ブラジルで大豆栽培におけるスキーポン散布の実証試験を開始
写真はStaphyt社の大豆の試験圃場=ブラジル・サンパウロ近郊。
〇 ブラジルでの大豆の実証実験の概要
今回の実証実験は、ブラジル市場での販路開拓に向けた、同国の大豆栽培でのスキーポンの使用方法を調整するのが目的です。
大豆の実証試験に関しては、すでに北海道で行っており、スキーポンを散布した圃場の大豆の収量が、慣行栽培の圃場の収量と比べて20%増という結果が出ています。
ただ、同じ作物でも国・地域によって栽培方法は異なることから、現地の一般的な大豆栽培にできるだけ即した方法で、かつ最大限の成果を上げるためのスキーポンの効果的な散布のプロトコル(散布方法、散布回数)を調整する必要があります。
南半球のブラジルは、9〜3月が大豆の栽培・収穫時期にあたります。ブラジル2社との実証試験では、二通りのプロトコルに基づいて大豆の栽培、及びスキーポンの散布を実施し、生育の状況や収量を比較観察します。すでに1月上旬、試験圃場でスキーポンの散布を済ませており、4月には大豆の収量データを得られる予定です。
2024年夏に予定している米国中西部の大豆圃場での実証実験でも、今実験の結果を参考に、最大の効果につながる散布プロトコルを決める方針です。
〇バイオスティミュラント資材「スキーポン」
バイオスティミュラントは、「生物」(バイオ)と「stimulant」(刺激剤)を組み合わせた呼称で、農薬、肥料、土壌改良資材など、従来の農業対策に次ぐ技術です。植物が本来持つ作用を刺激することで、気候や土壌からのストレスやダメージへの耐性を高めます。「スキーポン」は、酢酸(酢の主成分)の作用を活用したバイオスティミュラントです。酢酸の作用で、植物の乾燥や高温への耐性を高めることで、収量や品質の維持、節水に繋げます。
〇アクプランタ株式会社について
創業者・CEO代表取締役社長の金鍾明が、理化学研究所の研究員だった2017年、学術誌「Nature Plants」に発表した、植物の乾燥耐性を高める酢酸の作用を活用したバイオスティミュラント資材「スキーポン」を開発したアグリバイオスタートアップです。気候変動や減農薬・減化学肥料の需要の高まりを背景に、国外では米国やウガンダなど14カ国で、スキーポンによる高温・乾燥対策の実証実験に取り組んでいます。国内ではJAふじ伊豆(静岡県)、群馬、愛知、和歌山の各県農業試験場、全国各地の農家、農業グループ、企業などと取り組んでいます。第6回 アグリテックグランプリ最優秀賞/第1回JAアクセラレーター優秀賞/AgriFood SBIRピッチ2023ビジネス構想最優秀賞、日本経済新聞社主催「超DXサミット インパクトピッチ」日経賞など、受賞多数。
本社所在地:〒113-0034 東京都文京区湯島2-16-9 ちどりビル3F
設立年月日:2018年2月7日
事業内容:
乾燥・高温・塩害耐性を備えたバイオスティミュラントの研究開発、製造及び販売
農業用資材、芝生用資材、園芸用資材、森林用資材、緑化用資材の製造及び販売
植物工場や農場での節水等システム管理
ホームページ:https://ac-planta.com/
お問い合わせ
h.suzuki@ac-planta.com
アクプランタ株式会社
広報担当・鈴木
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