。
■ 背景
近年の温暖化による環境変化(海水温上昇など)による不漁、赤潮による漁業被害などが相次ぐなか、将来にわたり水産資源を安定的・持続的に確保するため、ゲノム解析・編集の最先端テクノロジーを活用した魚類の品種改良(以下「育種」)によるイノベーションが急務となっています。
従来のゲノム編集ツール(CRISPR-Cas9)には核酸(RNA)が含まれるため、ゲノム編集を行った生物は、カルタヘナ法や食品衛生法における遺伝⼦組換え生物に該当しないことを確認するプロセスが必要になります。この核酸を含まない、タンパク質のみからなるゲノム編集ツールを利用した育種法(以下「タンパク育種法」)であれば、従来の育種法(有用系統を選抜する選抜育種法や放射線や薬剤を投与して突然変異を誘発する突然変異育種法など)と同様の確認プロセスになることが期待されています。
RFは、広島大学などと共同で、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)に採択され、タンパク育種法の開発を進めてきました。
■ 3社共同研究の概要
「スシロー」、「京樽」等の外食関連事業を傘下に持つF&LCが経営資源を投下し、消費者に近い事業を行う企業として、魚類など水産資源に対する社会のニーズを助言し、PtBとRFで構成される研究開発チームがゲノム解析により品種改良のターゲットとなる遺伝⼦を特定します。特定した遺伝⼦にフィットしたタンパク質だけで構成されるゲノム編集ツール(FirmCut Platinum TALEN)を作製した上で、魚類に対してゲノム編集処理を施し、ゲノム解析により優良個体を選抜するなどの育種プログラムにより、系統化を進めます。そのプロセスの中で、F&LCは養殖事業者等の各プレイヤーと連携して、系統化における飼育及び量産のための養殖支援を行います。
FirmCut Platinum TALENによるタンパク育種法は、核酸(DNAやRNA)を含まないため、ゲノム編集ツールの残存性を確認しなくとも、ゲノム編集処理を施した当代世代から遺伝⼦組換え生物ではないと判断されます。
現時点で、RFがFirmCut Platinum TALENによるタンパク育種法の導入に成功し、PtBがFirmCut Platinum TALENにかかる知財ライセンスを取得・整理しており、本共同研究で得られた魚類の商用化に向けた準備が着実に進んでいます。
今後、この3社の取組みにより、⿂類のゲノム解析・編集を利⽤した品種改良を広げ、⽇本の⽔産業及びそれを⽀えてきた地域振興に貢献することを⽬指します。
図1 3社共同研究の体制図
■ FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)について
F&LCは、「スシロー」「京樽」等の外食ブランドをCOMPANIESで運営し、「変えよう、毎日の美味しさを。広めよう、世界に喜びを。」というVISIONを仲間と共に実現することを目指します。先端テクノロジーを活用した効率的な養殖事業支援を行うことで、将来にわたり水産資源を安定的・持続的に確保し「SDGs 14番:海の豊かさを守ろう」の達成に貢献します。
具体的な取り組みとして、今回、F&LCは国内で屈指のゲノム編集技術を持つゲノムテック企業との共同研究を開始し、資本提携を含めて関係を深めていくとともに、養殖事業者との合弁会社設立も合わせて構想し共同研究成果を合弁会社でも活用していく予定です。
代表:代表取締役社長 CEO 水留 浩一
所在地:大阪府吹田市江坂町1丁目22番2号
URL:https://www.food-and-life.co.jp/
■ プラチナバイオ(PtB)について
PtBは、広島大学ゲノム編集イノベーションセンター・山本卓教授らの最先端ゲノム編集技術「Platinum TALEN」を核にして設立されたスタートアップ企業です。オールジャパンの産学共創により、ゲノム編集×バイオDX技術の社会実装を加速させ、「SDGs 2番:飢餓をゼロに」、「SDGs 3番:すべての人に健康と福祉を」、「SDGs 7番:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や「SDGs 9番:産業と技術革新の基盤をつろう」の達成に貢献します。
PtBは、JST産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)等、国のプロジェクトを通じてゲノム編集とバイオDX技術の社会実装を推進しています。
代表: 代表取締役 CEO 奥原 啓輔
所在地:広島県東広島市鏡⼭三丁⽬10番23号
URL:https://www.pt-bio.com/
■ リージョナルフィッシュ(RF)について
RFは、京都⼤学⼤学院農学研究科の⽊下政⼈准教授、近畿⼤学⽔産研究所の家⼾敬太郎教授らの技術シーズをコアとして設⽴されたスタートアップ企業です。 オープンイノベーションを通じて、超⾼速の品種改良とスマート養殖を組み合わせた次世代⽔産養殖システムを作り、「SDGs 2番:飢餓をゼロに」や「SDGs 8番:働きがいも経済成⻑も」、「SDGs 14番:海の豊かさを守ろう」の達成に貢献します。
RFは、本年9月に、厚⽣労働省及び農林⽔産省へのゲノム編集⾷品に係る届出・情報提供⼿続を完了させており、国に手続を経て上市する、世界初のゲノム編集動物⾷品である、可⾷部増量マダイ「22世紀鯛」の流通を開始しております。また、本年10月より、ゲノム編集動物⾷品の第二弾となる高成長トラフグ「22世紀ふぐ」についても販売予約を開始しております。
代表:代表取締役社⻑ 梅川 忠典
所在地:京都府京都市左京区吉⽥本町36番地1 京都⼤学国際科学イノベーション棟
URL:https://regional.fish/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 経営情報
- ビジネスカテゴリ
- 農林・水産レストラン・ファストフード・居酒屋
- ダウンロード