保育・教育・療育業界向けHRテック事業を展開する株式会社カタグルマ プレシリーズAラウンドで1.7億円の資金調達を実施
保育・教育・療育業界におけるHRテック事業のグロースを加速させ、人材不足の解消と労働環境の改善への貢献のために資金調達を実施いたしました。
株式会社カタグルマ(本社:東京都千代田区、代表取締役:大嶽 広展、以下当社)はArchetype Ventures、ユナイテッド株式会社、モバイル・インターネットキャピタル株式会社、Gazelle capital株式会社からのエクイティ・ファイナンス及びスタートアップ創出促進保証制度によるデッド・ファイナンスにより、プレシリーズAラウンドにおいて1億7,200万円の資金調達を実施いたしました。これにより、前回ラウンドと合わせて累計資金調達額は2億1,800万円となります。
■資金調達概要
-
調達金額:1億7,200万円(累計調達金額:2億1,800万円)
-
調達方法:J-KISS型新株予約権発行、融資
●既存投資家
-
Gazelle Capital
●新規投資家
-
Archetype Ventures
-
ユナイテッド株式会社
-
モバイル・インターネットキャピタル株式会社
-
Gazelle Capital(追加投資)
■保育・教育・療育業界の課題
過去10年においては女性の就業率向上等を背景に、保育園や認定こども園等の保育施設や、児童発達支援事業や放課後等デイサービスなどの療育施設の需要・ニーズが急増し、それに伴い施設が急増した一方で、その結果、人材不足やサービスの質の低下を招き、子どもの事故の増加、保育者による虐待等が業界問題として深刻化しました。
さらに、昨今の出生数の大幅な減少を背景に、需給バランスの転換期を迎え、一部の地域では利用者の減少、地域内での競争激化によって、利用者・保護者から選ばれるためのサービスの質向上や競争優位が求められるようになっております。
人件費率が収入や売上高の70%を超えるケースも少なくない超労働集約型の構造であること、さらには保護者が施設を選ぶ理由の上位に「保育者の質」がランクインする等の特性からも、人材の質はまさにサービスの質そのものであり、今後の時代を踏まえ、益々強化を図ることが重要になると言われています。
しかし、依然として有効求人倍率が全産業よりも圧倒的に高く、養成校卒業生の減少、離職増による潜在保育士増加による人手不足に加え、2024年度から始まった「保育士配置基準の厳格化」、さらには2026年度から本格スタート予定の「こども誰でも通園制度」の開始による保育利用対象者の増加等により、人材不足がこれまで以上に深刻化するのは確実で、サービスの質を高めることが益々難しくなることが予想されます。
また、2025年度からスタート予定の「人事情報の公開義務化」においては、給与情報、人件費、職員配置情報などの公開が義務付けされることにより、保育事業者の人事管理ニーズが高まると言われております。
現場の実態としても、
-
管理者(施設長・園長)の属人的なマネジメントと紙やアナログによる管理環境
-
職員育成や成長支援の仕組みの未整備であることに加え、業務に追われる中でそれらに時間が割けられない状況
本部から見えない現場のブラックボックス化と拠点間の縦割り構造による情報共有の硬直化
等の課題が山積している状況で、当社が提供するサービスの意義は益々高まると考えております。
■資金調達の目的
当社は、「子どもの育ちを支える仕事を子どもの憧れから社会の誇りへ。」をビジョンに、保育・教育・療育業界の施設運営や組織・人材における課題解決を行うバーティカルSaas企業として2021年より事業をスタートいたしました。
そして、2021年6月25日に「KatagrMa(カタグルマ)」のβ版ローンチをし、2021年11月より本格的にマーケティング・セールスを開始、その後順調にユーザーを増やし、前回の資金調達ラウンドからMRRは9.5倍、ユーザー数は9.8倍となり、更なる事業グロースを加速させ、当該業界における人材不足の解消と労働環境の改善への貢献を目的に資金調達を実施しました。
今回の資金調達により、具体的に以下の推進を図る予定です。
-
新規プロダクトの開発や既存プロダクトの機能強化のためのエンジニア体制の強化
-
マーケティング、セールス体制の強化による新規ユーザー増加及び対象領域の拡大
-
カスタマーサクセス体制の強化による既存ユーザーフォローの充実とロイヤリティの向上、クロスセルの推進による提供価値向上及び課題解決
■投資家からのコメント
Archetype Ventures
Managing Partner 福井 俊平 氏
Senior Associate 中村 聡志 氏
「保育は日本の未来です。」
これはKatagrMa社CEO大嶽さんの著書の、最後にあるコラムの一文です。
