【面接でのトリッキーな質問に関する意識調査】社会人170人アンケート調査

面接でのトリッキーな質問に関する意識調査

株式会社エミリス

2024年11月20日 09時50分

株式会社エミリス（大阪府東大阪市、代表取締役：馬場栄和）は、面接でトリッキーな質問をされたことがある10代～30代の男女170人を対象にアンケート調査を実施し、そのデータをランキング化しました。

あなたは面接でトリッキーな質問をされたことがありますか？

就活の際は、面接でされそうな質問を想定して万全の準備をすることでしょう。しかし、なかには想定外のトリッキーな質問をする企業も。

企業がトリッキーな質問をするのには、「柔軟な対応ができるかを見たい」「取り繕っていない本音や価値観を知りたい」などの意図があります。ただ、突拍子もない質問に即座に答えるのはなかなか難しいですよね。

そこで今回、株式会社エミリス( https://emiris.net/ )は、面接でトリッキーな質問をされたことがある10代～30代の男女170人にアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。

調査結果に対して転職の家庭教師（ https://marunoko.net/ ）キャリアコンサルタントの丸井沙紀氏よりご考察いただいております。

※データの引用・転載時のお願い

本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「株式会社エミリス」の公式サイトURL（ https://emiris.net/ ）へのリンク設置をお願い致します。

【調査概要】

調査対象：面接でトリッキーな質問をされたことがある方

調査期間：2024年10月21日～11月4日

調査機関：自社調査

調査方法：インターネットによる任意回答

有効回答数：170人（女性105人／男性65人）

回答者の年代：10代 1.2％／20代 38.8％／30代 60.0％

【調査結果サマリー】

・面接でのトリッキーな質問にきちんと答えられた人は18.2％

・面接でされたトリッキーな質問1位は「もし◯◯するとしたらどうする？」

面接でのトリッキーな質問にきちんと答えられた人は18.2％

面接でトリッキーな質問をされた際、「きちんと答えられた」と回答した人はわずか18.2％でした。

「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」といった王道の質問に関しては、十分に対策して望む人がほとんどでしょう。しかし、想定外のトリッキーな質問の対策は難しいため、とっさに答えることができなかった人も多いようです。

＜トリッキーな質問に答えられた人の回答＞

・友人と質問の内容の話をしたことがあったから（30代男性）

・実際に体験したことがあったから（30代男性）

・まさかの質問に少し戸惑いましたがちょうど面接の少し前にテレビで見たので知識があった（30代女性）

・インターネット等で、トリッキーな質問が出てくることがあるため、ある程度の対策は必要との情報を持っていたため（30代男性）

・先輩らから聞いていた質問の一部だったので自分で回答を考えていたため答えられた（30代女性）

答えられた理由として多かったのは、「興味のあることに関しての質問だった」「質問内容についての知識があった」など。また「友人と話したことがある内容だった」という人もいました。

たまたま答えられる質問をされた人がラッキーだったという見方もできます。ただ、普段からさまざまなことに興味をもったり、考えたり、友人や家族と話し合ったりする習慣が、トリッキーな質問への対応力につながったとも考えられるのはないでしょうか。

さらに、面接でトリッキーな質問をされるケースがあることを知り、対策を取っていた人もいました。事前準備が功を奏した人もいるようですね。

＜トリッキーな質問に上手く答えられなかった人の回答＞

・正解がなくて、どんなプロセスで回答すべきなのかわからなかった（30代男性）

・想定外すぎて、自分の回答が思いつかず、いったい何を求められているのかと考えすぎてヘラヘラしてしまった（30代男性）

・すぐに言える事が思い浮かばず黙ってしまった（30代男性）

・質問の意図もよく分からなかったので曖昧でありきたりな答えしか出せませんでした。ユーモアのあるアイデアを求めている会社だったので、そのような質問があったのかなと思います（30代女性）

