子どもたちを取りまく今の環境だからこそ必要な、真の国語を学べる『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』高学年用第2巻、「小学5年生以上対象2」を発売しました。
付属の音読DVDで、まずは音読から、楽しく「真の国語」の世界に入ることができます。そして正解探しではない「読解シート」で、手がかりを見つけ、考えを整理して、文章として表現することができます。
国語を教えていてショッキングな出来事のひとつに、「声に出して読んではいるけど文章の中身が全然頭に残っていない」子どもたちが、一定数存在するという現状があります。もちろん昔からそういう子はいたのですが、近年とみに増えているように感じられます。そんな子どもたちに、「内容を理解しながら読む」力をつけさせるために、音読がなくてはならない方法であり、正しい音読が必要なのだということが、言問学舎の国語教育の主眼です。本書はその言問学舎の国語指導、「真の国語」を教えている授業と同質の勉強を、ご家庭で実践していただくことができる国語教材です。
声に出して読んではいるけど中身がまったく頭の中に残っていない、というのは、読んでいる文を構成しているひとつひとつの言葉を意味のあるまとまりとしてとらえ、その組み合わせとして文を読むことができておらず、単なる表音文字のかなの羅列としてしか、とらえていないということだと思われます。
また読書や家庭での会話などを通して、言葉に対する感性や、身の回りのできごとに対する感受性をはぐくむことも、十分ではないのだと思われます。
そのような状態の子どもたちに、意味のまとまりをとらえさせることができ、心情についても理解させることのできる点が、音読のきわめて大きな価値のひとつです。そしてそのカギは「音韻」にあります。「音韻」の「韻」は、漢文で「押韻」、「韻をふむ」というときの、あの「韻」です。
この「音韻」の入り口として、まずは「抑揚(よくよう)」や「アクセント」という段階から、お話し致します。
「抑揚」、「アクセント」はそれぞれ、『広辞苑第六版』では次のように説明されています。
抑揚=「調子を上げたり下げたり、また、語気を強めたり弱めたりすること。」
アクセント=「それぞれの語について定まっている、特定の音節の特に際立った高まりや強まり。高低アクセント(日本語・フランス語など)、強弱アクセント(英語・ドイツ語など)の二種がある。」
「高低アクセント」について、よく挙げられる例として「はし」がありますね。前の音「は」が高く後の音「し」が低いアクセントの語(「は⤵し」)が、関東ではご飯を食べる時に使う二本一組の「箸」ですが、関西ではbridgeの「橋」であり、その反対のアクセントの語(は⤴し)が、関東では「橋」、関西では「箸」だというものです。そうした違いをまったくとらえず、平板(へいばん)に音の羅列として読んでいたのでは、「声に出して読んではいるけど中身がまったく頭の中に残っていない」状態になることも、不思議ではありません。「抑揚」についても同様です。この部分は、YouTubeで公開済みの動画でご説明しております。
さらに、各種の言葉や書き上げられた文章における言葉の組み合せによって、言葉、文章には、それぞれに固有の意味のほか、しらべや手ざわりと、それらによって読み手を動かす力がそなわっています。言問学舎ではそれらを総合して「音韻」と位置づけており、その「音韻」を、「音読」を通してきちんとつかむことで、読解力、国語力が大きく向上することを提唱し、実践して来ました。次の動画で、現段階でのまとめとしております。
今回新発売の『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年生以上対象2』では、音韻と音読について、保護者の方々にわかりやすく解説しているほか、実際に作品を読んで考える子どさんたちのために、人を信じ、力をあわせてゴールをめざすよろこびや、何かを信じることで生まれる力、また自分の命を守ることの大切さについて語りかけるなど、「生きる力」を受けとめてもらう内容の物語と説明文的エッセイ計7篇を収めてあります。
そして先述の通り、DVDを導入にして音読に親しみ、読解シートを手がかりに自分の考えをさぐり当て、短い感想文を書き上げることで、思考力・判断力・表現力を身につけられる、「真の国語」の力を育てる国語教材となっているのです。
また別冊文例集に、主に小学生の書いた「読解シート記述例」が1篇ずつ、「文例」が2篇ずつ掲載してありますから、感想文の書き方も身につけられます。夏休みの読書感想文を書く手助けにもなることでしょう。紋切り型(テンプレート式)でない多様な感想文の例が載っていますから、生きた感想文の例を勉強することが可能です。
◇言問学舎新刊『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力 小学5年生以上対象2』
ISBN 978-4-9910776-6-1
発売:2022年7月26日
定価:1980円(本体1800円+税10%)
総ページ数148ページ(本冊72ページ、別冊76ページ。ハギトリ式原稿用紙付つき )
<目次>
はじめに
山の向こうに
海のかなたに
忘れていたことを
「忠臣二君」
願を果たした さる
人は変われる
あの時のことを
‐東日本大震災当日の、ある町のこと
あとに
※全国各書店からご注文いただけます。書店様は日販・トーハンから発注可能です(有限会社言問学舎は地方・小出版流通センター帳合です)。
※本書は2019年3月から出版している『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』シリーズの通巻第4巻です。先行発売している巻は、以下の通りです。
既刊3巻のいずれも定価・注文の扱いは、「小学5年生以上対象2」と同じです。
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