高専をはじめに、「次世代のより良い学び方と働き方」へ
次世代のより良い学び方と働き方を考える、「高専キャリアエフィカシー勉強会」を各業界・分野の先進的な取り組みを進める企業と開催
新経営体制に移り、OLIENT TECH株式会社(CEO:藤本鼓太郎)は「次世代のより良い学び方と働き方を創る」ことをミッションに掲げ、各業界の先進的な採用方針に取り組む企業と、高専を始めとした次世代人材のより良い学び方と働き方について考える「キャリアエフィカシー勉強会」を開催しました。(https://olienttech.com/)

勉強会概要
主催:OLIENT TECH株式会社
協力:日経新聞メディアビジネス
登壇:
・三菱電機エンジニアリング株式会社
・村本建設株式会社
・株式会社ザイマックスデジタル
・川崎重工業株式会社 航空宇宙カンパニー
・東洋鋼鈑株式会社
OLIENT TECH 現役高専生の学習状況・進路志向と取り組むべき課題について

今年度に行ったアンケート調査では、入学時点で「就職をすること」を目的に高専に入学した「就職希望群」は他の群に比べて卒業後の意欲が優位に低い結果になっており、「高専からの就職」をポジティブに捉えられるような制度の見直しや発信が必要です。




弊社では、代表の藤本が学生団体として行っていた高専の情報格差を埋める「進路選択の部屋」の活動を継続して行っており、年間約1000人の高専生に進路に関する情報の提供を行っています。
現役高専生たちの学習状況
高専の教育では、ものづくりや専門分野の知識だけではなく、「他の人と協力する力」や「新たなアイデアや解決策を見つけ出す力」でも、高い教育効果が見られます。

23年9月より学校で学んだスキルを活かしてより実践的な社会課題解決に取り組む「実践教育プログラム」を運営しており、学生に対してグループワークや探究学習の場を提供しています。
三菱電機エンジニアリング 人的資本を重視する高専人材採用の方針

三菱電機エンジニアリング(株) 松岡様 写真は「進路選択の部屋」登壇時
事業概要
三菱電機エンジニアリングは、従業員約5,000名の約9割がエンジニアの技術者集団で、三菱電機製品の構想設計・詳細設計・評価を担います。電気・機械・システム領域が中心で、高専で培った専門知識や実験・設計経験を活かしやすいのが特徴です。人材構成は電気系約4割、機械系約3割、システム系約2割弱で、ハードからソフトまで高専卒が設計領域で活躍しています。
人事制度
学歴区分を設けず技術系総合職として一括採用。初任給は卒業年次で差があるものの、その後は役割・成果に基づく共通評価で、昇進やキャリア形成に学歴による不利はありません。高専出身の管理職・役員もおり、実力本位が徹底されています。
入社後の育成
育成指導者が1対1で3年間伴走する研修を軸に、専門技術に加えプレゼン・ファシリ等の実務スキルも含む個別カリキュラムを整備。社内約100講座に加え、三菱電機グループ約400講座も会社負担で受講でき、学習機会を制度として担保しています。加えて、コンテスト協賛や高専向け授業提供など、在学中から卒業後までを見据えた高専連携にも取り組んでいます。
高専人材への期待
期待は志の高さ、専門スキルと実践力、学習習慣、技術的コミュニケーション力の4点。これらを次世代の設計・開発を支える力と捉え、長期的な成長を前提に採用・育成を進めています。
村本建設土木建築業界で唯一高専卒と大卒の待遇差のない実力主義の評価制度

事業概要
村本建設株式会社は、建築・土木分野において社会インフラを支える総合建設会社です。大阪・関西万博では大屋根リングの一部やパビリオンの施工を手がけるなど、大規模かつ高度な施工実績を有しています。一方で、奈良県の洪水対策施設内でのコンサート開催など、地域に開かれた取り組みを通じて、建設業の固定的なイメージを刷新する企業文化づくりにも注力しています。
人事制度
同社は企業理念の最上位に「社員の幸せの追求」を掲げ、エンゲージメント向上を軸とした人事制度を構築しています。建設業は休暇が取りにくいという業界イメージに対し、年間130日の休暇取得を目標に設定し、天候や工期に左右されない交代制の運用を徹底しています。加えて、施工管理評価制度の分析を通じて、高専卒と一般大学卒の成果を定量的に比較し、学歴ではなく実績と役割で評価する方針を明確化しています。
入社後の育成に関する取り組み
育成面では、施工管理技術者の評価データをもとに、高専出身者が安全管理・品質管理・原価管理といった主要項目で安定して高い成果を上げていることを共有しました。特に生産性向上の分野では、工事着手前の準備段階における方針設定や改善活動が成果の差につながっていると分析しています。こうした実績を踏まえ、同社では高専卒と一般大学卒の初任給を統一し、学歴ではなく実力と成果を重視する処遇体系へと移行しました。あわせて、高専人材が長期的に活躍できる環境整備やキャリアの広がりを意識した育成を進め、全社的な生産性向上につなげていく姿勢が示されました。
ザイマックスデジタル 課題を発見し解決する実践型DX人材として

