世界主要地域の水素社会政策からグローバル水素市場の展望を調査
2050年予測:グリーン水素・ブルー水素の構成比 98%
本調査結果は、レポート販売されるほか、水素・新エネルギー活用を推進している経済団体や自治体向けに、調査結果の内容を含む講演・セミナーとして商品展開されます。
[本調査報告書で整理されている内容]
海外11ヵ国・地域(米国・欧州・アジア・中東・南米等)の水素関連政策・主要企業・協会の概要
「水素輸出型」「地産地消型」「水素輸入型」「ハイブリッド型」に分類した各国・地域の動向
グローバル水素市場規模、およびグローバル市場における日本の位置付け・課題・トピックス
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■調査背景・目的
世界の主要政府が脱炭素化を進める中で、水から製造でき、燃焼時にCO2を排出しないクリーンエネルギーである水素を活用する動きが強まっており、自国・地域の特性を生かした水素関連の国家施策・ロードマップを策定し、グローバル市場におけるイニシアチブ発揮を画策しています。そして、石油資源をベースとした従来の体制ではなく、水素をベースとした新しいエネルギー市場の体制が構築されようとしています。そういった市場環境でビジネスを行っていくにあたって、水素に関する市場動向の把握、および将来展望への見識は避けては通れないものとなっています。
本調査では、日本と関わりが強い米国、欧州、中国、韓国、オーストラリア、中東、および新興国の中でもエネルギー政策を強化しているインドや南米など、幅広い国・地域の水素関連政策を調査することによって、グローバル水素市場の展望を示し、またその中で日本がどういった位置付けにあるのかを分析しました。
■調査結果(抜粋)
[グリーン水素・ブルー水素・グレー水素の供給量推移予測(グローバル)]
~ 2050年予測:グリーン水素・ブルー水素の構成比 98% ~
グレー水素:石炭や天然ガスなど化石燃料由来の水素であり、環境負荷の高い水素
ブルー水素:CCS・CCS・CCUS等のCO2回収・貯留技術を用いた環境負荷の低い水素
グリーン水素:再生可能エネルギー活用と水の電気分解によって製造時にCO2排出がない水素
(参考:水素供給量全体 2030年1.9億トン、2040年3.5億トン、2050年5.0億トン)
(供給量予測の前提:水素需要量に対して水素が過不足なく供給された結果の供給量を示す)
(アックスタイムズ推定)
多くの国・地域が2040年~2060年にカーボンニュートラル実現を目指しており、石油資源からの依存脱却を進めているなかで、その代替エネルギーとしてクリーンエネルギーである水素の需要が高まっている。なかでも、最も環境負荷が低いグリーン水素の市場ニーズが高く、多くの国・地域でグリーン水素製造に関するインフラ整備・技術開発への補助金政策が打ち出されている。一方で、インフラ整備や技術開発には一定の時間を要することから、需給ギャップの穴埋めとして、CO2回収・貯留技術を用いることで環境負荷を低減させるブルー水素の需要も拡大が見込まれる。
そうした動きによって、現在は化石燃料由来燃料などから製造されるグレー水素の構成比が大部分を占めるものの、2030年頃にはグリーン水素、ブルー水素を併せた構成比は60%を超え、2040年頃には90%近くを占めるまで供給が拡大するとみられる。コスト面で課題を有するグリーン水素においても、水電解技術の進歩や水素利用シーンの拡大による経済性の発揮によって、徐々にコスト低減が進むとみられ、2050年にはグローバル市場で供給される水素の約60%をグリーン水素が占めると予測される。
[水素に関する国家施策・ロードマップの策定状況]
(図表:世界主要地域の施策をアックスタイムズが一覧整理)
日本は2050年にカーボンニュートラルを実現するための重点施策の一つとして、世界に先駆ける形で「水素基本戦略」を策定し、さらにグリーンイノベーション基金(GI基金)による民間の技術開発支援体制などを構築した結果、水素関連技術においてグローバルトップの位置付けを堅持している。諸外国においても、日本に続く形で、水素を主軸とした国家戦略・ロードマップを策定しており、自国・地域の強みや課題に合わせたエネルギー施策として水素の社会実装を強く推進している。
米国では、2022年に策定した「IRA(インフレ抑制法)」を始めとして、環境負荷の低い水素製造への強力な補助政策を打ち出しており、米国内における水素産業の育成を進めている。欧州では、ロシアによるウクライナ侵攻によって、エネルギー安全保障体制の見直しが急務となった結果、水素を始めとする新エネルギーの需要が前倒し的に拡大しており、グリーン水素やブルー水素の国内製造基盤構築、および域外からの調達体制の構築を急速に進めている。また、オーストラリアや中東といった石油資源に恵まれた国・地域でも、グローバル市場で脱炭素化が進む中、新しい対外政策・外資獲得施策として水素関連施策に注力度を高めている。特にオーストラリアは、地理的に近いメリットを生かし、日本およびアジアの水素需要拡大をビジネスチャンスとした水素輸出産業化を進めている。
