【調査レポート】職場への妊娠報告をためらった介護士の割合は約5割!「上司に妊娠報告をしたら、無視されたり嫌味を言われたりした」という声も
〜介護士の妊娠に関する実態調査:職場での報告に対する躊躇と懸念〜
調査の背景
職場に女性が多いことから、介護士の妊娠タイミングが難しいと一部で言われています。妊娠は喜ばしい出来事であるにもかかわらず、「産休を取ると人手不足の現場に迷惑をかけるかも」と悩む介護士も存在しています。では、実際に妊娠報告をした場合、業務内容や周囲の対応にどのような変化が起きるのでしょうか?
2023年5月にインターネット調査で実施したアンケートの回答結果をもとに、「介護士が就職何年目で妊娠したか」「介護士が職場に妊娠報告したタイミング」、「職場に妊娠報告をするのを躊躇したか」、「妊娠中に介護士が最も辛かった業務」や、「妊娠報告による影響」などをお伝えします。
調査結果
■妊娠した時期で最も多かったのは就職してから3・4年目
就職何年目で妊娠しましたか?という問いに対して、「就職してから3・4年目」という人が最も多く約4割に上りました。次いで「5・6年目」26%となっています。
■妊娠がわかってから早めに報告する人が多い
職場に最初に妊娠報告をしたのはいつ頃でしたか?という問いに対して、「妊娠初期(2~4ヶ月)頃」が最も多く挙がり、約半数を占めました。次いで「妊娠がわかってすぐ」が31%と、比較的早めに職場に妊娠報告した人が多いことがわかります。
■ためらうことなく職場に妊娠報告できた介護士は約5割
職場に妊娠報告をする際にはためらうことなくできましたか?(複数選択可)という問いに対して「特にためらいなく報告できた」と回答した人は全体の46%(16票)にとどまりました。
過半数の介護士が何らかの理由で職場に妊娠報告をするのをためらったことがわかります。ためらった理由として最も多いのは、「職場が人手不足のため、同僚に迷惑をかけると思った」11票(31%)でした。次いで「安定期に入るまで待つべきだと思った」7票(20%)、「職場に言いにくい雰囲気があった」5票(14%)となっています。自分が産休を取ることで職場に迷惑がかかることを懸念する介護士が多いことがわかりました。
■妊娠中の介護士にとって「重い荷物の移動・利用者の移動」が一番辛い業務
妊娠中の業務で一番辛かったことはなんですか?という問いに対しては、「重い荷物の移動・利用者の移動」9票(26%)が最も多く挙がりました。利用者の体位変換などを頻繁に行う介護士ならではの結果となりました。次いで、「長時間労働」7票(20%)、「立ち仕事」6票(17%)となりました。
■祝福されたという声がある一方で、嫌味を言われた人も
妊娠報告をしたことで業務内容や周囲の対応に変化はありましたか?(自由回答)に対しては、「周りから祝福の言葉やアドバイスが寄せられた」「体に負担のかかる仕事を減らしてもらえた」というものが多くみられました。また、「重い荷物運びの業務もあり、あまり特別扱いされなかった」「上司に妊娠報告をしたら、無視されたり嫌味を言われたりした」という回答もありました。
祝福を受けたり体調を配慮してもらえた介護士がいる一方で、業務内容に大きな変化がなかったり嫌味・小言を言われた介護士もいて、職場によって大きく環境が違うことがわかります。
【周りから祝福された】
・ひたすら歓喜の声で応援しか無いというポジティブな反応だった。
・小規模のアットホームなデイサービスでしたが、報告すると喜んでもらえた。
・気持ち悪くて休みが増えたが、みんな優しくしてくれた。
・流産経験があったので、その事を知っていた上司たちにはとても良くしてもらえた。
・女性が多い職場だったので理解はあり、報告に対しためらいも無かった。
・とても気を使ってくれたので言って本当に良かった。
・自分が育休を取った後に、立て続けに2人妊娠が発覚し、人手不足の期間が続いたが、快く復帰させてもらった。
【体に負担のかかる仕事を減らしてもらえた】
・重いものは持たないように配慮してもらえた。
・介助で力が必要な場面はほとんど代わって下さり、気遣ってもらえた。
・体調が優れないときには、事前に業務を調整してもらえた。
・夜勤、変則勤務、排泄業務、移乗介助、業務中に重い荷物を持つ仕事を免除してもらった。
・重労働は避け、デスクワークや軽作業メインの仕事内容に変更してもらえた。
・車の運転をしないように配慮していただいた。
・利用者の体位変換を2人制にして頂いたり、特浴の対応を外して頂いたりした。
・デイサービスの添乗業務から外してもらった。お腹が張る際には少し座ったり横になったりする時間を頂けた。
【夜勤を減らしてもらえた】
・安定期に入り、同僚たちにも報告した後は夜勤帯や介助負担も減らしてくれ、とても柔軟に対応してもらえた。
【仕事を辞めることになった or 小言を言われた】
・いろいろと気遣って頂いたが、当時は派遣先の勤務地が自宅からかなり遠く、お腹が大きくなる前に退職した。
・先輩に『私の時はー、昔はねー、』という妊婦でも普通に働くのが当然だったのよーっという、話の流れでなんとなく圧力を感じた。
・重い荷物運びの業務もあり、あまり特別扱いされなかった。
・業務が忙しく、特別扱いされなかった。
・上司に妊娠報告をしたら、無視されたり嫌味を言われたりした。
・当時の部署の課長は、妊娠・出産をよく思っていない人で、勤務表をかえられたり大変だった。
■今回の調査を通じて
約半数の介護士が何らかの理由で職場への妊娠報告をためらう経験がありました。しかし、実際に妊娠報告をすると、業務内容を体への負担が軽減されるよう変更してもらえたり、周囲から心温まる祝福を受けることも多いとの声が寄せられていました。一方で、業務内容に大きな変化がなかったり、嫌味や小言を言われる介護士もいることから、職場の対応は大きく異なることが明らかになりました。
株式会社SOKKINは、今後も介護士の皆さんがより良い職場環境で働けることを願いながら、現場の声にしっかりと耳を傾け、更なるサービス向上に努めてまいります。
調査の詳細
「職場への妊娠報告に関するアンケート(介護士限定)」
「職場に女性が多いからこそ介護士は妊娠するタイミングが難しい」という声を受け、介護士と妊娠の関係について調査する。
・調査期間:2023年5月11日〜2023年5月24日
・調査方法:ランサーズ株式会社のパネル利用によるインターネット調査
・対象者:在職時に妊娠経験がある介護士の方
・回収サンプル数:35票
介護士向け転職エージェント比較サイト
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会社概要
会社名:株式会社SOKKIN
設立日:2021年4月7日
代表者名:本間 亮平
所在地:東京都新宿区新宿2-8-3 AOIHOUSE SHINJUKUビル9階
会社HP:https://sokkin.me
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