400名以上の親子が参加した壬生寺で開催の子ども向け防災イベントで国際災害レスキューナース辻氏とお寺×防災の可能性について対談
~お寺という“場”がひらく新しい防災のかたち「災害はこわいけど防災はおもろい」〜
京都市で再生可能エネルギーを主体とした電力販売(小売電気事業者登録番号:A0582)を行うTERA Energy株式会社 (本社:京都市右京区西京極堤外町18-124 / 代表取締役:竹本 了悟 / 以下:同社)は、2025年9月7日(日) に壬生寺(京都市中京区)にて、京都市消防局や地元自治会と連携した子ども向け防災イベント「地獄レスキュー!ぼうさい修行ラリー」を開催し、本イベントにて防災専門アドバイザーを務めた国際災害レスキューナース辻直美氏と同社取締役・霍野廣由による対談を行いました。当日は、292名の子どもとその家族のあわせて400名以上の親子が参加し、地域や家族全体で防災について考えるイベントとなりました。イベントの企画概要については右記のプレスリリースをご覧ください。
https://tera-energy.com/post/5918/
同社は「お寺を拠点に、人と人をつなぐ安心の仕組みを広げる」ことをテーマに、地域とともに防災・減災に取り組んでいます。京都市脱炭素先行地域プロジェクトや寺社への再生可能エネルギー導入に加え、近年は地域住民や行政と連携したイベントを実施し、防災とエネルギーをつなぐ取り組みを進めています。当日の様子や対談については、以下のレポートからもご覧いただけます。
https://drive.google.com/file/d/1IMd7CzYWioEXDNKNikas6y7FWfO7co8d/view?usp=sharing

◆概要・プログラム
・イベント名:地獄レスキュー!ぼうさい修行ラ
リー
・日時:2025年9月7日(日)11:00〜15:00
・会場:壬生寺(京都市中京区壬生梛ノ宮町31)
・プログラム:お寺を舞台にした6つの修行(火・
水・風・地・恵・心)をめぐりながら、防災を体験できる内容のスタンプラリー型ワークショップを開催。また、「お寺と防災」をテーマに、辻氏の講演会と、同社取締役である霍野との対談も行いました。

【イベントレポート】
“災害はこわいけど、防災はおもろい”を伝える
子ども向け防災ワークショップ「地獄レスキュー!ぼうさい修行ラリー」
2025年9月7日(日)京都市中京区の壬生寺で、京都市消防局や地元自治会と連携した子ども向け防災ワークショップ「地獄レスキュー!ぼうさい修行ラリー」が開催されました。子どもたちが6つの「修行」を通して遊びながら学び「いざというときに自分を守る」自助の力を培い、お寺を拠点に住民同士の顔の見える関係性を築くことで「何かあった時に助け合う」共助の仕組みを育むためのプログラムとなりました。
6つの修行(火・水・風・地・恵・心)で、遊び学ぶ
「修行ラリー」はスタンプラリー型のワークショップで、子どもたちは火・水・風・地・恵・心とそれぞれ銘打たれた防災に役立つ修行を体験しました。「火の修行 鬼たいじ!消火器ストラックアウト!」は、消化器を使って的を当てるゲーム。消化器の使い方は、消防局の方から実際に教わります。


「水の修行 アイデアを形に!ふろしきワークショップ!」では、有事の際に、ふろしきをうまく活用して自分や周りの人たちを守る方法を学びます。折り紙のように示された手順のボードを参考にしながら、防災頭巾や、三角巾、荷物をたくさん包んだり、カッパにもなるボレロを作ることができるようになりました。
「風の修行 トイレのピンチを救え!ダンボールトイレをつくろう!」では、身近な材料であるダンボールをうまく使って、トイレを作る方法を学びます。非常事態が起こった時、どんなことが困りごとになるのか、想像力を働かせる訓練にもなりました。


「地の修行 新聞紙で作る足袋とリュックで水運び!」では、身近な材料の新聞紙を使った道具をつくります。講師は本イベントの防災専門アドバイザーを務めた、災害医療や防災のプロフェッショナルの辻直美先生。地面に散らばったブロックを踏んでみて、新聞紙の足袋の効果を実感することができました。
「恵の修行 お湯だけでおにぎりをつくれ!ぼうさいクッキング!」では火を使わずにお湯でご飯を炊く方法や、おにぎりの握り方を学びます。この修行では、京都市食育指導員の方から直接レクチャーを受け、食の大切さも知る機会になりました。