今後、グローバル市場において水素の中長期的な需要拡大が見込まれる中で、各国・地域では自国の強みを生かしたイニシアチブ発揮を図るとみられ、そのための政策を強化していくものとみられる。日本政府・日系企業においては、グローバル水素市場の動向・海外政府の動きを的確に捉えたうえで、諸外国との対外政策・ビジネス展開を行うことが今後の重点課題となっている。
■調査項目
A.総合分析
1.主要国・地域における水素政策の動向と方向性
(1)グローバル水素市場の展望
(2)水素に関する国家施策・ロードマップの策定状況
(3)水素関連の中長期的な達成指標・マイルストーン(2020年~2050年)
(4)各国・地域における水素活用の方向性
2.グローバル水素市場および日本の位置づけと将来展望(2022年~2050年)
(1)カラー別グローバル水素供給量(グリーン水素/ブルー水素/グレー水素)と日本の位置付け
(2)日本のカラー別水素供給量シミュレーション(グリーン水素/ブルー水素/グレー水素)
(3)再エネキャリアであるグリーン水素調達に関する課題
3.グローバル水素市場の動向と日本の位置付け
(1)グローバル水素市場の動向と日本の位置付け
(2)日本を取り巻く主要国・地域との関係性
(3)グリーン水素生産国の概況と日本との親和性
4.水素輸入国である日本の課題・トピックス
(1)国際水素サプライチェーンにおける水素キャリアの概況(液化水素/アンモニア/MCH/e-メタン)
(2)水素キャリアに関する注目技術
5.グローバル水素市場への参入を想定した際のポイント・留意事項
6.水素社会実現に向けた国際的な組織・協会・団体
B.主要国・地域別分析
1.米国
2.欧州
3.ドイツ
4.イギリス
5.フランス
6.中国
7.韓国
8.インド
9.オーストラリア
10.中東(サウジアラビア・UAE・その他)
11.南米(チリ・ブラジル・その他)
12.その他の国・地域
[B.主要国・地域別分析 共通調査項目]
(1)脱炭素化推進に向けた水素関連政策の概況・方向性
(2)水素関連政策
(3)水素関連の推進機関・協会・団体
(4)水素関連企業
※「12.その他の国・地域」は、「水素関連政策」「水素関連企業」のみを調査した。
■調査概要
調査目的|幅広い国・地域の水素関連政策を調査し、水素市場における日本の位置付けを分析
調査対象|水素関連の海外政府施策・推進組織・関連企業
調査範囲|グローバル市場
調査方法|業界ヒアリングおよび公開情報調査をベースに専門市場調査員が整理・分析
調査期間|2023年4月~2023年6月
調査実施|アックスタイムズ株式会社 新時代エネルギー・脱炭素テック担当
■商品概要
調査報告書名:海外の水素関連政策から読み解くグローバル水素市場の展望と日本の位置付け
発行日 :2023年6月6日
体裁 :PDF_Slide16:9_110pages(レポート部分は101pages)
価格 :事業所ライセンス版PDF 99,000円(税込)/企業ライセンス版PDF 148,500円(税込)
詳細URL :https://axetimes.com/report/research-about_hydrogen-market-and-policy_global_2023-6/
(参考)
水素戦略・市場展望シリーズ第1弾:水素エネルギー陣営・政府の戦略と市場の最前線
https://axetimes.com/report/research-about_hydrogen-market-and-policy_japan_2023-5/
■購入検討サービス
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商品サイト:https://axetimes.com/report/research-about_hydrogen-market-and-policy_global_2023-6/
■会社概要
商号 : アックスタイムズ株式会社
代表者 : 代表取締役 橋本 規宏
所在地 : 〒541-0053 大阪府大阪市中央区本町4丁目2番12号 野村不動産御堂筋本町ビル8階
設立 : 2021年4月26日
事業内容 : 調査レポート販売、市場調査代行、伴走型情報支援サービス、
市場調査研修、情報ナレッジサービス、Webメディア
URL : https://axetimes.com
【本件に関するお問い合わせ先】
アックスタイムズ株式会社
TEL:050-3555-6200
お問い合せフォーム:https://axetimes.com/contact-form
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