GUGA、生成AIの社会実装に向けた5つの戦略を発表

「生成AIパスポート」によるAIリテラシー強化・生成AIの社会実装の先にある「産業の再構築」構想も初公開

GUGA

生成AIを社会に実装し、産業の再構築を目指す一般社団法人生成AI活用普及協会(理事長:井畑 敏、所在地:東京都千代田区、英称:Association to Generalize Utilization of Generative AI、以下:GUGA)は、『戦略発表会 ~ AIリテラシー強化・生成AIの社会実装の先にある「産業の再構築」とは ~』(以下:本発表会)を開催いたしました。

本発表会では、GUGA理事長の井畑 敏が登壇し、GUGAのミッション・ビジョンを発表、理事の花島 晋平が生成AIを社会実装するための一歩目となる資格試験「生成AIパスポート」を紹介、企業・自治体との実証実験、インキュベーション・プログラムなど「産業の再構築」に向けた構想も発表いたしました。

トークセッションには、Cynthialy株式会社 代表取締役 國本 知里氏、株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長 小宮山 利恵子氏、株式会社圓窓 代表取締役 澤 円氏が登壇し、理事の花島 晋平がモデレーターを務め、「CHANGE THE STANDARD 〜 生成AIによって、産業・社会はどんな変貌を遂げるか? 〜」をテーマに企業導入、人材、AI技術の各視点からディスカッションを行いました。
 



■ 実施概要
【名称】

一般社団法人生成AI活用普及協会 戦略発表会
【日時】

2023年7月13日(木)11:00~12:30
【登壇者】

 生成AI活用普及協会 理事長 井畑 敏
Cynthialy株式会社 代表取締役 國本 知里
株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長 小宮山 利恵子
株式会社圓窓 代表取締役 澤 円
生成AI活用普及協会 理事 花島 晋平


■ 主催挨拶

◇ MISSION

「生成AIを社会に実装する。」
◇ VISION
「社会とともに産業を再構築し、日本の未来を強くする。」



■ 生成AIの社会実装に向けた5つの戦略

◇ 日本社会の生成AIリテラシー強化・マインドセット構築
GUGAは生成AI活用の前提になるリテラシー・モラルの理解度を可視化するための資格試験「生成AIパスポート」を提供します。本試験では、生成AIの導入を安全に進めるために必要不可欠な内容を網羅しています。GUGAでは、企業導入において重要な「ガイドラインの必要性」を、社員・職員が認識できていないことが大きな課題だと捉えています。資格の取得を通じて利便性とリスクの両面の理解を深め、安全に生成AIを活用するためのマインドセットを構築していきます。各分野に精通している有識者の皆さまの監修のもと、企画・開発を進行しており、組織・個人にとって、安心して生成AIを活用できる社会の実現に向けて、歩みを進めています。



◇ 日本最大級の生成AIコミュニティ形成
人材育成・採用や情報収集、自社サービスの情報発信など、目的に応じて選択可能な会員制度を提供します。GUGAコミュニティの形成により、取引の活性化やマッチング支援を推進します。

◇ 第三者評価による良質な生成AI関連サービスの可視化
GUGA所定の審査フローを通過した企業を「認定機関」として認定し、良質な生成AI関連サービスを可視化することで、安全・安心なサービスを享受できる社会を目指します。

◇ 企業・自治体の参考となる生成AI導入事例の創出
「生成AIパスポート」の取得を通じた、生成AIの導入を実践する実証実験を企業・自治体と実施し、資格取得から業務フローへの落とし込みまでのモデルケースを創出していきます。

◇ 生成AIを前提とした産業の再構築への伴走
スタートアップに伴走し、個人・企業とのマッチングを支援するインキュベーション・プログラムを通じて、「ヒト・モノ・カネ・情報」という経営資源をスタートアップに提供し、産業の再構築を加速します。



■ トークセッション
Q.1 生成AIの社会実装を実現するために重要なポイントとは?

