メルク、シンガポールに初のデジタルハブを設立
・Syntropy™とAthinia™プラットフォームを活用し、医療および半導体産業のイノベーションと研究を推進
2024年1月29日付、シンガポール発 - 世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、メルクのデジタルビジネス部門において米国・欧州以外で初となるデジタルハブ「Merck Digital Hub(メルクデジタルハブ)」をシンガポールに開設したことを発表しました。シンガポールは、デジタルヘルス、半導体技術、人工知能などの重要分野でのイノベーションとデジタル化を推進していることで国際的に知られています。本デジタルハブは、医療および半導体産業の発展を促進することを目的に、シンガポール経済開発局(EDB)の支援を受けて開設されました。
デジタルハブの開設にあたり、EDBヘルスケア担当シニアバイスプレジデント兼ヘッドであるWan Yee Goh(ウォン・イー・ゴー)氏は次のように述べています。「メルクによる最新の投資は、シンガポールのデジタルケイパビリティへの信頼の表れです。メルクデジタルハブはシンガポールのエコシステムの充実と、医療、半導体、人工知能など様々な分野におけるデジタル革新と人材の育成に寄与します。メルクとの協力関係を強化することで、シンガポール発の新しいソリューションの開発や地域の雇用創出を期待しています。メルクのシンガポールにおけるデジタルプレゼンスの拡大は、データと人工知能が将来の経済の基盤として重要な役割を担っていることの証です」
メルクのチーフサイエンス&テクノロジーオフィサー(CSTO)であるLaura Matz(ローラ・マッツ)は次のように述べています。「シンガポール政府は、デジタル技術の革新と導入に積極的に取り組んでおり、医療技術や半導体など様々な分野にメリットをもたらしています。メルクのCSTOとして、当社のデジタルハブがSyntropy™およびAthinia™などの安全なデータコラボレーションエコシステムを活用してイノベーションを牽引し、シンガポールだけでなくグローバルレベルで協調的な技術統合を促進することを確信しています」
メルクデジタルハブは、利用者間の安全なデータコラボレーションを可能にするSyntropy™(医療分野、https://www.syntropy.com/)およびAthinia™(半導体産業、https://athinia.com/)という2つのプラットフォームの専門的ノウハウを取り入れています。これらのプラットフォームは、企業・団体などのデータ所有者が、業界が求める高い品質水準を維持しながらデータを統合・活用するのに役立ちます。Syntropy™およびAthinia™は「高品質のデータは追跡可能性を備え、専門家や科学者が新たな知見を得るために適切に管理されるべきである」という前提の下に構築されています。安全なAI対応データフローは、ステークホルダーが知的財産を管理しながら効率性を追求するのに役立ちます。
メルクデジタルハブは、ライフサイエンス、ヘルスケア、エレクトロニクスの3つのビジネス部門で現在約500名の従業員を擁するメルクのシンガポール拠点に加わる、新たなフットプリントとなります。
シンガポール経済開発局(EDB: Singapore Economic Development Board)について
シンガポール経済開発局(EDB)は、貿易産業省下の政府機関で、ビジネス、イノベーション、および人材のグローバル拠点としてシンガポールが地位を強化するための戦略を担っています。投資促進と産業開発を通して、国内外の企業に対し、情報提供やパートナーシップの構築、政府による投資優遇措置の利用などを支援することで投資を促進しています。活気あるビジネスと価値ある雇用機会によって、シンガポールの持続可能な経済成長を創出することを使命としています。
Syntropyについて
Syntropy Technologies LLC(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)は、データの価値を最大限活用することを目指した医療データのガバナンス、ハーモナイゼーション、およびコラボレーションに特化したテクノロジー企業です。Syntropyは、医療提供者や研究者が、安全性・コンプライアンス・倫理性を遵守しながら、収集・生成したデータから洞察を得られるよう支援しています。Syntropyは、MerckとPalantir(Palantir Technologies Inc.)の提携により運営されています。Syntropy の情報は、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/syntropytechnologies/)、X(https://twitter.com/SyntropyTech)をご覧ください。
Athiniaについて
パイオニアのためのデータ分析基盤であるAthinia™は、半導体産業において製造企業と材料・機器サプライヤーをつなぎ、データの共有、集約、分析のためのデータプラットフォームを提供することで、半導体製造における効率性の向上と市場投入までの時間の短縮、品質向上、サプライチェーンの最適化、およびサステナビリティを実現します。Athinia™はデータ所有権を取得しないため、データ保有者は所有権を保持したままサービスを享受できます。
Athinia™は、MerckとPalantir(Palantir Technologies Inc.)の提携によって設立され、アメリカ、マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を構えています。Athinia™は、Merck KGaA(ドイツ、ダルムシュタット)のエレクトロニクス・ビジネスから独立した事業体として運営されています。詳しくは、https://athinia.com/、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/athinia/)、X(https://twitter.com/data4pioneers/)をご覧ください。
Palantirとの提携によるAthinia™設立については、当社プレスリリースもご参照ください。
https://www.merckgroup.com/jp-ja/press/electronics/pm-news/20211221.html
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。がんや多発性硬化症のためのバイオ医薬品を用いた治療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約64,000人を超える従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指しています。2022年は66カ国で222億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルクエレクトロニクス株式会社について
メルクエレクトロニクス株式会社はメルクのエレクトロニクス・ビジネスの日本法人です。液晶材料の輸入販売および半導体製造用特殊化学品の研究開発、販売を行っています。メルクのエレクトロニクス・ビジネスの詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja/company/who-we-are/electronics.html をご覧ください。
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