(株)ザイマックスデジタル 有地様 写真は「実践教育プログラム」登壇時
事業概要
ザイマックスグループは、2000年にリクルートのビル事業部門が独立して設立された不動産運営管理会社で、従業員約8,000名、全国約1,200棟の建物管理と約9,000店舗の修繕・管理を担っています。
グループには高専出身者が100名超在籍し、現場力・実行力を重視する文化の中で活躍してきました。こうした事業基盤の上で、事業開発とDXを一体で推進する“デジタル特区”として設立されたのがザイマックスデジタルで、サテライトオフィス「ZXY(ジザイ)」等の新規事業を中核として、予約・入退室システムの自社開発やAI・IoTを用いた業務変革などの事業をデジタルで設計・実装しています。
人事制度
学歴ではなく役割・成果を重視し、高専卒・大卒・院卒で初任給を統一、配属・評価でも学歴差を設けません。高専の実践的な学びをデジタル領域の基礎力として評価した設計です。加えて、事業会社としての成長性を背景に、デジタル人材には一般的な新卒枠を超える処遇を提示し、高専生も同水準で実力に応じて報いる制度となっています。
入社後の育成
「DXの前にTransformationがある」という思想のもと、開発に留まらず事業変革を考える経験を重視します。高専生にはキャリア教育と実プロジェクト参画の機会を通じて、課題発見からデジタルでの解決までを鍛える環境を提供。開発、DX推進、ITインフラ、デジタルマーケ、先端技術研究など幅広いキャリアパスがあり、早期に裁量を持って事業を動かしたい人にとって挑戦機会の大きい職場です。
川崎重工業航空宇宙カンパニーが掛ける高専人材への期待

川崎重工業(株)企画本部 組織人事部 川﨑様
事業概要
川崎重工業 航空宇宙システムカンパニーは、民間・防衛の両分野で航空機・宇宙関連事業を担っています。民間ではボーイング機部品、ドクターヘリ/報道ヘリ、航空エンジン、H3ロケットのフェアリング等を製造。防衛ではC-2輸送機、P-1哨戒機、T-4練習機、輸送ヘリに加え、誘導機器(ミサイル)関連も手がけます。拠点は岐阜を中心に名古屋(民間機)、明石(エンジン)に展開し、航空宇宙領域で約4,600名が従事しています。
人事制度
高専卒は大卒・院卒と同じ「技術系総合職」で採用し、配属・評価・昇給昇格は同一(初任給のみ学歴別)。設計・生産・品質・PMなど幅広い技術職に配属可能です。近年は航空宇宙配属を前提とする「カンパニー採用」も導入し、入社前から事業領域を明確にして専門性を軸にしたキャリア形成を支援しています。
入社後の育成
高専人材には高い基礎学力、若さによる長期育成余地、5年間の専門教育・実習で培った専門性と実践力を期待しています。
配属後は研究設計、生産技術・管理、品質保証、テクサポ、機体横断の技術プロジェクトなど多様な職種で経験を積め、若手から責任ある業務を担う事例もあります。さらに航空各社・高専と連携した人材プログラム(OB座談会、出前講義、工場/空港見学等)を実施し、就活前の学生にも仕事理解の機会を提供。今後は高専生限定インターンの新設も検討し、段階的な採用拡大を目指します。
東洋鋼鈑活躍する人材を育てる進学支援制度を60年代から実施 進学をしながらも活躍ができる環境

