当社Smart Gut取締役CTO服部正平博士が“後続の研究に大きな影響を与える科学者”として5年連続で選出されました。
細菌叢解析事業とルミナコイド(発酵性食物繊維)事業を行っている株式会社Smart Gut(本社:東京都千代田区、代表取締役 酒井康光)の取締役CTO服部正平博士が、Clarivate社の"Highly Cited Researchers 2024"(高被引用論文著者2024年版)の一人に選ばれました。2020年から5年連続の選出となりました。
服部正平博士(マイクロバイオーム研究・生命科学者)
ヒトゲノム計画に貢献し、特にヒトの21番染色体の全解読に関与しました。その後、腸内細菌叢(マイクロバイオーム*)の研究にシフトし、次世代シークエンサーを用いたメタゲノム解析を通じて、人体における微生物の役割や健康への影響を探求しています。
研究分野:ゲノム科学(ヒトゲノム、微生物ゲノム、ヒトマイクロバイオーム研究)
経歴:東京大学医科学研究所ヒトゲノムセンター(助教授)、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター(チームリーダー)、北里大学北里生命科学研究所(教授)、東京大学新領域創成科学研究科(教授、現名誉教授)、早稲田大学理工学術院(教授、現招聘研究員)、理化学研究所生命医科学研究センター(チームリーダー)などを経て、現在に至る。
国際ヒトマイクロバイオームコンソーシアム(IHMC)2022(第9回IHMC国際会議主催)(組織委員長)などを兼務。
2024年株式会社Smart Gut取締役CTO・細菌叢解析事業責任者に就任。
国立研究開発法人 科学技術振興機構・科学技術プラットフォーム(以下ホームページより引用)
(https://jipsti.jst.go.jp/sti_updates/2024/11/15336.html)
Clarivate社は、特定出版年・特定分野で世界各国で発表された全論文を対象に、他の論文への引用回数が上位1%に入る論文を複数発表している、後続の研究に多大な影響を与える科学者や社会科学者を選出し、Highly Cited Researchers(高被引用論文著者)として、2014年から毎年発表している。Web of Science Groupの研究部門ISI(Institute for Scientific Information)が選出し、2024年度は世界全体で6,886人が選ばれた。
国・地域別の高被引用論文著者数が最も多いのは、2023年に引き続き米国(36.4%、2,507人)で、2018年度の43.3%から徐々に減少している。一方、2位の中国(20.4%、1,405人)は2018年から2倍以上増加。次いで3位は英国(8.2%、563人)、4位ドイツ(4.8%、332人)と5位オーストラリア(4.5%、313人)と続いている。
選出された研究者の85.4%が上位10カ国、74.4%が上位5カ国に集中しており、216人が2つの研究分野、22人が3つ以上の研究分野で選出された。なお日本からは35機関78名が選出され、国別では15位だった。
[ニュースソース]
Clarivate Reveals Highly Cited Researchers 2024 List Clarivate 2024/11/19 (accessed 2024-11-21)
*マイクロバイオーム研究
マイクロバイオーム研究とは、生物や環境に存在する微生物叢(細菌叢)のゲノム(遺伝子情報)解析などを通じて、特に微生物叢と疾患との関係や、宿主への生理作用などを解明しようという研究です。
2006年ワシントン大学のジェフリー・ゴードン博士らは、腸内微生物叢(腸内フローラ)が肥満の原因であることを発見しました。この発見を機に、治療や予防をターゲットとしたマイクロバイオーム研究が世界各地で盛んに行われるようになりました。腸内微生物叢は人間の免疫システムに密接に関わっており、微生物叢のバランスの乱れが、様々な疾患の要因であることも判明してきています。
服部正平博士責任統括 [細菌叢DNA抽出サービス(アカデミア向け)]
実際の細菌叢構造を忠実・正確に反映した細菌叢DNA抽出技術の提供で、日本のマイクロバイオーム研究の発展に貢献。
今日、腸内細菌叢を含むさまざまな細菌叢のDNAを抽出するプロトコールが開発されていますが、用いる抽出プロトコール毎に菌種組成や遺伝子組成、種多様性などの細菌叢データが統計学的に有意に異なることが知られています。
しかしながら、数あるプロトコールの中で実際の細菌叢構造をもっとも忠実・正確に反映しているプロトコールを見出すこと、開発することは容易ではなく、マイクロバイオーム研究における長年の解決すべき課題でした。
当社取締役CTO服部正平らは、種々のヒト糞便DNA抽出プロトコールの比較解析を合理的な評価法のもと行い、LA法(酵素的溶菌法)ならびにN法とP法(ともに物理的溶菌法)が、実際の細菌叢構造をもっとも忠実・正確に反映したプロトコールであるという結論に至りました。
当社ではLA法をさらに技術的改良を施した酵素的溶菌法をベースにしたプロトコールによる細菌叢DNA抽出サービスを行なっています。
本プロトコールは、実際の細菌叢構造を忠実・正確に反映した解析だけでなく、高いDNA収量(極微量試料の解析)や高分子量DNA(ロングリードNGS対応)など、すぐれた酵素法の特徴(下記)も有しています。
Smart Gut菌叢DNA抽出プロトコールの特徴
・細菌種への偏りが小さい溶菌特性と高範囲な溶菌スペクトル
・高いDNA収量(皮膚等の菌数が極めて少ない試料の細菌叢解析も可)
・高分子量DNA(ロングリードNGS で10kb以上の平均リード長)
・高品質DNA(NGSによる16S、メタゲノムショットガン、定量PCRでの高い成功率)
・糞便中の相対菌数の定量(DNA収量/糞便重量=相対菌数)
当社「細菌叢DNA抽出サービス」により、糞便や唾液などの試料の取り扱いや細菌叢DNA抽出作業の時間や煩雑さを省くのみならず、新たに開始する研究では、方法論の違いに左右されない従来よりも実際の細菌叢構造をより忠実・正確に反映した16Sやメタゲノムデータを提供します。また、既に進行中の研究では、本方法と過去に実施した方法を比較することで改めて過去の解析結果を見直す機会となります。
会社概要
株式会社Smart Gut
ガット・マイクロバイオーム(腸内細菌叢)で人々のQOLを高める
当社は、2020年より内閣府 官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)に参画。その後、大学研究機関や医療機関とルミナコイド(発酵性食物繊維)とマイクロバイオーム(細菌叢)に関する共同研究を続け、社会的に価値のあるサービスや製品を提供しています。
商号:株式会社Smart Gut(カブシキガイシャ スマートガット)
本店:東京都千代田区九段南1丁目5番6号 りそな九段ビル5階
事業:細菌叢解析事業 / ルミナコイド事業
会社ホームページ:https://www.smart-gut.com/
腸内細菌叢解析事業 https://www.smart-gut.com/services
(ルミナコイド事業)Lulumilk公式サイト: https://www.lulumilk.com
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