北海道・十勝の萩原建設工業、タイでの大規模「乳牛生産牧場」建設プロジェクトにコンストラクション・マネジメント業務で参画。~熱帯地域での酪農業へ新たなチャレンジ~

農業・酪農大国「十勝」での107年にわたる建設実績と経験を活かし、技術支援海外CM業務は2024年のカンボジア・サッカースタジアム建設プロジェクトに続き2件目

萩原建設工業株式会社

完成イメージ/敷地面積約200ha、施設12棟の延べ床面積は約11,000㎡となり、一番大きな施設(搾乳舎)は約3,000㎡となります。

萩原建設⼯業株式会社(本社:北海道帯広市、代表取締役社⻑:萩原⼀利、以下「萩原建設工業」)は、緑産株式会社(本社:神奈川県相模原市/⼗勝営業所:北海道帯広市 代表取締役社⻑ ⼩菅勝治)が、タイ王国のロッブリー県で計画推進する大規模「乳⽜⽣産牧場」建設プロジェクトにおいて、建設分野でのコンストラクション・マネジメント(以下、CM)として参画することをお知らせします。本プロジェクトは食・環境・生物にやさしい持続可能な酪農事業を目的としたものであり、当社の海外CM業務としては、カンボジアスタジアム建設プロジェクトに続き2件目となります。2025年5月着工、2026年6月竣工を目指します。
【萩原建設工業 公式サイト】https://www.hagiwara-inc.co.jp/

プロジェクトの実施背景

本プロジェクトへの参画は、緑産株式会社様の十勝営業所社屋の建設に携わったご縁をきっかけに、継続的なお取引を重ねてきた中で実現しました。創業107年を迎える当社がこれまでに培ってきた畜産施設建設実績に加え、2024年にカンボジアで手がけたサッカースタジアム建設におけるCM業務の実績をご評価いただいたことが、今回のプロジェクト参画の決め手となりました。

タイでは、食の欧米化や多様化が進む中、牛乳・乳製品の需要が拡大していますが、小規模酪農家が多く、安定供給が難しい状況にあります。そのため、同国では酪農業の競争力強化、乳量と乳質の向上が課題となっています。

こうした中で、タイ国内において日本法人が出資し、大規模牧場を一から建設する今回のプロジェクトはタイ初の取り組みとなります。本プロジェクトでは、日本の畜産技術を活かした高品質の生乳の生産と、地域の酪農経営全体のレベルアップを目指しています。

【事業コンセプト】

「先進技術で育む、豊かな未来の乳製品。」

1. 自給飼料をベースとした高度の給与技術による高品位の生乳生産

2. 資源循環と経営環境の保全を重視した持続可能で収益性の高い経営

3. 当地に役立つ各種日本の経営技術を導入し、地域の酪農経営の向上に資すること

【事業の特徴】

本牧場では、畜舎環境の保全と資源循環の視点を重視し、収益性と持続可能性の両立を図る施設の全体設計と付帯する設備・機材を採用しております。使用機材・設備には、日本の緑産株式会社による資源循環関連施設・機材に加え、国内外の最新技術を導入。酪農分野に限らず多分野の専門家からの経営及び技術的支援を得ながら、計画を推進しています。また、本牧場は、暑熱対策をはじめとする現地の酪農経営課題に向き合い、それらを克服するための “チャレンジ牧場”として、実証モデルの役割も担っており、今後のタイにおける酪農経営の一つの指針となることが期待されています。

プロジェクト概要

本プロジェクトでは、牛舎棟・事務所棟・宿舎棟を含め12棟を建設します。施設合計の延床面積は

約11,000㎡におよび、最大規模の施設である搾乳舎は約3,000㎡となる予定です。

当社は本プロジェクトにおいてCM(コンストラクション・マネジメント)業務として、発注者である緑産株式会社と、実施設計・施工を担う現地法人との間に立ち、計画段階から完成・引き渡しまでの各フェーズで、技術支援・工程管理・コストコントロールなどの業務を担います。

CM業務では、実施設計を担う現地法人が作成した実施設計図の確認、設計改善提案や見積内容の確認とコストダウン提案なども行っており、BIMを活用することで、関係者間の認識を可視化し、設計と施工の整合性を高めています。

また、十勝での豊富な畜産施設建設の経験を活かし、敷地内造成の合理化や雨水処理方法、敷地内の動線計画、貯留槽の構造計画などについても意見を述べ、技術的支援を行っています。今後は本格的な施工フェーズに入り、現地での品質管理、工程管理、さらなる改善提案、コスト調整、オンラインでの現地施工会社とのMTGなどを進めてまいります。

【事業主】

緑産株式会社

本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長:小菅勝治

1969年に設立された神奈川県相模原市に本社を置く企業で、「生物資源循環利用による環境社会の構築」を理念に掲げ、農業・酪農・環境・エネルギー分野における大型産業機械の製造・輸入・販売を行っています。

・木質資源のエネルギー利用機械:木質破砕機、バイオマス燃料製造機、バイオマスボイラーなど

・生物系廃棄物の処理・環境保全機械:コンポストターナー、チョッパーミキサーなど

・畜産酪農機器・畑地かんがい機器:TMRミキサーフィーダー、大型散水装置など

・緑地環境保全機械:芝生造成管理機など

国内では、北海道(江別市、北見市、帯広市、北斗市)をはじめ、岩手県、栃木県、熊本県など全国に営業所を展開しており、タイ・バンコクに関連会社「RYOKUSAN ASIA Co., Ltd.」を設立し、東南アジア市場への展開も進めています。【緑産株式会社HP:https://www.ryokusan.co.jp/

【計画地・計画規模】

・牧場名    : RSA Castle Farm

・事業主体   : Ryokusan Asia Co., Ltd.

