経団連自然保護協議会、ネイチャーポジティブに向けたアクションプランを公表
経団連自然保護協議会として初のアクションプラン。2030年ネイチャーポジティブを目指す。
昨年12月に採択された新たな国際目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」や本年3月に閣議決定された「生物多様性国家戦略2023-2030」などを踏まえたもので、これらへの貢献を目指します。
詳細は、以下の本文、または経団連自然保護協議会ウエブサイトhttps://www.keidanren.net/kncf/archives/3567をご覧ください。
アクションプラン策定の背景
1. 経団連では、「サステイナブルな資本主義の実現」を活動方針に掲げ、グリーン・トランスフォーメーション(GX)、サーキュラー・エコノミー (CE:循環経済)、ネイチャーポジティブ(NP:生物多様性・自然保護)を一体的に推進することとしています。
2. こうした中、生物多様性分野では、2022年12月、国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD・COP15)において、2030年までの国際目標となる「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」が採択されました。また、これを踏まえ、わが国では2023年3月、「生物多様性国家戦略2023-2030」が世界に先駆けて閣議決定されました。
3. GBFにおける23の目標のうち目標15では、企業に着目し、生物多様性に係るリスク、生物多様性への依存・影響の評価・モニタリングの実施に言及され、生物多様性国家戦略でも「ネイチャーポジティブ経営の取組の推進」が謳われています。また、2023年9月には、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のフレームワークが公表される予定です。
4. 他方で、世界の生物多様性の損失はより深刻化しており、気候変動に続き、生物多様性の損失が、向こう 10 年のうち世界規模で最も深刻なリスクのひとつとも指摘されています。
5. そこで、経団連自然保護協議会として、生物多様性の課題に取り組む企業の一層の裾野拡大や、取組み内容の拡充を図るとともに、国際社会をリードできる取組みモデルの構築を目指し、アクションプランを策定することとしました。
6. アクションプランでは、2030年ネイチャーポジティブへの貢献を目標に掲げ、①経団連自然保護基金による貢献、②ネイチャーポジティブ経営の普及、③円滑なネイチャーポジティブ経営推進のための環境整備、④日本の取組み発信・海外最新動向の把握を行うとともに、これらについて⑤PDCAを回していきます。
7.中間的なストックテイク等も行っていきます。
2030年ネイチャーポジティブに向けたアクションプラン
1. 経団連自然保護基金による貢献
(1) GBFの2030年目標の達成に資するNGO活動への助成
(2) SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)への拠出
(3) 国内外の支援プロジェクト視察による進捗の確認
2. ネイチャーポジティブ経営の普及
(1) GBF等を踏まえた経団連生物多様性宣言の改定・同イニシアチブの推進
(2) 自然関連財務情報をはじめとする情報開示の浸透
(3) OECM、NbSなどGBFや国家戦略の実現に資する取組みの呼びかけ
(4) J-GBFへの協力を含むシンポジウム等の開催を通じた情報提供・啓発
3. 円滑なネイチャーポジティブ経営推進のための環境整備
(1) 企業による円滑なネイチャーポジティブ経営推進のための政策提言
(2) サプライチェーンも含めた生態系への影響把握のための基盤整備
(3) TNFD等における適切な情報開示フレームワークの整備
(4) OECMへのインセンティブ付与への取組み
4. 日本の取組み発信・海外最新動向の把握
(1) 海外動向調査ミッション派遣等(欧州諸国等)
(2) B7でのワークショップの主催等Nature Positive Alliance への協力
(3) 生物多様性ビジネス貢献プロジェクト等を通じた事例の発信
5. PDCA
(1)アクションプランの進捗管理、進捗結果を踏まえた改善策の実施
(2) 2026年のCOP17で行われるグローバルストックテイクを見据えた中間評価
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