mino-lioとカネコ種苗が廃プラスチック熱分解油の農業利用に向けた取り組みを開始
本取り組みの概要
今回の廃プラスチック由来の灯油質を用いた取り組みは、GNグループとカネコ種苗以外に、六洋電気株式会社(本社:福島県福島市 代表取締役 後藤 英司、以下「六洋電気」)、赤尾商事株式会社(本社:群馬県高崎市 代表取締役社長 赤尾 佳子、以下「赤尾商事」)の協力のもと実現に至りました。
<各社の役割:カネコ種苗監修により以下3点を実施>
①六洋電気にて廃プラスチックを油化・蒸留し灯油質を生成
②赤尾商事が上記灯油質を、六洋電気(福島県)から「ぐるりいちご農園」(群馬県)へ運搬
③mino-lioが自社の「ぐるりいちご農園」にて、上記灯油質を利活用し、いちご栽培を実施
プラスチックは高熱をかけることで分解され、油(以下、「廃プラスチック熱分解油」)へと戻ります。六洋電気では油化装置のほかに小型の蒸留設備を完備しており、原油に相当する廃プラスチック熱分解油を、さらに軽油質や灯油質等に分留することが可能です。この廃プラスチック熱分解油はカーボンオフセット商品であり、カーボンオフセット量は1リットルあたり2.17kg-CO₂です。
今後、廃プラスチックのリサイクルを考えていく上で、廃プラスチック熱分解油を私たちのあらゆる生活シーンにマッチした油分へ分留することができれば、様々な用途への利用・応用が可能となり、社会実装への道が拓けるものと考えております。
農業法人であるmino-lioは、GNホールディングスのグループ会社(以下「GNグループ」)各社の自動車整備工場より排出される使用済みエンジンオイル(以下「廃油」)を、ビニールハウス園芸の暖房燃料に利活用した上で、自社の「ぐるりいちご農園」にていちごを栽培し、資源循環型農業を実践してまいりました。廃油は濾過し、再生重油に転換された上で使用しておりますが、廃棄物有効利用の観点から再生重油は省エネ法上「非化石燃料」に分類され、温対法上では燃焼しても二酸化炭素排出は実質ゼロカウントとなります。
これまで、ぐるりいちご農園内の光合成促進装置、ならびに培地加温システムについては一般の灯油を使用しており、私たちはこれを廃プラスチック由来の灯油質に100%置き換えることで、GHGプロトコロルのスコープ1(自社のCO₂直接排出)の脱炭素化を目指しております。スコープ2(他社供給の電気等)については、再生可能エネルギー由来の電力契約を今秋よりスタートさせる予定であるため、廃プラスチック熱分解油の導入により、カーボンフリー農業スキーム構築に一歩近づけることができます。
本事業が、今後の農業界の二酸化炭素削減に向けた再現性のある取り組みとなり、群馬県が掲げる「ぐんま5つのゼロ宣言」中の"宣言4 プラスチックごみ「ゼロ」"にも寄与することができるよう、研究を重ねてまいります。
■GNホールディングス株式会社について
会社名:GNホールディングス株式会社
所在地:群馬県前橋市城東町一丁目6番地の8
設立年月:1925年12月
代表 :天野 慎太郎
事業内容:GNグループの経営統括
■株式会社mino-lioについて
会社名:株式会社mino-lio(読み:ミノリオ)
所在地:群馬県高崎市中尾町467
設立年月:2022年12月
代表 :天野 洋一
事業内容:リサイクルエネルギーを利活用した農園経営・支援
■カネコ種苗株式会社について
会社名:カネコ種苗株式会社
所在地:群馬県前橋市古市町一丁目50-12
設立年月:1947年6月
代表取締役社長 :金子 昌彦
HP :https://www.kanekoseeds.jp/
事業内容:農産種苗の生産及び販売、温室、農業用生産資材の製造及び販売
■六洋電気株式会社について
会社名:六洋電気株式会社
所在地:福島県福島市南矢野目字向原22
設立年月:1976年11月
代表取締役 :後藤 英司
事業内容:電気設備・油化事業ほか
■赤尾商事株式会社について
会社名:赤尾商事株式会社
所在地:群馬県高崎市上佐野町282番地1
設立年月:1951年6月
代表取締役社長 :赤尾 佳子
事業内容:石油製品卸売・ガソリンスタンド運営・省エネ関連事業ほか
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