          本社…タイ王国Bangkok市

          代表…Karn Srimongkol / Teppei Kosuge

・建設地    : タイ国ロップブリー県(Lopburi)Pattananikom地内

          (バンコクより車で2時間程度)

・計画飼養頭数 : 搾乳牛360頭(総頭数500頭を計画)

・施設用地   : 約10ha

・飼料畑    : 約200 haを予定

・建物     : 搾乳牛舎、育成牛舎、病畜棟、飼料庫、機械棟、堆肥棟、社員宿舎、事務所棟など12棟(鉄骨造及び鉄筋コンクリート造)

・施設・設備  : 12頭ダブル搾乳設備、バルククーラー、家畜スラリー利用施設一式等

・総投資額   : 第1期、2期工事約3億5千万バーツ(約15憶円)

・建設工期   : 第1期工事…2026年1月完工 畜舎、飼料庫、付帯設備

          第2期工事…2026年6月完工 事務所棟、外構工事など

          第3期工事…乳製品加工工場を予定

計画用地での地鎮祭の様子

2025年5月8日に、プロジェクト担当者(建築部設計課:濱田純也)が参列し、発注者と現地法人と共にタイの風習(ヒンドゥー教)に則った地鎮祭を執り行い工事の安全を祈念し、施工を担う現地法人とRyokusan Asia Co., Ltd.による契約調印式も執り行いました。

第1期工事は現地施工業者を選定し基礎工事を着手しました。2期工事(事務所棟・宿舎棟)は現在見積調整中のため、現地施工業者が選定され次第、着手予定。3期は時期未定です。

萩原建設工業株式会社のコンストラクション・マネジメント業務について

本プロジェクトは当社の海外実績としては2件目になります。1件目は昨年竣工した、カンボジア・シェムリアップに建設したサッカー専用スタジアムでのコンストラクション・マネジメント業務です。

当社は、発注者と施工者の間に立ち、設計・施工の品質確保、コスト調整、スケジュール管理、そして文化や言語の違いを超えた調整力を発揮することで、CM業務の中核を担ってまいりました。

特に、地域特性や建築用途に応じた柔軟な提案力、技術支援体制は、当社ならではの強みです。

国内で培った施工実績とマネジメント力、そして現地での対応力を融合させることで、これからも日本発の建設技術とノウハウを海外に展開し、社会に貢献してまいります。

地域社会・国際社会への貢献

今回、緑産株式会社が掲げる「先進技術で育む、豊かな未来の乳製品。」というコンセプトに深く共感し、本プロジェクトへの参画を決定いたしました。酪農業の技術革新を通じて、タイの食と環境、そして地域経済に貢献するという挑戦に、建設業の立場から貢献できることを誇りに思います。

当社は、これまで日本国内で培ってきた建設技術とマネジメント力、昨年竣工したカンボジアのスタジアム建設プロジェクトでのCM(コンストラクション・マネジメント)経験を通じて、アジア地域における農業・食料分野の発展のため、本プロジェクトを支援してまいります。

本件を契機に、諸外国への技術支援活動や国際事業の拡大に向け、競争力と独自性をより一層強化しながら、持続可能な成長を遂げつつグローバル企業を目指してまいります。

乳牛生産牧場建設プロジェクト(建築部設計課:濱田純也)のコメント

カンボジアPJで培った経験と技術を存分に発揮し、再び海外で挑戦する機会を得られることに強い意欲を感じています。実際に業務に携わる中で、国内では得られない新たな刺激を受け、貴重な経験を得る為に、この機会を最大限に活かしたいです。そこで得た新たな知見を当社に還元し、イノベーションの推進にも貢献したいです。

そして現地の施工会社そしてタイ王国の皆様と充分にコミュニケーションを取り、現地の建設手法を尊重しながらも、事業主様の本プロジェクトに対する想いとコンセプトにもあるように、施設整備においても日本の高い技術、そして品質管理を徹底した上で建設をマネジメントし、本プロジェクトの成功を目指します。

萩原建設工業株式会社について

社名:萩原建設工業株式会社

本社所在地:〒080-0807 北海道 帯広市 東7条南8丁⽬2番地

代表取締役:萩原 一利

事業内容:総合建設業

設立:1918年(大正7)年5月

HP:https://www.hagiwara-inc.co.jp/

萩原建設工業株式会社

萩原建設工業株式会社

当社は、道路・橋梁・建築物の施工を通じて、人々の暮らしを支える総合建設業です。公共設備からホテルの設計施工に至るまで、社会インフラの整備に幅広く携わっています。
また、AIや3D技術を活用したデジタル施工管理など、新たな技術にも積極的に取り組み、建設業の未来を見据えた挑戦を続けております。安心して暮らせる環境づくり、「未来につながるものづくり」 を使命とし、これからも十勝の発展を支え続けてまいります。

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会社概要

萩原建設工業株式会社

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URL
https://www.hagiwara-inc.co.jp/
業種
建設業
本社所在地
北海道帯広市東7条南8丁目2番地
電話番号
0155-24-3030
代表者名
萩原 一利
上場
未上場
資本金
8000万円
設立
1918年05月