この度投資検討をさせて頂くまで保育業界の現状を恥ずかしながらほとんど知らず、そして検討を進める度にその業界の重要性と、そこにある課題の解決の難易度の高さを幾度となく認識してきました。
難しいということは、やらないということの理由にはなり得ないと、その姿勢に覚悟新たにし、この度リード投資家として出資をさせて頂きました。
日本経済が働き方の多様性を担保するためにも必要なインフラである保育業界を、KatagrMaを通じて健全に進化させることで社会に大きなインパクトを生み出せると信じています。
ユナイテッド株式会社 投資事業本部
キャピタリスト/マネージャー 八重樫 郁哉 氏
この度、カタグルマに出資させていただいたことを大変嬉しく思っております。
保育業界は早期離職率が高いことに加え、法制度の改正によってより一層人材不足が深刻化していくと考えられています。
代表の大嶽さんは、保育園経営のコンサルティング事業をゼロから立ち上げ現場の課題と対峙されてきたご経験がおありです。
今後さらにプロダクトを成長させ、保育業界人材が健やかに働ける世界を実現されることを期待し、この度出資を決めました。
ユナイテッドとしてカタグルマのさらなる成長を支援してまいります。
モバイル・インターネットキャピタル株式会社
Investment Partner 稲垣 泰仁 氏
この度、カタグルマ社に出資させていただき、仲間に加われることを大変嬉しく思います。
高い離職率による慢性的な人材不足という深い課題を抱える児童福祉業界において、当社が提供するソリューションは職員の働きがいの創出及び保育の質の向上に寄与し、当該業界課題の抜本的解決につながると確信しています。
日本の未来を担う子どもたちの成長を支える児童福祉業界において、当社が描くビジョンは極めて重要であり、大嶽さんをはじめとする社員の皆様の高い視座と成長意欲、そして児童福祉現場の本質的な課題に対する深い洞察力に、大きな可能性を感じています。
当社とともに、児童福祉業界に新たなイノベーションを起こし、日本の社会課題解決に貢献できることを心から楽しみにしています。
Gazelle Capital
代表パートナー 石橋 孝太郎 氏
弊社からは、カタグルマさんにとっての1度目、2度目の資金調達に加えて、今回の3度目の資金調達ラウンドでも追加のご出資をさせて頂きました。
カタグルマさんは初志貫徹「子どもに関わる全ての人に新たな景色を。」というミッションのもと、保育・教育・療育業界に特化して課題解決に挑み、着々と課題解決を進めて参りました。
そのチームの姿勢と、市場に深く入り込んでいける可能性に、変わらない期待と支援をさせていただくため、追加出資をさせて頂いております。
ここからは大きな資金と、新しい素晴らしい株主の皆様も加わり、皆さんの挑戦が大きく加速していくこと、ひとりの個人としても素直に楽しみであり、Gazelle Capitalとしても強く期待しております。
■今後の展望
現在展開中の「KatagrMa人財育成」「KatagrMa人事評価」の更なるユーザー数拡大とともに、対象業界における採用、人事労務、離職防止・人材定着、健康管理、異動・配置、ワークエンゲージメントなど、HR領域のバリューチェーンの未開拓領域の課題解決のために、今後もプロダクト及びソリューション開発・展開を行ってまいります。
併せて、既存対象顧客である保育園、認定こども園、幼稚園、学童保育、放課後等デイサービス、児童発達支援事業所に加え、今後は児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設などの児童福祉分野、障がい者グループホーム、就労継続支援事業所などの障がい福祉分野、さらには小学校、中学校、高校などの学校分野など、未来を担う子どもたちの育ちとその延長線上に関わるマーケットに展開をすることで、児童福祉・障がい福祉・学校業界における総合HRプラットフォーム化を実現するとともに、働く人々の環境イノベーションと成長支援を通して、サービスの質向上と子どもたちの環境改善に貢献してまいります。
■会社概要
会社名:株式会社カタグルマ
事業内容:保育・教育関連業界のSaas企画・開発・販売
所在地:東京都千代田区神田須田町1-14-1 ヒューリック神田須田町ビル2階216号室
代表者名:大嶽広展
従業員数:20名(業務委託・アルバイト含む)
資本金:3,500万円(資本準備金含む)
URL:https://katagrma.jp/
■採用・求人のお問合せ
現在、マーケティング、広報、セールス(インサイドセールス、フィールドセールス)、カスタマーサクセス、テックリード、Pdm、フルスタックエンジニア(フロントエンド、バックエンド、データベース)の職種において募集しております。ご興味のある方はこちらの採用ページからお問い合わせください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像