株式会社ヘンリー、急性期病院向けDX基盤拡充へ資金調達を実施

〜中小病院向け導入50病院、業務支援から経営支援領域へ拡大〜

ヘンリー

ビジネスを通じて持続的な社会課題の解決を目指し、クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」を提供する株式会社ヘンリーは、総額10億円の資金調達を実施いたしました。本資金調達を通じて、100床前後の中小病院市場での基盤をさらに強化するとともに、医療機関が抱える経営課題を起点に、病院向けIT基盤構築や医事BPO事業の立ち上げなど事業ラインナップの拡充を進めてまいります。あわせて、400床規模の急性期病院に向けた開発も進め、病院DXの次なるフェーズへ進化してまいります。

引受先情報

  • グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社(リード投資家)

  • フェムトパートナーズ株式会社

  • 三菱UFJキャピタル株式会社

  • SMBCベンチャーキャピタル株式会社

【投資ステージ】

  • シリーズB ※

※投資ラウンドの定義を見直した結果、調達回数や事業状況に基づいて、2022年6月に実施した資金調達はシリーズAとして再設定をしております。

これまでの実績

当社は、医療業界における複雑な制度や業務課題に真正面から向き合い、保険制度・診療報酬制度に対応可能なレセコン一体型のクラウド電子カルテをゼロから独自に開発しました。

日本国内には約8100の病院が存在しており、そのうち100床未満の中小病院は全体の約6割を占めています(※1)。中小病院では経営資源が限られていることもあり、電子カルテの導入が6割程度と、業務のデジタル化が大病院と比べて大幅に遅れている状況が続いています(※2)。

当社は2023年2月に、中小病院を主な対象とした病院向けシステムをリリースしました。リリースから約2年、全国の100床前後の病院を中心に、すでに50を超える医療機関で販売・導入が進んでいます。

導入病院では、業務の可視化や業務効率化が進み、病床稼働率が60%から100%に向上したケースが報告されています。また、クラウド電子カルテによるリモートワークの実現から、大阪府初の病院医師の宿直免除が認められた事例もあり、病院の働き方改革に貢献しております。現場での定量的な成果も生まれ始め、社会課題解決を目的とする当社の取り組みに対して、多くの医療機関から高い評価をいただいております。

※1 出典:厚生労働省「令和5年 医療施設(静態・動態)調査」

※2 出典:医療分野の情報化の推進について  

資金調達の目的と今後の展開

今回の資金調達により、当社は「クラウド型電子カルテ」を軸にしながらも、中小病院の経営課題を起点にした事業ラインナップの拡充を本格化してまいります。

すでに現場導入を進めてきた中で、医療機関が抱える課題は事務業務の効率化のみにとどまらず、会計・請求業務、経営データの可視化、DX人材の不足、業務の属人化による全体運用の難しさなど、より広範におよんでいることが明らかになっています。

これらの課題を一気通貫で支援するため、当社は今後、

  • 病院全体のIT基盤の構築(複数業務の統合・自動化)

  • 医事BPO事業の立ち上げ(診療報酬請求やレセプト業務の外部化)

といった新たなサービス展開に取り組み、病院DXの「業務改善」から「経営支援」へとフェーズを進化させてまいります。


あわせて、400床規模の急性期病院に向けた開発を進め、今後の事業ラインと市場の広がりを見据えたプロダクト戦略を展開していきます。複数の事業展開および事業拡大を支える体制を強化するため、エンジニア・ビジネスサイド両面での採用を引き続き強化し、プロダクト開発・カスタマーサクセス・事業推進の各領域で一体となった価値提供を実現してまいります。

株式会社ヘンリー CEO 逆瀬川光人 よりコメント

私たちは創業以来、病院のDXこそが日本の持続可能な医療体制の構築を実現する重要な要素だと考えて事業を推進してまいりました。今回の資金調達を経て、病院経営・運営をアップデートする事業ラインナップを増やしていくと共に、大規模な急性期病院への開発も加速するための組織体制の拡充を図り、地域医療を支える社会インフラを構築してまいります。