澤 円(以下、澤)は、生成AIを社会実装させるために、意識する必要のあることとして、「ITはできる人がやればよいという時代は終わりました。生成AIも同様で、誰もが自分ごと化する必要があります。生成AIを社会貢献に活用すること、サイバー犯罪などのリスクに備えるための知識をつけることが求められています。」と話しました。


それに対し、小宮山 利恵子(以下、小宮山)は個人がスキルを習得したり、企業が社員を教育したりする上で重視すべきポイントとして、「時代の変化が早くなっているため、社会人になってからも学び続けること、そのためのマインドセットが求められています。また、企業としても学んでいる人を評価する制度が必要になっています。」と答えました。


GUGAとしては、資格試験「生成AIパスポート」の提供を通して、個人・企業のスキルアップに貢献していきたいと考えています。




Q.2 生成AI活用スキルを学ぶことの価値、キャリア形成にもたらす影響とは?

國本 知里(以下、國本)は、「生成AIの普及によって、個人のスキルセットの多様化が進むと考えています。これまでは1つのスキルの習得に3年かかるといわれてきたのに対し、生成AIを活用すれば、簡単にできるようになり、データ分析やデザイン、エンジニアリングなどの専門性のあるスキルを身につけられます。」と生成AIがスキル習得に役立つことに触れ、小宮山は、「企業はどこの業務をどう変えるかの落とし込みまでできないと活用とは言えず、多様なスキルセットの人材を活用するためには、外部との連携を行いながら、スキルセットの整理が必要。」と企業のスキルセットの活用に関する意見を述べました。


Q.3 生成AIの普及により、今後想定される課題とその対処法とは?

澤は、課題を見つけることが難しくなってきている世の中で生成AIの活用を以下のように考えています。「これまでは課題を見つけることの価値が高かったわけですが、生成AIを活用すれば複雑な課題を見つけてくれるため、時間の短縮につながります。これにより、企業ごとの差別化がしにくくなるため、より一層のクリエイティビティが求められます。逆にいえば、生成AIを活用できていないということは、そのスタートラインにも立てていないということです。


また、國本は、「生成AIは簡単に活用できる分、フェイク情報も多く、見分けがつきがたいです。個人単位だけでなく、企業単位にも影響が広がっていくと、フェイク情報の見分けができないままに顧客に誤ったものを提供してしまう可能性もあります。フェイクを見極める技術の活用とともに、個人のリテラシーも高める必要があります。」と生成AIの活用におけるリスクと、対処法としてリテラシーを高めることの重要性を述べ、花島もモラルは必要だと賛同する場面もありました。



Q.4 生成AIによって産業はどのように姿を変え、どんな社会へと変化していくと予想するか?

生成AIが普及することによって、産業や社会にどのような変化が起き得るのかについて、登壇者全員が、それぞれの視点で予測を述べました。


澤は、生成AIによって起こり得る「産業の再構築」として、「生成AIを恐れすぎず自分ごと化すること、依存ではなく共存していくことが大切。生成AIがない世界には戻れないため、①悪意のある生成AI活用がされ得ることを前提として、法務、経理、営業、マーケティングなどすべてをリデザインすること。②生成AIによって産業の垣根がなくなり、業界間を侵食していく可能性を織り込み済みでビジネスを設定することの2点が求められます。」と設計していく上でのコツを述べ、「嫌なこと、面倒なことを生成AIが担ってくれるようになるため、やりたい仕事に時間を費やせるようになります。」と変化することでのメリットにも言及しました。


また、小宮山は、生成AIの普及による教育業界への影響として、「生成AIの導入で、教育の抜本的な改革が行われ、学校、教育、先生、作品などあらゆるものの再定義が必要となっています。たとえば、先生は教える仕事だけではなく、メンター・伴走の役割が増えていき、作品は自分ひとりで作るものではなくなっていくかもしれません。また、生成AIには何でも、何度でも質問しやすく、恥ずかしさも感じないため、学習効果を向上できる可能性もあります。そうすると、従来の講義式の授業時間を削減しても、これまでと同等の学習内容が身につくようになり、探索型の学習や社会見学に時間を割けるようになるかもしれません。」と答えました。


さらに、國本は、「これまでは専門性をつけるのに時間がかかっていましたが、生成AIを活用することで何者にでもなれるようになり、働き方も変わり始めています。様々な能力を持つ人が集まって企業単位でビジネスを作っていくのではなく、年齢や能力を問わず、できないことは生成AIを活用しながら、ひとりでもビジネスができるようになってきています。そのため、個のエンパワーメントが加速するとともに、個人で活動する人を支援する仕組みも増えていくと思われます。また、生成AIの活用によって業務効率が上がることで時間に余裕が生まれ、仕事以外も含めた人生全体のリデザインが必要になっていくと考えています。」と働き方の変化や、期待する社会の変化についての意見を述べました。


