Hitachi VantaraはRed Hatと協業し、ハイブリッドクラウドの変革加速とレガシーな仮想化のモダナイズを実現

日立ヴァンタラ株式会社

Hitachi VantaraのVSP One上にRed Hat OpenShift Virtualization を統合したソリューションが、仮想マシンの移行を簡素化、ベンダーロックインを軽減する選択肢を提供し、本番環境へのシステム移行期間を短縮

本件は、米国東部標準時間において、9月30日(火)9:00(日本時間9月30日22:00)に発表したリリースの抄訳版です

 株式会社日立製作所(以下、日立)の米国子会社であるHitachi Vantara LLC(以下、Hitachi Vantara)は、Red Hatとの新たなソリューションを発表しました。本ソリューションは、Red Hat OpenShift Virtualization とHitachi VantaraのHitachi Virtual Storage Platform One(以下、VSP One)を統合したものです。コストが増加傾向にある既存の仮想化基盤への依存を減らし、統合されたハイブリッドクラウドプラットフォームを適用することで、老朽化した仮想化環境をモダナイズしつつ、企業に求められるレジリエンスとパフォーマンスを実現します。

Hitachi VantaraとRed Hatのソリューションに関する詳細は、こちらをご覧ください(英語サイト):https://www.hitachivantara.com/en-us/solutions/hybrid-cloud-infrastructure/red-hat-openshift

 多くの組織で、仮想化ライセンス費用の高騰、柔軟性の制限、モダナイズへの圧力増大に直面しています。最近の調査*1によると、ベンダーライセンスの複雑化と価格上昇により、維持管理コストが恒常的に増加傾向にあります。約4分の3(73%)の企業がソフトウェアライセンスに関する監査を受けており、そのうち3分の1以上が過剰なライセンス管理を含むコンプライアンスが最大の課題であると認めています。

*1  Software licensing is becoming a minefield for IT leaders – and it’s driving them into the arms of the open source community (英語サイト):https://www.itpro.com/software/software-licensing-is-becoming-a-minefield-for-it-leaders-and-its-driving-them-into-the-arms-of-the-open-source-community

 Hitachi Vantaraの新たなソリューションは、Red Hat OpenShift Virtualization機能を含む Red Hat OpenShift をVSP Oneに統合したものです。本ソリューションで提供される事前検証済みのリファレンスアーキテクチャと、高性能な仮想マシン(以下、VM)移行ツールを利用することで、レガシープラットフォームからの移行をより簡単かつ迅速にすすめることが可能となります。加えてVSP Oneは複数拠点での耐障害性とシームレスなフェイルオーバー機能を提供し、障害発生時でも継続的な運用を支援します。また、同じプラットフォーム上でVM とコンテナを並行して実行できるため、仮想化インフラを個別に構築する必要がなくなり、環境の重複を回避できることで、ハードウェア、ソフトウェアライセンス、運用コストを低減できます。さらにVSP Oneは、オンプレミスシステムとクラウドにまたがるブロック、ファイル、オブジェクトストレージ向けの統合データストレージプラットフォームを提供し、データの可視性を向上させ、データの所在場所に関わらず一貫した利用環境を実現します。

 Hitachi Vantara の Product Management and Enterprise InfrastructureのシニアバイスプレジデントであるDan McConnell(ダン・マコーネル)は、「あらゆる業界の組織が特定ベンダーへの依存を軽減し、コストを管理しながらITインフラのモダナイズを模索しています。Red Hat OpenShift VirtualizationとHitachi Vantaraの高性能VSP Oneインフラを組み合わせることで、移行の簡素化、複雑性の低減、そして近代的なハイブリッドクラウド基盤上でのアプリケーション提供をより迅速に行うことが可能になります。お客さまは複雑さやコスト、ベンダーロックインの伴わない選択肢を求めており、私たちはそれを実現しています。」と述べています。

 本ソリューションは、分散型Red Hat OpenShiftクラスターにおける高可用性を実現するために共同開発された新たなリファレンスアーキテクチャを採用しています。VSP One Blockでは、複数サイト間でのアクティブ-アクティブなデータアクセスを可能にするGlobal Active Device(GAD)技術*2、強化されたCSIドライバーを活用し、地理的に分散したサイト間での災害回避、継続的な運用、シームレスなワークロードモビリティをサポートします。パブリッククラウドまたは隔離サイトでのRed Hat OpenShiftマスターノードサポートによるオプションの第三サイトのQuorumは、可用性ゾーンの耐障害性を最大化します。

*2  日立のストレージ仮想化機能:https://www.hitachi.co.jp/products/it/storage-solutions/topics/gad/index.html

 欧州を代表する金融機関であるAlior Bankをはじめとする企業は、すでに新ソリューションのメリットを実感しています。ライセンス費用の高騰とレガシー環境の柔軟性不足に直面した同銀行は、VSP One上のRed Hat OpenShift Virtualizationへ移行しました。

 Alior BankのChief Technology OfficerであるPiotr Krzak(ピオトル・クシャク)氏は、「当社の目標は、レジリエンスとパフォーマンスを確保しながら成長を支える、将来を見据えたITプラットフォームを構築することでした。Red HatとHitachi Vantaraとの緊密な連携により、イノベーションを加速し、スケーラビリティを強化し、顧客へのサービス向上を可能にする、統合された高可用性環境を構築できました。」と述べています。

