衛星測位情報を活用した暗号資産セキュリティ「TRUSTAUTHY」ベータ版を正式公開
– “時刻・場所・行動”から高精度の不正検知・阻止を実現 –
Vlightup株式会社(代表取締役:皆本祥男) は、暗号資産ウォレットおよび取引所向けロケーション認証型セキュリティ・プラットフォーム 「TRUSTAUTHY」ベータ版 を本日リリースし、テストユーザー(暗号資産取引所・機関投資家・DeFiプロジェクト等)を募集いたします。
本サービスは、衛星測位情報(GNSS)と、端末内 Trusted Execution Environment(TEE) のハードウェア署名を結合した「改ざん不能な場所証明」をコアに、リスクに応じてマルチシグ署名しきい値を自動制御する世界初※ のソリューションです。
※ 当社調べ(2025 年 4 月時点、衛星測位信号と MPC の自動連携サービスとして)。

背景:ハッキング被害は“リモート”で起きる
2024 年、暗号資産業界で報告された大規模流出事件だけを見ても、日本の暗号資産取引所から約 4,500 BTC(約 3 億米ドル)がホットウォレットから不正送金される被害が発生し、Poloniex においても 2023 年末に盗まれた 17,800 ETH(約 5,350 万米ドル相当)が 2024 年 5 月に Tornado Cash 経由で移動したことが確認されました。これら二つだけで 約 3.5 億米ドル の資金がリモート攻撃によって奪われ、他にも小規模な流出が複数報告されるなど、暗号資産市場全体で数億ドル規模の被害が続いています。
これらの事件に共通していたのは、いずれも 攻撃者が遠隔地にいながら VPN やプロキシを用い、まるで社内ネットワークから操作しているかのようにアクセスを偽装 し、漏えいした SSH 鍵や API キーを使ってホットウォレットの秘密鍵を抜き取った点です。
取引所各社はこれまでにも KYC の厳格化や SMS/TOTP といった多要素認証(MFA)を導入してきましたが、「社内ネットワーク内からのアクセス」という条件」 さえ偽装されれば、MFA だけでは遠隔からの不正送金を防ぎ切れないことが明らかになりました。
こうした事態を受け、署名者の存在・状況・行動を条件に、秘密鍵の“使用”そのものを制御するゼロトラスト型暗号基盤が、業界の喫緊の課題となっています。GeoAuth/GeoMPC は、衛星即位情報と端末内 TEE(Trusted Execution Environment)署名を組み合わせ、まさにこの「物理的な所在」を改ざん不能に証明することで、リモート攻撃も内部犯行も根本からシャットアウトします。

技術のポイントとユーザー体験

機能 |
概要 |
---|---|
GeoAuth(トークン) |
ユーザー端末のリアルタイム測位情報を暗号的に証明し、「許可された場所」でのみ資産操作を許可する。 測位情報は改ざん防止つきでトークン化され、署名プロセスに連携。 |
GeoScore |
過去の操作履歴・送金パターン・時刻・位置などを基にした行動スコアリングAI。 リスクの高い取引をリアルタイムで検知・段階的制御(追加認証・保留・遮断など)。 |
GeoMPC |
秘密鍵を複数の断片に分割し、特定の地理的条件下で揃った複数端末が揃ったときだけ署名可能。 署名実行自体が“場所”と“人数”に制限されるMPC方式。 |

ベータプログラム詳細
Vlightup が提供する GeoAuth × GeoMPC ベータプログラムは、利用開始から約1か月間を予定しています。主に取引所、カストディアン、ステーブルコイン発行体、Web3ゲーム運営などを対象とし、以下の内容を無償でお試しいただけます。
提供物
◾️TRUSTAUTHYプラットフォーム API
◾️TRUSTAUTHYウォレットのiOS版Test Flight
参加メリット
◾️実運用環境での効果検証:ホットウォレット補充や大口 OTC 取引など、実際のユースケースでGeoAuth/GeoMPC/GeoScoreをご体験いただけます。
◾️専任サポート:API 組み込み等について専用チャット(Google Chat等)で技術サポート
◾️フィードバック反映:ベータ期間中にいただいたご意見は、正式版 v1.0 の機能追加・改善に優先的に反映します。
参加手順
本プログラムは、貴社のセキュリティ強化および業務効率化に向けた第一歩として最適です。ぜひこの機会に、最先端の「ロケーション認証型」セキュリティを実感してください。
今後のロードマップ
当社の将来ロードマップは、まず 2025年Q2 に GeoAuth×GeoMPC の正式版 v1.0 を公開することからスタートします。続く 2025年Q3 には、Solana や Sui といった主要な L2 チェーン向け API をリリースし、マルチチェーン対応を強化します。
Vlightup株式会社について
Vlightupは、Web3社会における「信頼」のあり方を再定義し、ブロックチェーン技術を活用して透明で公正な経済インフラを提供することをミッションとしています。我々の目標は、仮名による経済活動と信頼の蓄積が共存する新しい社会の構築にあります。具体的には、デジタルID発行やスマートコントラクトの信頼性向上を通じて、デジタルとフィジカルの世界をシームレスに結びつけます。さらに、スマートコントラクトとデジタルアセットが現実世界のデータに基づいて機能することを保証するトラストサービスを提供し、ビジネスケースや社会的課題の解決に貢献してまいります。
・会社名 : Vightup株式会社
・代表者 :代表取締役 皆本 祥男
・所在地 :東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内
・設立 :2022年7月
・URL :https://trustauthy.jp/
本件に関するお問い合わせ先:
Vlightup株式会社 広報担当 メール:info@vlightup.jp
※取材・デモ・API 仕様書のご相談も承ります。お気軽にご連絡ください。

記載の会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。
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