残暑をのりきる強い味方。実は夏こそ味噌汁⁉
~味噌汁による新たな市場開拓のチャンスを食MAP®にて調査~~

9月に入ってもなお厳しい暑さが続いています。今年の9月以降の長期予報によると11月まで暑い日が続くようです。例年猛暑が続き「夏」が長期化するなかで、一部のアパレルメーカーや食品メーカーでは、季節区分を従来の四季から五季へと変換し、季節の再定義による新たなビジネスチャンスを生み出す動きも見られます。そんな中で、食卓においても長引く夏の影響が見えてきました。
暑さが続くと献立は「ご飯+味噌汁」へ
蒸し暑さは気温だけでなく湿度も影響し、その感じやすさを示すのが「不快指数」です。不快指数85以上は「ほとんどの人が非常に不快」とされます。身体が蒸し暑さに慣れるには約2週間かかるとされ、不快指数85以上の経験日数に応じて食卓の傾向が変わることがわかりました。
●経験日数1~15日:涼味麺、丼・チャーハンなどの簡便メニュー、ステーキや餃子などのスタミナ系
→ 暑さに慣れず、冷たさ・手軽さ・スタミナを求める傾向
●経験日数16日目以降:ご飯・味噌汁など日常メニュー、煮物・サラダ・酢の物など野菜中心メニュー
→ 暑さに慣れ、栄養バランスを重視
以上のように蒸し暑さに慣れる前は「涼味・簡便・スタミナ」、慣れた後は「体調管理・栄養重視」へと変化します。【図表①】

味噌汁で体調・栄養管理
特に味噌汁は、発汗で失われた水分、塩分、ミネラルを補給し、熱中症や夏バテの予防に有効といわれています。その他にも温かいみそ汁は、胃腸を温めて消化機能を助ける効果も期待できます。
実際に「不快指数」の経験日が16日目以降の食卓では、味噌汁は夕食の出現ボリュームが増加し、一日のメインとなる食卓で重宝されており、冷房バテや冷製メニューが続いた体をいたわる役割を果たしているようです。【図表②】

また、蒸し暑さが続く時の味噌汁が出現した時の主婦の気持ちを見てみると、「カロリーの少ない食卓にした」や「栄養バランスを考えた食卓にした」と回答した割合が高まることがわかりました。その他にも「こだわった調理をした」や「素材に変化やこだわりを持たせた」と回答する割合も高まり、意識の面からも、蒸し暑さが続くときの味噌汁への「体調管理」や「栄養摂取」需要が読み取れます。【図表③】
そのほかに、6月から8月にかけて具沢山の傾向が高まることもわかりました。使用する食材数を見ると、3具材以上を使用する割合が6月から8月にかけて増加しており、暑さが増すと味噌汁の「おかず化」も進むようです【図表④】


食卓において、ホットメニューとして位置付けられることの多い「汁物(味噌汁)」ですが、「五季」という概念から生まれる新たな市場を開拓するメニューとなるかもしれません。

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株式会社ライフスケープマーケティング
食MAP®とは当社が提供するマーケティング情報システム。首都圏30㎞圏内在住の家族世帯(1998年10月~)と単身世帯(2008年11月~)を対象に、食品の購入・調理・消費までをパネル形式で調査したもの。主に食品メーカー様・食品流通業様・食品小売業様における商品開発や販売促進、生活者調査などのマーケティングデータとしてご利用いただいております。
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