世界に広まる「ソーシャルサーカス」先進地域・南米のリサーチ結果を初発表 〜「SLOW MOVEMENT-Showcase & Forum Vol.4 -南米・ソーシャルサーカス最前線」開催〜
5月上演に向けて制作進行中の、日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」初公演に向けての意気込みも
2020年2月7日(金)、スロームーブメント実行委員会は「SLOW MOVEMENT-Showcase & Forum Vol.4- 南米・ソーシャルサーカス最前線」を開催しました。
開催4回目となる今回は、栗栖良依(パラ・クリエイティブプロデューサー/SLOW LABELディレクター)と金井ケイスケ(SLOW CIRCUS PROJECT ディレクター)が登壇し、国内でのソーシャルサーカスの実施報告と、ソーシャルサーカス業界で最注目の南米で開催された国際会議と現場リサーチの報告を行いました。
左:栗栖良依(パラ・クリエイティブプロデューサー/SLOW LABELディレクター)
右:金井ケイスケ(SLOW CIRCUS PROJECT ディレクター)
第2部には、栗栖から2019年度の国内ソーシャルサーカス実施報告を行いました。
自身が携わる “障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」を通じて、参加者の身体や心がポジティブに変化していくのを感じ、その理由を調べるうちに、世界各国でサーカスをリハビリやソーシャルスキルの向上に生かす「ソーシャルサーカス」という取り組みがあると知り、そこから海外各国のソーシャルサーカス団体の取り組みをリサーチしはじめたこと。そこで得たノウハウを日本に合ったプログラムにして、現在全国各地で展開していることを語りました。
2019年度には、六本木中学校の1年生の生徒、NEWS PICKSアカデミア会員の方、こども家庭支援センターを訪れる子育て中のお母さん、理由があって学校に行けない子供達など、様々な層を対象にプログラムを展開してきたことを報告。最新の動きとしては、日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」を結成し、サーカス技術の練習を通じた社会性やコミュニケーション力を育むプログラムの展開や、パフォーマンス作り、リサーチなどの活動を行なっていることを紹介しました。
南米のソーシャルサーカス事情が日本で紹介されるのはこの日が初めてのことです。
南米では、貧困や犯罪など生活に密着した切実な社会課題の解決のためにソーシャルサーカスが活用されており、貧困地域の若者の救済・若就労支援・犯罪の抑止をめざして展開されています。
今回、2人が訪れたのは、シルコ・デル・ムンド(チリ)、シルコ・デル・スル、シルコ・エン・ムビミエント(アルゼンチン)という4つのソーシャルサーカス団体と、クエルダ・フィルメという4カ国の団体が運営するソーシャルサーカスによる就労支援プロジェクト、そしてブエノスアイレスで行われた「第1回南米ソーシャルサーカス国際会議」。この日の報告では、各団体がソーシャルサーカスを通じて社会にどのような影響を与えたかが、多数の事例とともに紹介されました。
栗栖良依からは「この作品の構想を練っている最中に南米を訪れたのですが、それがきっかけで180度作品の方向性が転換しました」、金井ケイスケさんからは「ジャグラーやエアリアルなどプロのサーカスアーティスト、障害を持ちながら素晴らしい演技をするパフォーマー、ソーシャルな活動に興味を持つアーティストが揃い、思い切ったことをやるための体制が整いました」と語られました。
(photo: Hajime Kato )
SLOW MOVEMENT Showcase & Forum vol.4
– 南米・ソーシャルサーカス最前線 –
日時:2020年2月7日(金) 17:30-20:30 (受付開始:17:00)
会場:港区立男女平等参画センター リーブラホール
(港区芝浦1-16-1 みなとパーク芝浦1F)
主催:スロームーブメント実行委員会
共催:港区(令和元年度港区文化プログラム連携事業)
後援:ケベック州政府在日事務所、厚生労働省
協力:一般社団法人ラテンアメリカ協会、Circo en Movimiento、Circo del Mundo、Circo del Sur、Cirque du Soleil、Cuerda Firme、La Tarumba、True Colors Festival