「心の修行 仏さまの“ええ話”を聞いて、心をととのえよう!」では、僧侶による説法を聞いて、平常時や災害時に欠かせない心構えや、心との向き合い方について教えてもらいました。不安な気持ちも否定せず受け入れながら、飲み込まれることなく、「自分の感覚を包み込む」ことを知ることで、不安や我慢の多くなる災害時の心の備えにつなげます。今回は、お坊さんと一緒にライアーやおりんの音で、心を点検する方法も学びました。
こうした6つの修行を通して、子どもたちだけではなく、ワークショップに参加した家族や、協力してくださった近隣住民のみなさんに、本プログラムが目指している「お寺×消防」の防災モデルを感じていただけるスタンプラリーになりました。
国際災害レスキューナース・辻直美先生による講演
ワークショップと合わせて、本イベントでは辻直美先生による講演が実施されました。辻先生はレスキューナースとして30年近く活躍されており、災害時の心構えや「防災のテクニック」をレクチャーいただきました。

辻先生による講演は「君が防災リーダーだ!PPGSで大事な人を守ろう!」と題したもので、災害時に役に立つアイテムを紹介してくださいました。PPGSは、ペットボトル、ペットシーツ、ゴミ袋、新聞紙の略称で、ペットボトルであれば、ランタン、食器、節水シャワーに使うことができるなど、家庭でできる防災について教わりました。
また、過去の災害時を例にした防災の心構えやテクニック紹介、非常時の連絡方法や、冠水した道の歩き方を考えるクイズも。
地域と普段からつながりをもつことの大切さにも触れられました。仕事や日々の暮らしに忙しくすると、地域との関係が希薄になってしまう点を指摘され、まずは会釈をすることから「ええ感じの人」になることが重要だと語られました。辻先生は被災ゼロを目指すのではなく、少しでも災害を減らす減災が大事だとお話されました。その上で「災害は怖いけど、防災はおもろい」ということを全国に広めたい、知ってほしいとくくられました。

◆国際災害レスキューナース・辻直美さんとTERA Energyの霍野廣由が対談
お寺と防災の掛け合わせにどんな可能性があるのか。お寺という“場”が持つ力と、その活用の可能性について、国際災害レスキューナースの辻直美さんとTERA Energyの霍野廣由が対談しました。対談内容は、以下をご覧ください。
子どもにも大人にも必要な「身近な逃げ場」
ゆるやかなつながりから考える「お寺」の未来


辻 直美(つじ なおみ) |
霍野 廣由(つるの こうゆう) |
国際災害レスキューナース |
TERA Energy株式会社/取締役 |
国境なき医師団の活動で上海に赴任し、医療支援を実施。帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。その後、赴任先の聖路加国際病院で地下鉄サリン事件の対応に従事。現在はフリーランスの看護師として、被災地での活動や企業の防災コンサルタントも担当。被災地派遣は国内外30ヶ所以上。 |
浄土真宗本願寺派覚円寺副住職。1987年生まれ。大学院修了後、認定NPO法人京都自死・自殺相談センターに勤務、その後事務局長を務める。また、新電力会社TERAEnergy株式会社の立ち上げに取締役としてかかわる。相 愛大学非常勤講師、浄土真宗本願寺派子ども・若者ご縁づくり推進委員。 |
霍野:防災の観点からお寺は地域に役に立てるんじゃないかと常々考えておりまして、今回その一歩
として壬生寺で防災イベントを行いました。看護師という立場で災害に関わってきた辻先生から見て、
防災視点でお寺に期待することを聞かせていただけますか。
辻:私も元々お寺と防災は相性がいいと思っていました。けれど今の時代お寺と地域があんまり密接
じゃないとも感じています。私の原体験をお話しすると、境内に行けばどこに住んでるかも知らなけれ
ば、名前もあだ名しか知らないけれど、お寺で会う友達がいました。学校でも家でも塾でもない知り合
いがいて、そしてそこにはお坊さんがいて、お参りに来るいつものおじちゃん、おばちゃんがいる。も
う1つの居場所ですよね。すごく安心した経験があります。自分が大きくなると、次はちっちゃい子を
守ることをそこで教えてもらった。そういう風景を復活させたいです。
霍野:それは誰かに教わったというよりも、関係性の中で育まれていったんでしょうね。お寺の場のも
つ力もあるかもしれません。 優しくしよう、誰かの面倒を見ようという気持ちになる。
辻:あると思います。人との優しいつながりが生まれやすいお寺という場所は、防災と相性がいいと思うんです。
霍野:いろんな術を知ってる、テクニックを知ってる。それももちろん大事だけれども、結局、地域で
支え合う助け合う関係性やつながりがあることが地域防災で一番大事。そしてそのつながりをお寺が結
べるんじゃないかということですね。
辻:そうですね。地域に密着するのが大切。でもみんな仕事が忙しいし、子どもたちだって学校、塾、
習い事をいっぱいしていたら、なかなかそうはいかない。「あそこの子って知らない」状態が今は多い
ですよね。存在を知っていないと、助けたくても助けられないんです。
霍野:そこで、先生が教えてくれた防災の基本の「ええ感じの人になること」が大切だと。
辻:そうです。ええ感じの人になることで「ああ、あそこの角の子やねんね」「そこのお母さんとこの
お子さんね」と紐付けがされて、何かあった時に助け合える。ゆるやかにでも、つながっていることが
大切です。
霍野:お寺はその「ゆるやかなつながり」が生まれる、ひとつの場所なんですね。
辻:そうなんです。これまでは年に1回のお参りし
か来る習慣がなかった方にも、今回のような機会に来てもらって、まずどういう場所か分かってもらえたと思う。きっかけ作りですよね。
霍野:今日は300人ぐらいのお子さんが来てくれま
したから、いいきっかけになったと思います。

