国立成育医療研究センター発ベンチャー第一号として認定~デジタルAIで成育医療・母子保健の課題解決に挑む株式会社Peds3~
国立成育医療研究センター(所在地:東京都世田谷区大蔵、理事長:五十嵐隆)は、2025年11月18日付で、成育医療・母子保健領域における研究開発スタートアップである株式会社Peds3(所在地:東京都港区、代表:千先園子)を、「国立成育医療研究センター発ベンチャー」の第一号として認定しました。
成育発ベンチャーは、国立成育医療研究センターで培われた臨床知見や研究成果などを社会において実用化することを目的に作られた制度で、当センターの職員が成しえた知的財産や研究成果を活用するために設立されたベンチャー企業を申請に基づき認定するものです。認定した成育発ベンチャーは、センター内の研究設備などの貸与、貸与場所の商業登記、研究成果の実用化に向けたシーズ開発の支援、知的財産権の優先的な実施許諾、ホームページでの認定事実の公開などの優遇を受けることができます。
今回、第一号として認定された株式会社Peds3は、ディスレクシアなどの学習障害やADHDといった発達障害、心身症、慢性疾患等に関する臨床知見や研究成果を踏まえて、デジタルAIを活用した診断や治療のソフトウェア医療機器(SaMD)などのデジタル支援ツールの研究開発を行っています。
当センターは、今回の成育発ベンチャー第一号認定を皮切りに、今後も成育医療の社会実装を担うベンチャーの創出と支援を推進することを通して、多くの患者さんとそのご家族のWell-being、社会貢献につながるよう努めていきます。

【社会的背景】
近年、子どもたちの置かれている環境や健康課題は大きく変化し、課題も複雑化しています。成育基本法の施行やこども家庭庁の発足など、成育医療や子どもたちを取り巻く社会環境・制度もまた大きな転換期を迎えています。
これから、子どもたちに寄り添う成育医療を推進するには、身体的な健康にとどまらず、心理・社会的な部分も包括した「バイオサイコソーシャル」な支援の実践が求められています。しかし現場では、発達行動やこころの問題、思春期のメンタルヘルス、慢性疾患に伴う合併症、さらには社会経済格差などによる心理・社会的課題の増加に対し、専門機関や医師、専門職の不足、地域間のアクセス格差などの課題が顕在化しています。
【株式会社Peds3 代表取締役 千先園子CEOからのコメント】
株式会社Peds3は、国立成育医療研究センターで積み重ねられてきた知見やシーズを基盤に、国内外の知見も取り入れ、デジタル技術とAIを活用して、社会に届ける『こどもDoTank』を目指しています。子どもたちを取り巻く課題が複雑化する中で、身体だけでなく、こころや環境まで含めて支える「バイオサイコソーシャル」な支援を、多くの方がアクセスできる形で実現していきたいと考えています。全ての子どもたちが、その可能性を安心して伸ばし、笑顔になれる社会をつくるために。医療者・研究者の皆さまと共に、より多くの患者さんとご家族にエビデンスに基づく手当を届けられるよう、これまで以上に誠心誠意取り組んでまいります。
【株式会社Peds3概要】
成育医療・母子保健の領域において、子どもたちの身体的健康にとどまらず、心理・社会的な健康も包括的に支援する「バイオサイコソーシャルなケア」を、デジタル技術やAI、エビデンスの力で社会に実装することを目指すスタートアップです。
会社設立:2023年3月
代表者名:代表取締役 CEO 千先 園子
所在地:東京都港区南麻布3-20-1-5F
事業内容:小児向けデジタル診断・治療アプリ(SaMD)開発・提供、オンライン診療プラットフォーム開発
公式サイト:https://www.peds3.com/
小児発達エビデンスNOTE:https://note.com/peds3
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