複雑な時代に応答するデザインリサーチプログラム「Systemic × Ethnography」をACTANTとメッシュワークが共同開発

より広く、さらに深くリサーチする──システム思考の「俯瞰力」と人類学の「探索力」を統合した新プログラムが始動

株式会社ACTANT

2025年12月11日 11時00分

気候変動、国際情勢、人口変化、テクノロジーの進化など、社会構造が急速に変化するなかで、企業を取り巻く環境はこれまでにない複雑さを増しています。こうした「複雑な課題（Wicked Problems）」に対応するためには、単なる課題発見やアイデア創出を超えて、私たち自身の“ものの見方＝レンズ”をアップデートする必要があります。

このような背景を踏まえ、株式会社ACTANT（本社：東京都杉並区、代表取締役：南部隆一）と合同会社メッシュワーク（本社：東京都目黒区、業務執行社員：比嘉夏子・水上優・槌屋詩野）は、システム思考と人類学的エスノグラフィーを統合したデザインリサーチプログラム「Systemic × Ethnography」を共同開発しました。今後、マーケティング、R&D、新規事業開発、人事・人材開発などの部門の方々を中心に、本プログラムの提供を開始していきます。

WEBサイト：https://systemicdesign.jp/ethnography

プログラム概要

Systemic × Ethnography は、システム思考の「俯瞰力」と人類学の「探索力」を融合させることで、社会構造の可視化と現場のリアリティ把握を同時に行う新しいリサーチプログラムです。

3つのレイヤーで構成される本プログラムは、フィールドワークによって、個別の生活に密着した「パーソナルストーリー」を掘り起こし、それを「パーソナルシステムマップ」にまとめ上げます。さらに、「ソーシャルシステムマップ」の中に位置づけることで、複雑な社会構造の中で、テーマや課題を捉え、効果的なアイデアや長期的な介入戦略へとつなげます。

特徴

ありのままを深く：人類学的エスノグラフィー

自らの関心、先入観を最小限にして、ありのままを捉えるフィールドワークを実施。当事者の経験や文脈のリアリティを丁寧に描き出します。
広く社会構造の中で：システミックデザイン
個人の体験や課題といったユーザー像を超えて、技術、組織、制度、文化に関連する社会構造の中でテーマや課題を包括的に捉え直します。
自身の視点を拡張
異なる価値観や生活世界に触れることで、参加者自身の前提に揺さぶりをかけ、日常業務における判断や発想の枠組みを拡張します。

プロセス

テーマや組織に合わせて、4ヶ月から半年のプログラムを実行します。

システムの特定

社内チームを編成し、どのようなシステムを対象にするかをテーマに基づいて決定、フィールドの検討やリクルーティングを進めます。
人類学的フィールドワーク

対象者のみならず、そのまわりに広がる家族やコミュニティなど社会関係を丁寧に掘り起こし、現場の生々しい状況に向き合う体験をします。
社会構造の可視化

フィールドワークを踏まえたうえで、システムマップを作成。観察結果を複雑さの中で議論するための土壌を整えます。
長期的な可能性の探索
フィールドとマップを行き来し、参加者自身の価値観やテーマをアップデート。インパクトを創出するためのヒントやアクションを探ります。