株式会社エッセンスが、23.5万人のオリジナル研究者データベースとAIを多層的に活用した探索システム「ANSWER」を提供開始
「Knowledge Tech」カンパニーesse-sense(エッセンス)が、23.5万人の研究者データベースを構築し、多層的なAI活用による研究者探索を支援するサービス「ANSWER」の提供を開始
研究知を活かす社会の実現に向けて取り組む、Knowledge Techカンパニーesse-sense(エッセンス(本 社:沖縄県 OISTインキュベーションスクエア・インキュベータ 代表取締役:西村 勇哉))は、2025年9 月18日に、2024年10月よりβ版として稼働していた研究者探索システムを大幅にアップデートし、23.5万人のオリジナル研究者データベースと多層的なAI活用によって研究者探索にかかる時間コストを99.7%削減し、事業創出支援、R&D戦略支援、投資戦略支援に向けた研究者探索を支援するサービス「ANSWER」の提供を開始します。
「ANSWER特設」サイト:https://esse-sense.com/answer/about

◇「ANSWER」概要
名称:研究者探索システム「ANSWER」
特設サイト:https://esse-sense.com/answer/about
概要:国内の大学所属研究者を中心とした23.5万人のオリジナルデータベースと多層的なAI活用による研究者探索システムによって、スムーズな事業創出支援、R&D戦略支援、投資戦略支援に向けた研究者探索を支援するサービス
サービス開始日時:2025年9月18日
URL:https://esse-sense.com/researchers-search/recommend
機能1:生成AIを用いた検索処理によって、専門用語・学術用語を知らなくても研究者・専門家とその研究テーマ・研究内容の探索をスピーディーに実行可能【従来の探索活動の99.97%の時間コストを削減】
機能2:生成AIによる検索アシスタント機能によって「レコメンド文章」による解説、「検索キーワード候補生成」による検索ワードの置き換えを半自動化【学術的な専門知識を必要としないUIUXを実現】
機能3:生成AIによる集約処理によって研究者1人に対して1つの「研究テーマ」と約10,000文字の「解説レポート」を作成し、検索から内容理解までを一気通貫で実現【探索後の読み解き時間を99.99%削減】
特徴と狙い:従来実現しなかったスピーディーな研究者・専門家・有識者の探索を、一元管理されたデータベースと、生成AIをフル活用した検索システム、アシスタント機能、研究テーマ・研究内容解説によって実現。民間企業が直面する、新規事業創出のテーマ探索、R&D戦略推進のパートナー探索、投資戦略実行のための領域開発の困難さを、旧来型の人手と時間をかけるスタイルから情報力に支えられた効率的で効果的なスタイルへと一新します。
1:研究者探索にかかる時間コストという課題と新サービス「ANSWER」
従来、先端的な知見を持つ研究者の探索は、博士課程修了などの学術的な知見を必要とする専門的な作業でした。KOL identification & mappingを元に算出されるあるテーマにおける適切な研究者を1人見つけ出すのにかかる時間コストは60時間。様々なデジタルツールによって検索にかかる時間コストが分単位秒単位へと削減される現代において、約2週間という時間は耐え難いほどに多大な時間コストといえます。
結果、新規事業創出のテーマ探索、R&D戦略推進のパートナー探索、投資戦略実行のための領域開発などの際に行われる研究者探索は、友人・知人・同僚づてか著名人、もしくは分野外の研究者への無理な依頼という経路をたどるか、もしくはそもそも断念しプロセスから外されるかのいずれかでした。
また近年、ディープテック・スタートアップへの注目が高まる中で、大学にある研究者の知が新たな経済の源泉・イノベーションの源泉となる認識が高まってきています。
こうした状況を打破するにあたり、esse-sense(エッセンス)では、同時に近年爆発的な速度で発展する生成AIの力を用いることで解消できると捉え、2024年から約1年にわたる開発期間を経て、23.5万人のオリジナルデータベースを構築し、多層的なAI活用による研究者探索システムによってスムーズな事業創出支援、R&D戦略支援、投資戦略支援に向けた研究者探索を支援するサービス「ANSWER」として世の中に発出します。