・ひとまず特に思っていないことを答えてその場を凌いだ（30代女性）

考えたこともない質問をされてしまい、答えられなかったという人も。「質問の意図がわからなかった」という回答も多く寄せられました。

また、正直に答えると印象が悪くなりそうな「回答に困る質問」や、プライベートや家族のことなど「答えたくない質問」をされた人も。

企業がトリッキーな質問をする意図はさまざまですが、「価値観」「興味・関心」「対応力や臨機応変さ」「仕事に取り組む姿勢」「伝達能力」などを知りたいと考えているケースが多いです。100％正解の回答はないので、「どのような意図で質問されているのか」を判断してあせらずに答えましょう。

面接でされたトリッキーな質問内容

実際に面接でされたトリッキーな質問内容を調査したところ、もっとも多かったの質問は「もし◯◯するとしたらどうする？（18.2％）」、次ぐ2位は「あなたを◯◯に例えると？（15.9％）」でした。いわゆる、仮定系の質問が多くされることがわかりました。

ではランキング5位までの具体的な質問内容を紹介していきます。

＜1位もし◯◯するとしたらどうする？＞

・無人島に行ったらどのように生活しますか？（30代男性）

・1日で100万円稼げと言われたら、あなたならどうしますか？（30代男性）

・この面接の場に強盗が入ってきたらどう対処しますか？（30代男性）

・目の前に家族と会社の社長が川で溺れています、どちらを助けますか（30代女性）

・いまから日本中のどの会社でも面接や試験無しで入社できると言われたらどの会社を選びますか？（20代女性）

・あなたが全く新しい国を創るとしたら、どんな法律を作りますか？（20代女性）

もっとも多かったトリッキーな質問は「もし◯◯するとしたらどうする？」でした。

この質問では、就活生の「柔軟な思考力」「価値観」「トラブルやイレギュラーな場面への対応力」など、さまざまなものが見られています。ありえない状況や、突発的な出来事、判断に迷うことに対して、「どのように対応するか」「どのように考えるか」を答える必要があります。

なぜその行動や考えに至ったのかを論理的に答えられるようにしましょう。

＜2位あなたを◯◯に例えると？＞

・あなたを色で例えるとしたら何色ですか？（30代女性）

・あなたを救急箱に入っているものに例えると？（30代女性）

・自分を図形で例えるとどんな形ですか？（30代女性）

・あなたを身近な電化製品に例えると何か？（30代女性）

「自分を何かに例える」という質問も多くされています。上記のクチコミ以外にも、動物・花・お菓子といった回答が寄せられました。

この質問には「自分をどのように理解しているか」「自分をどのように表現するか」などを知りたいという面接官の意図があります。また自分をどう例えるかによって、就活生の価値観や内面を見る意図もあります。

トリッキーな質問のなかではわりと定番の質問となります。

＜3位あなたが好きな◯◯は？＞

・好きな小説家は誰？（30代男性）

・あなたが1番今ハマっていることはなんですか？（30代女性）

・あなたは犬と猫どちらが好きですか？（20代男性）

・一番好きなゆるキャラを教えてください（30代女性）

トリッキーな質問のなかでも比較的答えやすいのが、「あなたが好きな◯◯は？」です。当アンケートでも8割近くが「答えられた」と回答しています。

興味関心や価値観を知る意図のある質問ですが、雑談に対応できるかという「コミュニケーション能力」を見ているケースもあります。リラックスした話題になることから、就活生の素の態度や本音を知りたいという面接官もいるようです。

＜4位 ◯◯についてどう思う？＞

・本当に優しい人ってどんな人だと思いますか？（30代女性）

・人間は若い方が良いと思いますか？それとも年齢を重ねた方が良いと思いますか？（30代女性）

・タバコを吸う人をどう思いますか？（20代女性）

・あなたは会社が人を作ると思いますか？それとも人が会社を作ると思いますか？（30代女性）

・あなたの人生はついていると思いますか？ついていないと思いますか？（30代女性）

「価値観」や「人生観」「物事の捉え方」「自分と異なる立場や意見に対する考え方」など、さまざまな方面から就活生の人物像を深く知るための質問です。

一般的な回答や、無理に「良さそうな」回答をするのはNG。自分の経験したことや考えに基づいて丁寧に答えるよう心がけましょう。そうすることで、誠実さや一貫性のある印象を与えることができ、また論理的思考ができることも伝わります。

