「蓄電池発火の画像診断 ~安全な次世代蓄電池の普及に向けて~」
2022年9月13-15日、米デトロイトTHE BATTERY SHOWにて最新成果を公開
- 背景
- 概要
- 実績
図1. 劣化箇所の可視化.
1.5 Ahのリチウムイオンポリマーバッテリーの劣化箇所を映像化した結果. 画像上の赤く映った箇所が電流密度の高い領域であり、劣化箇所として検出される. より大きいレベルの自己放電領域を有するセル(右図)は、充放電サイクルを繰り返した際、より早くサイクル劣化が見られた.
図2.サイクル試験による蓄電池の劣化箇所の可視化.
図3. Li-NMR結果との整合性の確認.
自社の開発結果として、サイクル劣化に伴う導電率分布異常の可視化 (図2) および解体検査によるLi-NMRによる解析の結果、故障箇所では電極の劣化、金属の析出等が確認されております (図3) 。また、磁気センサの開発や測定システムの開発など検査技術の更なる向上に向けた研究開発も行っています。
- 今後の展開
また、2020年度から電子機器用蓄電池や家庭用蓄電池の検査依頼等も増加してきており、今後蓄電池の多様な役割に合わせて、限定した使用とせず、様々な電池、リサイクル電池に対応することが可能な装置の基本設計を調整していきたいと考えています。
さらに、蓄電池の検査は国内にとどまらず、世界的にも必要なのは確実で、海外への展開も考えており、これまでに韓国やドイツ、アメリカでPR活動を行っています。直近では、アメリカの展示会に参加する予定です(THE BATTERY SHOW、日程 : 9月13日~15日、場所 : ミシガン州ノバイSuburban Collection Showplace、ブース番号 : #1250)。
■参考文献
- Shogo Suzuki, Hideaki Okada, Kai Yabumoto, Seiju Matsuda, Yuki Mima, Noriaki Kimura, and Kenjiro Kimura, “Non-destructive visualization of short circuits in lithium-ion batteries by amagnetic field imaging system”, Japanese Journal of Applied Physics, 60 056502(2021).
- Seiju Matsuda, Shogo Suzuki, Kai Yabumoto, Hideaki Okada, Yuki Mima, Noriaki Kimura, Kenjiro Kimura, “Real-time imaging of the electric conductivity distribution inside a rechargeable battery cell, Electrochemistry”, Vol. 89, No. 5, 2021.
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