2:民間向けの研究者データベースの構築と研究知の民間活用促進
研究者探索に時間コストがかかる理由は大きく分けると、①適切な学術用語による検索キーワードの獲得の困難、②研究者の情報の理解に必要な専門性の高さ、③研究者の情報の断片化と分散、の3つに分けられ、今回「ANSWER」ではそのそれぞれを生成AIを用いた開発プロセスによって解消することに取り組んできます。
①適切な学術用語による検索キーワードの獲得の困難
例えば「宇宙ビジネス」や「脱炭素」というワードは、民間の事業領域では当たり前な一方で、専門的な学術用語ではありません。
そのため、従来型のキーワードマッチを基盤とした研究者データベースへのアクセスでは、関連する周辺領域の研究者はもとより、直接的な研究者の検索も困難です。
結果、検索結果としてあがってくるのは、一般向けの発信としてメディアが取り上げる記事など限られたソースに限定されるため、本当の意味で広い母集団の中から適切な研究者を探し出すことには繋がっていませんでした。
esse-senseでは、この課題に対して、生成AIを用いた自然言語による検索システムによって、キーワードそのものではない周辺領域も意味の近さから特定して検出することで、一般用語による検索を実現。23.5万人という膨大な研究者の量を生かし、適切な研究者・研究テーマを見つけ出すことで、普段の業務で扱う領域に直結して新たなKnowledge Contributor(知の貢献者)候補を素早く探し出すことを誰もが可能な状況を生み出しました。
②研究者の情報の理解に必要な専門性の高さ
研究者の候補群がリストアップされても、そこに記載されている情報が難解であれば、それを読み解くだけで多大な労力と時間コストがかかります。
研究者が書く論文は、平均数千文字~3万文字で記載され、特殊な専門用語が解説なく多用されます。この専門性の高い情報を読み解くためには、自らも博士号を持つような準専門家の力が必要です。フルタイムの企業内研究員の平均給与は724万円。これに福利厚生費と間接費を加えると約1,000万円の年間費用が必要になります。
この費用は本来研究員が本来行うべき研究開発のための費用であることを加味すると、外部の連携先や協働先を見つけるための探索活動に企業内研究員が多くの時間を割いて従事することは困難です。
esse-senseでは、この課題に対して、生成AIを用いて研究者の情報を特殊な専門用語から一般的な用語に翻訳する作業を23.5万人全ての研究者に対して実行し、その特徴を表す「研究テーマ」及び研究者一人一人の背景や関係する領域、そして他の研究者に対するオリジナリティなど、研究者の情報を読み解いた結果知りたい内容をわかりやすい文章で生成し、提示できる仕組みを構築しました。
結果、見つかったKnowledge Contributor(知の貢献者)候補の情報を素早く読み解き、その内容を理解し、また他の候補者と比較することを一定の知見があれば新卒や大学院生レベルもしくは事業部などの事業領域側の人間でも実行できる状況を生み出しました。


③研究者の情報の断片化と分散化
研究者の候補群からその内容を読み解くことを難しくしているもう一つの理由は、閲覧できる情報が研究成果である論文タイトルやその他業績の一覧など、その研究者の部分を表すものに限定され、理解力と想像力を駆使した読み解きが求められるためです。読めばわかるではなく、読み解く必要がある、ということもまた異なる高い能力と一定の時間コストが求められます。
このことは、研究者探索には自分自身が持つ専門性とは異なる専門分野でも素早く読み解き理解する能力が求められることも意味します。1,500以上に分かれた学術分野を横断的に理解できる人材は極めて稀少で、特に日本では文系と理系が分断されている特徴的な状況があるため、文理の両分野を横断できる人材が非常に限られています。結果、工学分野に強い機械系メーカーがウェルビーイングやネイチャーポジティブなどの人文学や生物・生態学の知見を求められたときに、その実行が困難なものとなります。
esse-senseでは、生成AIを用いて研究者の断片的な情報を統合し、読み解きを必要としない読めばわかる文章として再構成する作業を23.5万人全ての研究者に対して実行し、「研究テーマ」「研究者推薦文章」「研究者レポート」の3つの形式で提示する仕組みを構築しました。結果、得意とする分野外のKnowledge Contributor(知の貢献者)へのアクセスを広げることで、分野を超えたコラボレーションとイノベーションの創出を後押しし、研究開発分野だけでなく、新領域の事業開発に取り組む事業部や新領域への投資に取り組む金融機関・VCなど幅広い層が取り組みやすい状況を生み出しました。

3:生成AIの力を活かした研究知の民間活用
研究者が日々取り組んできた知の拡張と獲得は、これまで十分に民間で活用されていませんでした。esse-senseが今回構築したする23.5万人のオリジナル研究者データベースと多層的なAI活用による研究者探索の仕組みは、生かされない研究知と研究知にアクセスできない民間という両者をつなぎ合わせることで、発揮しきれていないポテンシャルを開放し、日本再興の原動力となることを目指す取り組みです。
構築した仕組みを自社のみで利用するのではなく、広く民間企業・組織へのサービス提供を通じて、研究知というすでにある力をよりうまく活かせる社会の実現に貢献することを目指します。
民間企業・組織による利用は、下記のお問い合わせよりご連絡ください。利用における料金体系のほか、より効果的にシステムを活用し、新たな研究開発戦略の策定と実行、新領域の事業開発の構築、新領域への投資活動の支援など必要に応じた取り組みを実現するサポート、また現在の「ANSWER」だけでは実行できない領域の個別フォロー、一般公開していない領域別の研究者リストアップ機能や研究テーマリストアップ機能についてもお知らせいたします。※メディアによるお問い合わせは、下記からメールにてご連絡ください。
◇会社概要
【商号】 株式会社esse-sense(エッセンス)※
【代表者】 代表取締役 西村勇哉
【所在地】 沖縄県国頭郡恩納村字谷茶1919-1 OISTインキュベーションスクエア・インキュベータ
【設立】 2021年3月
※esse-sense(エッセンス)とは
株式会社esse-sense(エッセンス)は、2021年に沖縄・恩納村にあるOIST(沖縄科学技術大学院大学)内に設立された、研究知と 社会をつなぐことを目的とした「KnowledgeTech(ナレッジテック)」カンパニー。
2021年9月には、基礎・応用、自然科学・人文社会学・社会科学の多様な領域の研究者に焦点を当てたオリジナルの 取材記事を配信するWEBメディア「esse-sense」をリリース。年間約20万人の読者に購読される、国内最大級の研究 者インタビューの集積地として運用されているほか、2023年より国内最大の招待制研究者ビジネスカンファレンス「esse-sense Future Forum(旧エッセンスフォーラム)」を開催。また、現在23.5万人の研究者データベースを構築し、AIドリブン なイノベーション創出のためのシステム開発に取り組む。
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