最後に花島が「生成AIによる変化は、テクノロジーや働き方の観点だけではなく、生き方や時間の使い方にまで及ぶと考えられそうですね。生成AI時代では、常識を見つめ直し、探求することの価値が相対的に高まるのかもしれません。」とトークセッションを締めくくりました。盛り上がりを見せたトークセッションの様子は、近日GUGAホームページにて公開予定です。



■ 登壇者紹介

生成AI活用普及協会 理事長 井畑 敏
米ハートフォード大学大学院 経営学修士課程卒(MBA)。日本で最初のFP 専門会社 株式会社マネーマネイジメントインスティチュート設立。一般社団法人実務家FP支援機構 理事長就任。日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)の設立やファイナンシャルプランナーの資格制度(AFP、CFP)の導入などを行う。


Cynthialy株式会社 代表取締役 國本 知里

早稲⽥⼤学⼤学院卒業後、外資ITのSAPにてHR SaaS エンタープライズ営業、外資ITベンチャーにてアジア領域の事業開発等を経験。その後、AIスタートアップのシナモンにてAI領域の事業開発に従事。その後、1 社創業しAIスタートアップ複数社の事業開発支援・DXスタートアップ向けのハイクラスエージェントを⽴ち上げ等。2022年10⽉にCynthialyを創業し、企業向け生成AIリスキリング研修事業やクリエイター向けの生成AIスクール事業を展開。3,500名以上登録イベント「Generative AI Business Day」等を主催し、生成AIのビジネス活用を広げている。


株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長 小宮山 利恵子

株式会社リクルート スタディサプリ教育AI研究所所長。国立大学法人 東京学芸大学大学院准教授。早稲田大学大学院修了。衆議院、ベネッセ等を経てリクルートにて2015年より現職。東京工業大学リーダーシップ教育院、ANA、熊本県八代市等のアドバイザーを兼務。テクノロジー/AI、五感を使った教育、アントレ教育の領域を中心に国内外問わず幅広く活動。著書に『教育AIが変える21世紀の学び』(共訳、北大路出版、2020年)、『レア力で生きる 「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣』(KADOKAWA、2019年)など。


株式会社圓窓 代表取締役 澤 円

株式会社圓窓の代表取締役。元・日本マイクロソフト株式会社業務執行役員。マイクロソフトテクノロジーセンターのセンター長を2020年8月まで務めた。DXやビジネスパーソンの生産性向上、サイバーセキュリティや組織マネジメントなど幅広い領域のアドバイザーやコンサルティングなどを行っている。複数の会社の顧問や大学教員、Voicyパーソナリティなどの肩書を持ち、「複業」のロールモデルとしても情報発信している。


生成AI活用普及協会 理事 花島 晋平

2014年からweb3.0やXRなどテック企業を中心に20以上の企画に対して投資・事業参画する。ニューヨークの映像テック企業NYSE上場に投資関与したことをきっかけに、2021年に開発会社・会計事務所など、経営するサービスを一括化し、企画開発・システム開発・資本政策・上場までワンストップで実現する投資会社「BM Investment株式会社」を設立。 2023年生成AIの台頭を受け生成AI活用普及協会を企画開発する。

【生成AI活用普及協会(GUGA)について】
GUGAは、生成AIを社会に実装し、産業の再構築を目指す一般社団法人です。その第一歩として、生成AI活用スキルの習得・可視化を推進するべく、資格試験「生成AIパスポート」の企画・開発を進行しています。官公庁・団体・企業・有識者の皆さまとともに歩みを進め、一つひとつの活動をスピーディーかつ正確に実行して参ります。

■ 協会概要
名称 :一般社団法人生成AI活用普及協会
設立日 :2023年5月10日
所在地 :東京都千代田区神田岩本町1-5
代表者 :理事長 井畑 敏
URL :https://guga.or.jp/

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会社概要

URL
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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都千代田区神田岩本町1-5 山上ビル3階
電話番号
-
代表者名
井畑 敏
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年05月