視聴者注目の”瞬間”を分析！NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の第38回「時を継ぐ者」

2022年1月にスタートした、三谷幸喜さん脚本・小栗旬さん主演の『鎌倉殿の13人』を、毎放送回、視聴者がどのシーンに注目したのかを分析しています。10月2日に放送された第38回「時を継ぐ者」は、視聴者にどのように見られていたのでしょうか？

ご家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンの「視られている量」を測るREVISIO株式会社（2022/10/1にTVISION INSIGHTSから社名を変更、所在地 :東京都千代田区、代表取締役社長 郡谷 康士、以下REVISIO）は、2022年1月にスタートした、三谷幸喜さん脚本・小栗旬さん主演の『鎌倉殿の13人』を、毎放送回、視聴者がどのシーンに注目したのかを分析しています。

10月2日に放送された第38回「時を継ぐ者」は、視聴者にどのように見られていたのでしょうか？

テレビの視聴者の様子を、1分毎の「REVISIO推定視聴率」と、「テレビの前にいる人のうち、テレビ画面に視線を向けていた人の割合＝注目度※」のグラフで見てみました。

※注目度とは？
テレビの前にいる人（滞在者）のうち、テレビ画面に視線を向けていた人（注視者）の割合を表します。シーンに注目している度合いがわかります。


『鎌倉殿の13人』毎分の注視データで見る、視聴者が注目したシーンとは？

　　第38回は、時政（坂東彌十郎さん）の謀反を義時（小栗旬さん）が抑え、時政とりく（宮沢りえさん）の処分に対して各自様々な思いが描かれました。そして最後に二人が鎌倉を去るという回でした。

　　激しさを増す北条親子による主導権争い。北条時政とりくは、義村（山本耕史さん）に命じて実朝（柿澤勇人さん）を屋敷へと連れ込み、鎌倉殿の座を娘婿・平賀朝雅（山中崇さん）へ譲るように迫ります。対する義時は、泰時（坂口健太郎さん）、時房（瀬戸康史さん）、八田知家（市原隼人さん）らを引き連れ、時政の屋敷を包囲します。攻め込む機会を慎重に見定めていました。張り詰めた空気が鎌倉を覆う中、政子（小池栄子さん）は、、、というストーリーでした。

　　SNSでは「義時つらいよな」、「息子の涙だ」、「久しぶりに昔の小四郎さんの顔に戻った」、「こんな悲しい別れの会話あるか」、「こんな感情を表に出してきた義時を久しぶりに見て涙必須」など、親子愛に関する投稿が多数ありました。
　　義時を演じた小栗さんに対しても「小栗旬さん、すごい役者さん」、「小栗旬の義時と小四郎の演じ分けが鬼すぎる」と演技力を絶賛する声も目立ちました。


毎分での注目度と推定世帯視聴率の推移
 

　　最も注目されたのは、20時19-20分で、注目度は78.7％でした。実朝が御所に戻ったことを喜んだ千世（加藤小夏さん）が実朝に抱きつくシーンからです。続いて、館に幽閉されている時政と御所に幽閉されているりくの姿がそれぞれ映し出されます。その後泰時と初（福地桃子さん）の会話シーンに。父を非難する泰時に対し、初は義時は自分のようになるなと言いたいのだと泰時を諭します。シーンが変わり実朝が義時に時政の処分を軽くしてほしいと頼みます。義時は、謀反人であると否定しますが、実朝は手荒なことはされなかったので全てを忘れると罪の軽減を依頼します。そして義時に頭を下げるシーンまで注目されました。
謀反は今までのものとは違い血を流すことなく終わったのが珍しかったことや、時政とりくの今後、彼らの処罰を判断する実朝の優しさや義時の苦渋の決断に注目が集まったものと考えられます。


　　注目度が一番低かったシーン20時01-02分で、64.3％でした。オープニングのシーンからナレーションが終わるあたりまででした。ほぼすべがオープニングだったため注目されなかったものと考えられます。

　　次に注目度が低かったシーン20時27分で、65.3％でした。義時と時政が話しているシーンです。義時は泣きながら時政の話を聞いていて、あれは鶯に間違いないと時政が言うと更に涙を流します。その後ナレーションで時政の今後を伝えるあたりまででした。SNSではコメントが多く寄せられたシーンでしたが、重要な話は終わり話題が逸れてしまったため注目が下がってしまったものと考えられます。

※2021年の年間の、プライム帯（19‐23時）におけるドラマジャンルの平均注目度は63％


＜過去放送回の「鎌倉殿の13人」各回注目シーン分析はこちらをご覧ください＞
https://revisio.com/blog/category/taiga

　　REVISIOでは、視聴者のテレビへ目線がどれだけ向けられたのか、テレビ番組では毎分、CMでは毎秒でデータを取得しております。今後も注目のテレビ番組やCMの分析を行って参ります。

【REVISIO株式会社について】 　　
REVISIO株式会社は2022/10/1より、TVISION INSIGHTS株式会社から社名を変更いたしました。 人体認識技術によってテレビ番組・CMの視聴態勢データを取得し、BtoB向け視聴分析サービスを提供しています。ご家庭のテレビに、REVISIOが独自に開発した人体認識技術を搭載した調査機器を設置し、調査参加者の視聴態勢を毎秒で自動的に取得。「誰がテレビの前にいて、ちゃんと見ているか」というREVISIO独自の注視データを広告主・広告会社・放送局など国内累計160社以上のクライアントにご活用いただいています。 現在、国内では関東エリアの2,000世帯・関西エリア600世帯、地上波/MX/BSの全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供しています。