東洋鋼鈑 人事部 南本様
事業概要
東洋鋼鈑株式会社は、創立91年の鉄鋼メーカーであり、プライム市場上場の東洋製罐グループホールディングスの一事業会社です。
本社は東京都品川区に置きつつ、製造拠点は山口県下松市の一社一工場体制で、約1,500名の従業員のうち約8割が下松地区で勤務しています。海外にもアメリカ、トルコ、マレーシア、中国に拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。
当社は高炉メーカーから鋼材を調達し、高度な加工技術によって付加価値を与えた材料として提供する「素材メーカー」です。鋼材を薄く均一に加工する技術、メッキによる特性付与、鉄へのフィルム貼付による意匠・機能の高度化という3つのコア技術を基盤に、缶用材料やラミネート鋼板に加え、ハイブリッド車バッテリー向けニッケルメッキ鋼板、磁気ディスク用アルミ基板、液晶フィルム、DNAチップ遺伝子解析システムなど、多様な領域へ製品を展開しています。
人事制度
当社では、高専卒を大卒と同様に総合職として採用し、同一の評価制度の下で処遇・昇進を行っています。技術系総合職においては約5人に1人が高専出身者であり、全社では94名の高専出身者が在籍しています。研究所、設備企画、生産部門、情報システムなど幅広い領域で高専人材が中核として活躍しており、役員を含む経営層にも高専出身者が多数在籍しています。
また、ジョブローテーション制度と自己申告制度(入社2年目以降、上司を介さず人事へ直接申告)を組み合わせ、本人の意思を踏まえたキャリア形成と配置を行っています。加えて、フレックスタイム制、テレワーク、時間単位年休、ウェルネス休暇、メンター制度、資格奨励金など、働き方と成長の両面を支える制度整備を進めています。
入社後の育成に関する取り組み
当社の育成施策の中核は、長期視点での「学業支援制度」です。大学・大学院派遣制度は1960年代から実施しており、社員として在籍したまま入学金・授業料を会社負担で進学でき、在学中も給与を支給します。社宅・寮の利用も可能で、入社直後だけでなく入社後数年を経てから(目安として30歳頃まで)利用することもできます。高専卒向けには1980年代から制度運用を開始し、これまで25名が活用しています。
加えて、高専生向けには月8万円の奨学金を支給し、入社後は返済不要とする制度を設けています。才能ある高専人材が、進学を含めて自らの専門性をさらに高め、当社に入社した後もより大きな役割を担って活躍できるよう、企業として学びと成長に投資する姿勢を明確にしています。
当日の様子