この大きなミッションを実現するために、私たちは共に挑戦する仲間を求めています。医療現場に真の価値を届け、日本の医療の未来を創る、そんなやりがいのある仕事に情熱を持って取り組める方と一緒に働きたいと考えています。改めて、ここまで支えてくださった医療機関の皆さま、パートナー、投資家の皆さまに心から感謝すると共に、私たちのビジョンに共感し、新たなチームメンバーとして参画していただける方との出会いを楽しみにしています。

採用情報はこちら:https://jobs.henry-app.jp/

投資家からのコメント

株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ 福島智史 氏

前回調達に続き、リード投資家として自信をもって追加出資しました。
ヘンリーの提供するクラウド型電子カルテ・レセコンは医療機関のインフラをアップデートし、日本の社会保障を間違いなく一歩先に進めますが、それだけにとどまりません。パートナー医療機関各施設とともにひっ迫する業務をテクノロジーの力で新たにデザインし、AIと人が寄り添いながら自然に溶け込む新たな社会を構築するものと信じています。

フェムトパートナーズ株式会社 プリンシパル 山田慎吾 氏

2021年の初回投資以降、今回で3回目の投資となります。
前回のラウンド以降、チームの着実な進化とプロダクトの磨き込みが進み、クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」は、全国の中小病院での導入が着実に進んできました。
病院の業務効率化や人手不足の解消に貢献するソリューションとして、地域医療のインフラとなり、今後さらに活用が広がっていくことを期待しています。

三菱UFJキャピタル株式会社 執行役員投資第二部 部長 田口順一 氏
                            佐藤可奈 氏

2022年から接点を持たせて頂いており、今回のラウンドで株主としてご支援出来る事を嬉しく思っております。
ヘンリー社は、医療業界における複雑な制度や業務課題に取り組み、業務のデジタル化を進め、業務の可視化、効率化に貢献。今後は電子カルテに留まらず、病院全体のデジタル変革の担い手として更なる成長を期待しております。

これからもヘンリー社が医療サービスの持続可能性に大きなインパクトをもたらし続けていただけるよう三菱UFJフィナンシャル・グループのリソースを活用しながら成長を支援して参ります。

SMBCベンチャーキャピタル株式会社 投資営業第四部 部長 安田純也 氏

                               髙橋大 氏

ヘンリー社は医療現場の本質的な課題に向き合いながら、医療システムに留まらず、医療機関、現場で働く皆様、患者様にとって付加価値の高いサービスを提供しております。

逆瀬川社長をはじめとしたヘンリーの皆様がなさっている社会意義の高い挑戦に対して、今回投資という形で応援させていただくことができて光栄に思っております。

ヘンリー社が医療が持続可能であるために欠かせないインフラのような存在となることをことを期待しています。SMBCグループのリソースを活用して、この挑戦を全力で応援してまいります。

クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」について

現代的でシンプルな使いやすさを実現するクラウド型の電子カルテです。日常で利用される様々なシステムが、使いやすくコストが低いクラウドに移行している中、病院向けのシステムは診療報酬制度や病院業務の複雑性からクラウド化が進んでいません。30年以上新たなシステムが生まれていなかった中で、ゼロから業務を再設計し、病院向けとしては唯一のクラウドネイティブな電子カルテを開発・提供しています。(https://lp.henry-app.jp/

会社概要

私たちは、「社会課題を解決しつづけ、より良い世界をつくる」を企業理念に、人類にとって困難な社会課題に向き合い、解決しつづけます。そして、大きな課題を解決したことを示す中間ゴールとしてノーベル平和賞受賞を設定しています。まず、世界で最初に超高齢化社会を迎える日本の状況に着目し、持続可能な社会保障の仕組みをつくります。

  • 社名:株式会社ヘンリー

  • 代表:逆瀬川 光人

  • 設立:2018年5月

  • 事業内容:クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」の開発・販売、およびコンサルティング事業

  • URL:https://henry.jp/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://henry.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都品川区東五反田2-9-5 サウスウィング東五反田 3F
電話番号
-
代表者名
逆瀬川光人
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2018年05月