株式会社OOYOO、大塚化学と共同でCO₂回収・循環実証実験を開始
― 境港バイオマス発電所での実証に続き、製造業でのCO₂循環モデル構築へ ―

■ 実証実験の概要
株式会社OOYOO(本社:京都市、代表取締役社長:大谷 彰悟)は、大塚化学株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:土佐 浩平)と共同で、徳島工場におけるガスボイラー由来のCO₂回収に関する実証実験を開始しました。
今回の取り組みは、7月に開始した境港バイオマス発電所でのCO₂回収実証実験に続くもので、製造業における新たなCO₂削減・循環利用モデルの確立を目指します。
本実証では、OOYOOが開発した高性能分離膜モジュールを用い、ガスボイラー排ガス中のCO₂を回収するとともに、回収したCO₂を工場内で利用している既存のCO₂の一部と置き換え、工場内でのCO₂循環利用の可能性も検証します。

■ 実証の目的と期待される成果
今回の実証では、以下の3点を主要テーマとして実施します:
-
回収CO₂濃度の最適化
排ガス条件下での分離膜性能を検証し、効率的な回収条件を明確化。 -
装置運転の安定性評価
長期運転時の膜性能・耐久性を評価し、商用化に向けた安定稼働条件を確立。
-
CO₂循環利用のトライアル
回収したCO₂を工場工程で再利用することで、工場単位でのCO₂リサイクルモデルを実証。
この取り組みにより、工場内でのCO₂利用効率を高めるとともに、製造業分野における循環型カーボンマネジメントの実現に向けた第一歩となります。
■ OOYOOの分離膜技術の特長
OOYOOが独自に開発した分離膜は、従来のアミン吸収法に比べてエネルギー消費が少なく、設備構成がシンプルで、初期投資・運用コスト両面で優れた経済性を実現します。
さらに、小型・モジュール化された設計により、中小規模のプラントから大規模工場まで柔軟に適用可能です。
今回の大塚化学との取り組みは、製造業領域での導入拡大に向けた重要なマイルストーンとなります。
■ 今後の展望
今回の大塚化学との実証は、先日の境港バイオマス発電所での取り組みに続き、OOYOOのCO₂回収システムを複数の産業分野で同時並行的に検証・展開する流れの一環です。
今後は、化学・エネルギーなど幅広い産業領域での適用を進め、2026年度初頭には小規模システム(〜100kg-CO₂/日)の初期モデル提供を開始、同年中には中規模システム(〜10t-CO₂/日)の開発・実証も予定しています。
さらに、回収したCO₂を活用したカーボンクレジット創出や、国際的な脱炭素ビジネス展開も視野に入れています。
■ NEDO支援について
本取り組みは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業(GX事業)」の支援を受けて実施されています。
■ 株式会社OOYOOについて
OOYOOは京都大学発のディープテックスタートアップとして、CO₂分離・回収に特化した分離膜技術の研究開発と社会実装を推進しています。独自の高分子設計技術により、産業用途へのスムーズな導入とコスト効率を両立し、エネルギー・化学・バイオ分野を中心に脱炭素社会の実現に貢献します。
■採用募集について
OOYOOでは我々の技術を通じて持続可能なカーボンニュートラル社会を実現する技術開発および事業開発メンバーを積極的に募集しています。OOYOOは京都大学発のスタートアップ企業として、革新的な技術をグローバルに届けることを目指しており、これからの事業拡大をともに走り抜けてくれるメンバーを募集しています。
ご興味のある方は、弊社ホームページの問い合わせフォームからご連絡をお待ちしております。
詳細はこちらをご覧ください ⇒ https://www.ooyoo.co.jp/careers/
■ 本件に関するお問い合わせ先
株式会社OOYOO 広報担当
Email: info@ooyoo.jp
Web: https://ooyoo.co.jp
すべての画像