企画・制作:NPO法人スローレーベル
スパイラル/株式会社ワコールアートセンターとNPO法人スローレーベルにより2015年に結成。年齢、性別、国籍、障害の有無などを越えて終結した人々が、街中でパフォーマンスを繰り広げることで<多様性と調和>のメッセージを広めていくSLOW MOVEMENT(スロームーブメント)プロジェクトを展開。
2016年度から「SLOW MOVENT-Showcase & Forum-」を毎年開催し、芸術・福祉・教育・医療など多分野の関係者、研究者、専門家、また障害のある当事者も多数参加した新たなネットワーク形成のきっかけを作っている。2017年度からは「ソーシャルサーカス」をテーマに掲げ、その実践報告や世界各国の事例を多数紹介しています。
■NPO法人スローレーベル https://www.slowlabel.info
国内外で活躍するアーティストとともに コミュニティがかかえる課題を発掘し、さまざまな分野の専門家や市民・企業・行政をまきこんで マイノリティの視点から社会課題を解決にみちびく「もの」「こと」「人」のしくみをデザインする。生産性を重視しがちな社会に「スロー」な感性をとりもどし、じぶんたちのあり方を問いつづけ、変化をおそれずに、多様性と調和のとれた社会をめざしている。
■True Colors CIRCUS SLOW CIRCUS PROJECT「T∞KY∞(トーキョー)」
日程:2020年 5月9日(土)、10日(日)(1日1回公演)
場所:池袋西口公園野外劇場 (池袋駅西口バスターミナル、東京芸術劇場に隣接)
予約開始:3月中旬予定
上演時間:約1時間
料金:無料
詳細:https://truecolors2020.jp/program/circus/
「SLOW MOVENT-Showcase & Forum-」とは、障害のある人々の舞台芸術活動に焦点をあて、国内・海外の障害者舞台芸術をとりまく現状や最新事例を学びながら、今後の展望について議論するイベント。芸術・福祉・教育・医療など多分野の方や障害のある当事者が集い、新たなネットワーク形成のきっかけにもなっており、2017年度からは「ソーシャルサーカス」をテーマに掲げ、その実践報告や世界各国の事例を多数紹介しています。
開催4回目となる今回は、栗栖良依(パラ・クリエイティブプロデューサー/SLOW LABELディレクター)と金井ケイスケ(SLOW CIRCUS PROJECT ディレクター)が登壇し、国内でのソーシャルサーカスの実施報告と、ソーシャルサーカス業界で最注目の南米で開催された国際会議と現場リサーチの報告を行いました。
左:栗栖良依(パラ・クリエイティブプロデューサー/SLOW LABELディレクター)
右:金井ケイスケ(SLOW CIRCUS PROJECT ディレクター)
- 障害者・社会的マイノリティのエンパワメントを促進する「ソーシャルサーカス」
- 2019年度の国内ソーシャルサーカス実施報告
第2部には、栗栖から2019年度の国内ソーシャルサーカス実施報告を行いました。
栗栖良依がまず語ったのは「ソーシャルサーカス」との出会い。
自身が携わる “障害者”と“多様な分野のプロフェッショナル”による現代アートの国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ」を通じて、参加者の身体や心がポジティブに変化していくのを感じ、その理由を調べるうちに、世界各国でサーカスをリハビリやソーシャルスキルの向上に生かす「ソーシャルサーカス」という取り組みがあると知り、そこから海外各国のソーシャルサーカス団体の取り組みをリサーチしはじめたこと。そこで得たノウハウを日本に合ったプログラムにして、現在全国各地で展開していることを語りました。
2019年度には、六本木中学校の1年生の生徒、NEWS PICKSアカデミア会員の方、こども家庭支援センターを訪れる子育て中のお母さん、理由があって学校に行けない子供達など、様々な層を対象にプログラムを展開してきたことを報告。最新の動きとしては、日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」を結成し、サーカス技術の練習を通じた社会性やコミュニケーション力を育むプログラムの展開や、パフォーマンス作り、リサーチなどの活動を行なっていることを紹介しました。
- ソーシャルサーカス業界最注目!南米で行われた国際会議と現場リサーチの報告
南米のソーシャルサーカス事情が日本で紹介されるのはこの日が初めてのことです。