＜5位 ◯◯した経験について教えてください＞

・これまでの人生で最も大変だったことは何ですか？（30代女性）

・最近、あなたがムカついたエピソードを話してください（30代男性）

・最近あった楽しかったことと辛かったことを教えてください（20代女性）

・自分が最近イライラしたことや怒ったことについて教えてください（20代女性）

・これまでに新人に対して苦労したことは?（30代男性）

経験を問う質問では、ネガティブな出来事について聞かれた人が目立ちました。

ただ、「ムカついたこと」や「イライラしたこと」などについて正直に答えると、面接官に悪い印象を与えそうでうまく答えられなかったという人も。

この質問には、ネガティブな出来事への対応や向き合い方によって、就活生の「ストレス耐性」や「感情をコントロールする力」「冷静な問題解決能力」「経験から学ぶ姿勢」を知りたいという意図があります。起こった出来事だけでなく、その経験によってどう成長したか、どのような学びを得たかを伝えましょう。良くない状況でもポジティブな視点でみるように意識することが大切です。

＜その他のトリッキーな質問＞

ランキングには入らなかったトリッキーな質問を一部紹介します。

・嫌いな人はいますか？（20代女性）

・仕事以外のことでも良いので、今いくらでもお金と時間があったらやってみたいことはありますか？（30代女性）

・我が社の名前を改名してください（30代男性）

・自分の人生を四字熟語でこたえて（20代男性）

・今日の面接に自分で点数をつけるなら何点だと思いますか？（20代女性）

・何故日本で働くのですか？（20代女性）

「答えにくい」「答えるのが難しい」と感じる質問も多いですよね。

しかし、焦って適当に回答するのはやめましょう。その場しのぎで答えてしまうと、面接全体を通してのあなたの価値観や考え方の一貫性がなくなり、面接官に不信感を与える可能性があるからです。

少し時間がかかったとしても、質問の意図を考えて落ち着いて答えるよう心がけましょう。

まとめ

想定外のトリッキーな質問をされると、気が動転してしまう人も多いかもしれません。「なぜこんな質問をするんだろう」と思うかもしれませんが、多くの場合、質問には「就活生の価値観や本音を知りたい」「咄嗟の出来事に対しての対応や柔軟性を知りたい」といった意図があります。

どんな質問にも対応できるようにするために、日頃からいろいろなことに興味を持ち、考える習慣を身につけることが大切です。

また、価値観や考え方について聞かれることが多いので、自己分析をしっかりしておくことも事前準備として役立ちます。

アンケートを参考に、ぜひ準備を整えて面接にのぞんでください。

▽丸井沙紀氏の考察

面接という緊張している場面で、急にトリッキーな質問が来ると、とても驚いてしまいますよね。「志望動機」や「長所短所」など、よく聞かれる質問は、ほとんどの方が入念に準備をし、作りこんだ回答をします。しかし、面接官の立場からすると、作りこんでいない素の状態、本音、仕事に対する考え方、咄嗟の対応力などを確認したく、時にトリッキーな質問を用意しています。

よく聞かれる質問に対する準備は当然しっかり行う事が大前提です。その上で、予期せぬ質問やトリッキーな質問が際にも、慌てず一呼吸おいて、落ち着いて答えるようにしましょう。

常に色々なことに興味を持ち、考えを持っておくことが大切です。これを機会に、上記で紹介したような他の方がされたトリッキーな質問に対して「自分ならどう答えるかな」と考えてみるとよいでしょう。

▽監修者紹介