ムコ多糖症IIIB型に対するJR-446の欧州委員会(EC)によるオーファンドラッグ指定のお知らせ
株式会社メディパルホールディングス(東京都中央区、代表取締役社長:渡辺 秀一、以下、「メディパル」)と、JCRファーマ株式会社(兵庫県芦屋市、代表取締役会長兼社長:芦田 信、以下、「JCR」)は、JCRが創製し、メディパルが海外における事業化についての実施許諾権を取得している血液脳関門通過型α-N-アセチルグルコサミニダーゼ製剤[開発番号:JR-446]について、このたび、先日の米国食品医薬品局(FDA)*1 に続いて、欧州委員会(EC)よりムコ多糖症 IIIB 型(サンフィリッポ症候群B型、以下、「MPS IIIB」)を対象としたオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けましたので、お知らせします。
MPS IIIBは、ライソゾーム病の一種であり、重度の中枢神経系障害を呈する疾患です。世界における患者数*2 は500人から1,000人と推察されている超希少疾患であり、現在までに承認されている治療法は世界においてありません。
独自の血液脳関門通過技術「J-Brain CargoⓇ」を使用したJR-446は、非臨床試験においてMPS IIIBに関連する症状に対する効果を示すことが確認されており、現在、両社の共同開発契約のもと、日本において臨床第I/II相試験(JR-446-101)を実施中です。
メディパルとJCRは、2023年9月に、JR-446のMPS IIIBを対象疾患とした海外事業化に関する実施許諾契約および日本における共同開発・商業化契約を締結*3 しています。
JR-446がオーファンドラッグに指定されたことで、今後、欧州(EU)地域において開発促進のための様々なインセンティブを受けることができます。
*1 ご参考:2025年5月7日開示リリース「ムコ多糖症IIIB型に対するJR-446の米国食品医薬品局(FDA)によるオーファンドラッグ指定のお知らせ」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4552/tdnet/2603034/00.pdf
*2 厚生労働省班研究等の公開情報を参照のうえJCRの独自調査に基づき算出
*3 ご参考:2023年9月28日開示リリース「メディパルホールディングスとJCRファーマ、ムコ多糖症IIIB型に対する治療薬(JR-446)の海外における事業化についての実施許諾契約および日本における共同開発・商業化契約を締結」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7459/announcement1/92471/00.pdf
【補足説明】
オーファンドラッグ指定(EU)について
EU領域内における患者数が1万人に5人以下である希少疾病の新薬開発を促進するための制度。指定されると経費の一部免除や、上市後の10年間の市場独占権、科学的助言などの支援を受けられる。
ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B型)について
ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B型)は、ヘパラン硫酸の分解に関わるライソゾーム酵素をコードするNAGLU遺伝子の異常によって生じる常染色体潜性遺伝疾患である。脳内の中枢神経系へのヘパラン硫酸の蓄積により、睡眠障害、言語消失、行動の変化などの神経症状が急速に進行し、患者や家族の生活の質に大きな影響を与える。
以 上
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