外国人材1,300人の退職理由は?日本人材との比較と要因
日本人材が会社に起因する理由による退職が多いのに対し、外国人材は「自分が希望する仕事ではない」が最多
外国人のための就職・転職情報サイトNINJA(以下「NINJA」)を運営する 株式会社グローバルパワー(本社:東京都台東区 代表取締役社長 竹内 幸一)は、日本在住の外国人材1,300名の退職理由についての調査を行いましたので、その結果を公開いたします。
◆本調査のポイント
・日本人材が会社に起因する理由による退職が多いのに対し、外国人材は「自分が希望する仕事ではない」が最多
・外国人材の退職理由、1位「自分の希望する仕事ではなかった」2位「給与・報酬が少ないから」3位「契約期間が満了したから」
・退職理由1位「自分の希望する仕事ではなかった」については、雇用タイプ・在留資格による要因
・退職理由3位「契約期間が満了したから」については、外国人材は非正規雇用の場合、約6割が契約満了で退職
・4位「勉強のため」については、外国人材は勉強のための退職が多い
◆調査概要
・調査対象:期間内に株式会社グローバルパワー(以降、当社と称する)にて転職相談を行った日本在住の外国人材
・調査期間:2021年1月1日~2023年5月31日(2年5カ月間)
・実施方法:調査対象者が当社の転職アドバイザーと面談を行った際の聞き取り調査
・調査主体:株式会社グローバルパワー(〒110-0016 東京都台東区台東1-10-6 秋葉原サワビル5F) 代表取締役社長 竹内 幸一
・調査資料:資料のダウンロードはこちらです
・対象者属性:全 1,344 件( 男性598名:女性691名:非公開55名)
調査対象者の属性①
調査対象者の属性②
◆本調査で使用する言葉の定義等について
・退職理由:本調査では、転職相談により現在の勤務先を退職しようとする理由、もしくは直近の勤務先を退職した理由をヒヤリングしています。よって、転職理由では狭義となるため、全てを退職理由という言葉で表現に統一しています。
・外国人材:本調査では、在留資格問わず、生まれ育った国が日本以外の方に調査をしています。そのため、外国籍から日本国籍を取得された方も含め、外国人材という言葉で表現を統一しています。
・日本人材:本調査を一般的な日本の就労者と比較するために、厚生労働省が平成21年3月11日に発表した、「第6回21世紀成年者縦断調査」の数値を集計して利用しています。その数値の中には国籍の区別がないため、調査対象者に外国人材が含まれる可能性もありますが、本調査では誤差の範囲とみて、総じて日本人材という言葉で表現を統一しています。
・コロナ禍:日本国内においては2020年1月頃より、感染者が増加した新型コロナウィルスによる国民の健康被害、経済の低迷等の悪影響を総じて、コロナ禍という言葉で表現を統一しています。
◆調査結果(1)日本人材と外国人材の退職理由の比較
日本人材が会社に起因する理由の退職に対して、外国人材は仕事内容に起因する退職が最多。第1位は「自分の希望する仕事ではなかったから」
退職理由「自分の希望する仕事ではない」である要因は、「性別」「日本語レベル」による差は確認できなかった
退職理由「自分の希望する仕事ではない」である要因は、「雇用タイプ」「在留資格」の差による要因は確認できた
外国人材の退職理由1位が「自分の希望する仕事ではなかったから」である要因と総括
日々、外国人材の転職サポートを行っている当社からみて、今回の結果は予測外であった。特に日本語のレベルによって、希望する仕事の選択肢が大きく異なると予測していたが、調査では日本語レベルは大きな要因ではなかった。
非正規雇用が正規雇用よりも低い数値となったのは、派遣等の非正規雇用において、就業前に実際に行う仕事の範囲や時間、条件などが予め提示されるためで、就業前と終業後のギャップが少ないことが要因と予測される。
一方、正規雇用は、職種は設定されていても明確な業務内容は変化することが多く、人事異動や就業場所の変更もあり得るため「自分の希望する仕事ではなかったから」と感じる可能性が高い。
在留資格については、日本国籍と同等で、就業制限のない在留資格は、なんら制限を気にせずに雇用することができるが、技術・人文知識・国際業務等の在留資格は、業務範囲や就業期限など、採用企業側が在留資格の知識を有する必要がある。企業側が、いわゆる「外国人採用」に踏み切るか否かの判断をする必要があり、「外国人採用」に踏み切れない企業がまだまだ多いことが、外国人材の希望の仕事の選択肢が少ない要因では無いかと予測される。
調査結果(2)退職理由「期間満了」が上位にランクされる要因
退職理由が「契約満了」と回答した日本人材の割合と外国人材の差は、全体では4.3ポイントであったが、非正規のみで比較すると45.7ポイントと大きな差が確認できた。外国人材の非正規雇用で性別関係なく、契約期間が満了する時点で約6割が退職することがわかった。
外国人材の退職理由で「契約期間が満了したから」が上位にランクされる要因と総括
非正規雇用において、日本人材と比較して外国人材が契約満了時に退職する割合が約4倍に達することがわかった。コロナ禍などの一過性の要因ではなく、その傾向は年々増加している。これは、そもそも外国人材の有期雇用の期間が短いのか、企業側の意向なのか、外国人材側の意向なのかは、現時点では不明である。
調査結果(3)退職理由「勉強のため」が上位にランクされる要因
外国人材は性別問わず、「勉強のため」に転職する割合が多い事がわかった
外国人材の転職理由が外国人材の転職理由で「勉強のため」が上位にランクされる要因と総括
この結果の詳細を確認していくと、そもそも出身国で就業していた外国人材が日本で暮らしたいために、現地で日本語を学んだり、日本に留学していることが要因でることがわかった。そのため性別、雇用タイプ関係なく、退職理由に「勉強のため」という外国人材が一定割合存在している。
◆日本人材と外国人材の転職理由一覧
◆NINJAとは
NINJA(https://nextinjapan.com/)は、日本語ビジネスレベル以上78%、国内在住93%の外国人材が登録する就職・転職情報サイトです。現在、159ヵ国・4万人以上の人材が登録する中、企業からのスカウト受信を希望する人材は41,700名以上。求人掲載を利用する登録企業は300社を超え、そのうちの約50%が人材紹介会社となります。日本の就労システムは国外とは異なるため、人材紹介会社の支援のもと、就職・転職活動が行える求人サイトとして、外国人材から高い評価をいただいております。
◆外国人のための転職・就職情報サイトNINJA https://nextinjapan.com/
◆外国人採用をお考えの企業向け案内 https://nextinjapan.com/company-landing
◆会社概要
社名:株式会社グローバルパワー
代表者:代表取締役社長 竹内 幸一
設立:2004年8月11日
本社所在地:〒110-0016 東京都台東区台東1丁目10−6 サワビル 5F
事業内容:外国人材紹介、外国人材派遣、外国人就職・転職情報サイト「NINJA」の運営、グローバルエグゼクティブ人材紹介
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