(後列左から、株式会社ザイマックスデジタル 代表取締役社長有地様、三菱電機エンジニアリング松岡様、川崎重工業川﨑様、村本建設人事部長籏持様、東洋鋼板人事部長南本様、高専機構学務参事野口様、前列左よりOLIENT TECH 取締役COO福井、代表取締役CEO藤本、太安)
関係者・参加者の方々よりコメント
高専機構本部教職員の皆様より
企業の皆さまには、勉強会への参加を通じて、高専生の採用とキャリア形成に真剣に向き合っていただくとともに、多様な仕組みづくりに取り組んでいただいていることに、心より感謝申し上げます。
一方で、これらの取組をさらに加速し、より広く展開するためには、「高専とは何か」について、まだ十分に理解が行き届いていない側面があることも改めて認識しました。まずはその点から、率直な情報交換をスタートできればと考えております。
高専教職員が何より大切にしているのは、高専生が持つ確かなポテンシャルを正当に評価いただき、彼らが成長し続けられる企業へとバトンをつなぐことです。
そのためにも、産と学が実質的かつ継続的に対話し、互いの理解を深めながら、未来の技術人財をともに育てていければと強く願っています。
国立高専機構経営アドバイザー 金子みどり様
GE, Citibank, Amazon などグローバル企業の日本における経営メンバーとしてキャリアを積む傍ら、25 年にわたり米国州立大学日本校の理事を務める。
NIT 出身である彼らの現場への理解は深く、 広く、学生たちに直球でチャレンジしています。
今の若者視点を押さえつつ、日本におけるグローバルレベルの人財が育つ土壌が形成されつつあるOLITENT TECH 社の熱意と実践力が全国に広がっていくことは、日本の高等教育の底上げに繋がっていくで しょう。
現在、NITのより広い認知を促進していくため、学校マーケティングを強化していますが、OLIENT TECH 社との協業も重要な柱となっていきます。
義務教育を終える前に、今後の学びの機会の一つに NIT という選択肢があること、5 年間という 期間に多くの実践を通し企業が求める人財として育つ機会があることをより多くの中学生やご家族にしっていただければと願っています。
企業における採用現場は、既に大きく変わり始めています。 高度成長期の護送船方式の中で培われた産業としての成長だけではなく企業単体での経営の質が問われる今、 人財の採用と成長は、企業経営の核ともいえます。今後、OLIENT TECH 社、各企業様、NIT との協業を通して、日本そして世界に向けた「イノベーションと人財の中核」として貢献していくことに期待しています。
国立高専機構経営アドバイザー 鍋島愛様
株式会社リクルートにて中途採用事業の部長として従事。国立高専機構経営アドバイザー兼務。
採用の現場に長く携わる中で、私は一つの大きな違和感を抱えてきました。
高専生は極めて優秀で即戦力性が高いにもかかわらず、給与条件では大学学部卒より低く扱われてしまうという現実です。 高専生は5年間の専門教育を通じて、実験・実習・設計などの実践力を磨き、企業が求める技術基盤をすでに身につけています。
こうした中で、OLIENT TECH社はじめパートナー各社が高専生の待遇改善に踏み出したことは、単なる給与テーブルの見直しに とどまらない意義を持っています。
優秀な工学人材を正当に評価し、社会全体で育てていくための重要なアクションであり、 高専生の価値を社会に示す取り組みでもあります。
社会は今、技術革新のスピードが加速し、工学系人材のニーズはかつてないほど高まっています。にもかかわらず、高専や高専生の 社会的認知度は依然として十分とは言えない状況。だからこそ、今回の取り組みが“光を当てる存在”となり、構造的な課題に風穴を 開ける可能性を秘めていると考えています。
高専生の価値を正しく評価することは、企業の競争力向上だけでなく、日本の技術力を未来へつなぐ社会的使命でもあります。 OLIENT TECH社・今回の取り組みを協働するパートナー各社・私たちの一歩が、業界全体の変革を促す契機となるよう、共に取り組みを拡げていきたいと考えています。
秋田高専 伊藤先生
業界との連携したキャリア教育の充実が高専教育にも不可欠になってきていると感じます。その中で成長した学生たちが自分のキャリアに満足できるよう高専と企業が両輪となって人事制度を設計していくような取り組みを期待しています。
徳山高専 宮崎先生
進学や就職を取り巻く環境は年々大きく変化しており、教員がすべての最新情報を把握し続けることは現実的に難しいと感じています。
一方で、学生は教員からの情報を非常に大切に受け取っているため、結果としてキャンパスや環境によって情報格差が生じる可能性もあります。常に最新の進路情報を整理し、継続的に提供していく仕組みづくりは、今後の高専教育において極めて重要であり、本取り組みの意義は大きいと感じました。
高専教育においては、不変な基礎理論の定着が重要である一方、最新技術を活用した実験や授業の導入も求められています。しかし技術の進展は速く、教員個人の努力だけで追い続けることには限界があります。今後、企業と連携した授業を広げていくためにも、モデルケースや実例、導入までのプロセスを共有できる枠組みが整備されていくことを期待しています。
大阪高専 中田校長補佐
OLIENT TECHの取組みは、これからの学校教育が目指すべき連携支援の在り方として、大きな期待を寄せております。
教育現場のみで行うキャリア支援には、一定の限界があると感じております。
学生が求める情報は多種多様であり、それらを教育現場だけで担うためには、相応の情報収集と専門性が求められます。
その役割を担っていただくことで、学生に対し、より深く、かつ幅広い情報や学びの機会を提供できるものと考えております。
また、学生にとって社会課題と関わる体験や実践は、進路を考える上で非常に重要な機会です。こうした環境を低学年段階から提供し、学生の選択肢や可能性を産学が連携して共に育んでいければと考えております。
広島商船高専 小川先生
教育に携わる立場として、OLIENT TECH さんが実践的な PBL や ICT を用いた学習環境を通じて、学生の学びを最大化している点に強い価値を感じています。
特に、単なる知識習得にとどまらず、高専や大学特有の長い夏休みや春休みにおける「休暇の使い方」にまで学びの姿勢が浸透していくような設計は、高専生の可能性を大きく広げる取り組みだと実感しています。
参加させていただいたプログラムでも、学生が社会課題に真正面から向き合い、試行錯誤しながら成果を生み出す姿が印象的でした。そこには、産学連携だからこそ得られるリアルな視点や、多様な専門性が交差するダイナミズムがあります。
今後も教育現場と企業・学生が協働し、新たな学びのモデルを構築していくために、積極的に連携を深めていきたいと考えています。
永戸 考先生
弁護士 / 東京工業高等専門学校 非常勤講師
東京高専の教壇に立つ中で、学生たちが持つ物事の本質を論理的に突き詰める力には、法律家である私自身もハッとさせられます。高専生はエンジニアとしての卓越した資質を持つ一方で、社会における高専生の評価が正しくなされていないと感じる場面が多々あります。
シリコンバレーでスタートアップ支援に携わってきましたが、現地での若き技術者への評価は非常に高く、未来を担う存在として高い期待が持たれていました。優れた技術力が不当に安く見積もられることは、個人の損失であるだけでなく、社会的な損失でもあります。
OLIENT TECH社の取り組みは、単なる就職支援にとどまらず、高専生という稀有な才能に対し、企業が適切な評価をもって向き合うための新しい社会インフラの構築であると感じています。今後もグローバルで活躍する若き高専生のブランディングやリーガル・マインドの醸成という点で、一緒に取り組んでいきたいと考えております。
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