辻:こういった機会を何度も続けていくことで、お寺ってふらりと行ってもいい場所なんだって認識し
てもらいたい。
霍野:そうですね。お寺の可能性の話をしてきましたが、それを受けての展望、こんなことができたら
いいなというこれからの取り組みについても聞かせてもらえますか。
辻:もっといろんなお寺でこういう取り組みをしていきたいです。今回をきっかけにいろんなお寺が「うちでもこんなんやりたい」なんて言ってくれたら、嬉しいですね。
霍野:そうですね。先生はお子さんや子育てに悩むお母さんの支援もされていますが、それもお寺との
相性がよさそうです。
辻:絶対いいと思ってます。困ったときに来られるような、まさに「駆け込み寺」を作りたいんです
よ。子どもたちが集って宿題をしたり、和の作法を教えてもらったり。私もお寺で、よくないことをし
たら注意してもらったり、おじちゃんおばちゃんたちを真似てお参りの仕方を学んだりしました。お母
さんと子どもにとってのサードプレイスになると思います。
霍野:子どもたちにとっても「身近な逃げ場」になれるかもしれませんね。
辻:そうそう。大人は自由にいろんなところにいけるけど、子どもたちはそういうわけにはいかないん
ですよね。もっといえば、子どもたちだけじゃなくて育児中のお母さんたちの様子を見ていても、いつも緊張してる。
霍野:普段お子さんが泣いてお母さんもずっと一緒にいると、メンタル的にもしんどくなる。泣くのは
同じでも、お寺だったら吸い取ってくれそうです。場の力は大きいですよね。
辻:子どもも不思議と泣きやむんですよね。お母さんたちが心配するほど、お寺で子どもはやんちゃし
ない。教えてないのにちゃんと手を合わせる。その場の空気っていうのはあると思いますね。
霍野:今回のイベントでは辻先生のような専門家のほか、京都市消防局や京都市食育指導員などの行政、自治会などの市民、そしてテラエナジーのような企業など、さまざまな立場の人が力を合わせまし
た。いろんな方々が集える場としても可能性を感じます。防災のことも、お母さんお子さんのサードプ
レイスとしても、ぜひ先生と一緒に話をしていってお寺を活用していきたいですね。
辻:すごく可能性があると思います。私たちも今回をきっかけとしてつながりましたよね。このメンバーだからできることがもっとあると思うんです。それをもっと発信していきたいですし、お寺の活用
を進めていきたい。これはもう国防ですよ。地域を守ることは、国を守ることですから。
霍野:背負うものが大きいですね。
辻:ぜひ一緒にやりましょう。
◆TERA Energy株式会社について
僧侶4人で起業したTERA Energy株式会社は、つながりを大切にした新たな社会づくりに挑戦しています。仏道に生きた近江商人の〈三方よし~売り手よし、買い手よし、世間よし〉に〈未来よし〉を加えた〈四方よし〉の精神を大切にしています。こだわりの再生可能エネルギーの供給と、電気代の一部をソーシャルグッドな活動に寄付する「寄付つきでんき」の仕組みにより、1000年先の未来を見据え、心豊かで安心・安全な暮らしのために、エネルギー事業を通して温かなつながりを紡ぐ活動を支援します。
◆会社情報
会 社 名:TERA Energy株式会社
所 在 地:京都市右京区西京極堤外町18-124
代 表 者:竹本 了悟
代 表 番 号:075-874-4851
F A X :075-874-4852
設 立:2018年6月11日
事 業 内 容:再生可能エネルギーを主体とした電力販売(小売電気事業者登録番号:A0582)、ソーシャルグッドな活動の支援
U R L : https://tera-energy.com/

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