 Red Hat OpenShift Virtualizationを搭載したHitachi Vantaraのソリューションが、従来の仮想化プラットフォームからのモダナイズと移行において提供する主な利点は以下の通りです。

  • 運用コスト削減とベンダーロックインの解消:VMとコンテナを単一のプラットフォーム上で統合することで、運用とコスト効率の向上を実現できる可能性があります。さらに、Red Hat OpenShift Virtualization は KVM*3と KubeVirt*4をベースにしており、オープンソースのイノベーションを通じて、幅広い選択肢と柔軟性を提供します。

  • アプリケーションの提供と移行の加速:統合かつ事前検証済みのシステムとストレージにより、VM とコンテナの展開を加速します。Hitachi VantaraのStorage Plug-in for Containers(HSPC)は、オーバープロビジョニングなしに動的で永続的なストレージスケーリングを実現します。

  • エンタープライズグレードの耐障害性:VSP Oneは継続的な稼働時間、高いデータ可用性、ミッションクリティカルなワークロードをサポートするよう設計されています。

  • エンドツーエンドの自動化と可視性:Red Hat OpenShiftの統合された監視および自動化ツールと、Hitachi Vantaraのインテリジェントなインフラストラクチャ管理を組み合わせることで、ポリシーの一貫性、プロアクティブな問題解決、ハイブリッドクラウド環境全体での安全な運用を実現します。

*3  Kernel-based Virtual Machine。Linux上に実装された仮想化機能。

*4  Kubernetes上でのVMの実行、デプロイ、管理を可能にするオープンソース・プロジェクト。

 Red HatのPartner Ecosystem Success担当シニアバイスプレジデントStefanie Chiras(ステファニー・チラス)博士は、「ITリーダーが従来の仮想化プラットフォームを再評価する中、業務を中断せずに移行し、モダナイズできる能力が極めて重要です。Red Hat OpenShiftは業界をリードするハイブリッド・クラウド・アプリケーション・プラットフォームであるKubernetesとオープンスタンダードを基盤として構築されており、オンプレミス、パブリッククラウド、エッジ環境を横断するVMとコンテナのポータビリティをサポートします。Hitachi Vantaraの強力なインフラと組み合わせることで、お客さまはコスト削減、運用集約化を実現し、将来の課題に備えたレジリエントなクラウドネイティブインフラを構築できます。」と述べています。

 今回の発表は、Hitachi VantaraとRed Hatの最新の協業成果を示すものです。本協業において、今年、両社は仮想化向けRed Hat OpenShift migration toolkit for virtualizationの更新も発表*5しました。これには、VSP One を基盤としたコールドマイグレーション向けストレージオフロード機能が含まれます。コールドマイグレーション中のストレージオフロードを可能にすることで、データコピーの負荷をサーバーやネットワークからストレージ自体に移行し、ダウンタイムの削減や運用継続性の維持など、プロセス全体の効率性を高め、作業時間を大幅に短縮します。この機能開発の主要推進役として、Hitachi VantaraはストレージオフロードドライバーをRed Hat OpenShiftの『テクノロジープレビュー』として提供を開始した、最初の企業となりました。

*5 Replatform Faster: OpenShift + VSP One Storage Offload (英語サイト):https://www.hitachivantara.com/en-us/blog/replatform-faster-openshift-vsp-one-storage-offload

 なお、日本国内では、本ソリューションを12月末より提供開始します。

 日立ヴァンタラのハイブリッドクラウドソリューションとVSP Oneの詳細については、以下をご覧ください。

https://www.hitachi.co.jp/products/it/everflex/hybrid_cloud.html

https://www.hitachi.co.jp/products/it/storage-solutions/index.html

関連リンク 

 商標注記 

記載の会社名、製品名などは、それぞれの会社の登録商標もしくは商標です。

Hitachi Vantara LLCについて

 Hitachi Vantara LLC は、データを活用してイノベーションを推進し、新たな変革をもたらします。日立製作所の 100%子会社である Hitachi Vantara LLC は、世界をリードするイノベーターに対し信頼性の高いデータ基盤を提供しています。データストレージ、インフラストラクチャ、クラウド管理、そしてデジタルの専門知識を通じて、お客さまが持続的なビジネス成長の基盤を構築できるようサポートします。 

詳しくは、Hitachi Vantaraのウェブサイト(https://www.hitachivantara.com/)をご覧ください。

 日立製作所について

 日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソ サエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの 4 セクターに加え、新たな成長事業を創 出する戦略 SIB ビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumada をコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の 課題を解決します。2024 年度(2025 年 3 月期)売上収益は 9 兆 7,833 億円、2025 年 3 月末時点で連結子会社は 618 社、全世界で約 28 万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.co.jp をご覧ください。

お問い合わせ先

 日立ヴァンタラ株式会社マーケティングコミュニケーション部 

https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hitachivantara/site-inq/form.jsp

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会社概要

日立ヴァンタラ株式会社

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URL
https://www.hitachivantara.com
業種
情報通信
本社所在地
神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地
電話番号
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代表者名
島田 朗伸
上場
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資本金
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設立
2023年11月