南米では、貧困や犯罪など生活に密着した切実な社会課題の解決のためにソーシャルサーカスが活用されており、貧困地域の若者の救済・若就労支援・犯罪の抑止をめざして展開されています。
今回、2人が訪れたのは、シルコ・デル・ムンド(チリ)、シルコ・デル・スル、シルコ・エン・ムビミエント(アルゼンチン)という4つのソーシャルサーカス団体と、クエルダ・フィルメという4カ国の団体が運営するソーシャルサーカスによる就労支援プロジェクト、そしてブエノスアイレスで行われた「第1回南米ソーシャルサーカス国際会議」。この日の報告では、各団体がソーシャルサーカスを通じて社会にどのような影響を与えたかが、多数の事例とともに紹介されました。
また、第1回 南米ソーシャルサーカス国際会議については、南米の労働省・政府関係・企業のほか、カナダ、スペイン、ウルグアイ、アルゼンチン、ペルー、日本など各国のソーシャルサーカス関係者が集い有意義な議論がなされたことや、日本(SLOW CIRCUS PROJECT)のソーシャルサーカスのワークショップやプレゼンテーションを行ったことも報告。
南米では、障害者を対象にしたソーシャルサーカスの事例が少ないため、SLOW CIRCUS PROJECTのワークショップは注目を集めたことや、日本のソーシャルサーカスの創造的な特徴に気づかされ「こうした取り組みができるカンパニーは、南米だけでなく世界のどこにもないとわかった」と語りました。
- 2020年5月上演! 日本初のソーシャルサーカスカンパニー「SLOW CIRCUS PROJECT」の初公演への意気込みも
栗栖良依からは「この作品の構想を練っている最中に南米を訪れたのですが、それがきっかけで180度作品の方向性が転換しました」、金井ケイスケさんからは「ジャグラーやエアリアルなどプロのサーカスアーティスト、障害を持ちながら素晴らしい演技をするパフォーマー、ソーシャルな活動に興味を持つアーティストが揃い、思い切ったことをやるための体制が整いました」と語られました。
「私たちが目指してるのは、より高く・早く・美しくという尺度ではなくて、どれだけ多くの個性を集結できるかということ。サーカス業界だけでなく、ソーシャル業界、アート業界に一石を投じる気持ちでいます。創作のプロセスに非常に意味がある取り組みだと思うので、ご興味をおもちくださった方は稽古にもぜひ足を運んでください」と締めくくりました。
(photo: Hajime Kato )
- イベント概要
SLOW MOVEMENT Showcase & Forum vol.4
– 南米・ソーシャルサーカス最前線 –
日時:2020年2月7日(金) 17:30-20:30 (受付開始:17:00)
会場:港区立男女平等参画センター リーブラホール
(港区芝浦1-16-1 みなとパーク芝浦1F)
主催:スロームーブメント実行委員会
共催:港区(令和元年度港区文化プログラム連携事業)
後援:ケベック州政府在日事務所、厚生労働省
協力:一般社団法人ラテンアメリカ協会、Circo en Movimiento、Circo del Mundo、Circo del Sur、Cirque du Soleil、Cuerda Firme、La Tarumba、True Colors Festival
企画・制作:NPO法人スローレーベル
- 参考
スパイラル/株式会社ワコールアートセンターとNPO法人スローレーベルにより2015年に結成。年齢、性別、国籍、障害の有無などを越えて終結した人々が、街中でパフォーマンスを繰り広げることで<多様性と調和>のメッセージを広めていくSLOW MOVEMENT(スロームーブメント)プロジェクトを展開。
2016年度から「SLOW MOVENT-Showcase & Forum-」を毎年開催し、芸術・福祉・教育・医療など多分野の関係者、研究者、専門家、また障害のある当事者も多数参加した新たなネットワーク形成のきっかけを作っている。2017年度からは「ソーシャルサーカス」をテーマに掲げ、その実践報告や世界各国の事例を多数紹介しています。
■NPO法人スローレーベル https://www.slowlabel.info
国内外で活躍するアーティストとともに コミュニティがかかえる課題を発掘し、さまざまな分野の専門家や市民・企業・行政をまきこんで マイノリティの視点から社会課題を解決にみちびく「もの」「こと」「人」のしくみをデザインする。生産性を重視しがちな社会に「スロー」な感性をとりもどし、じぶんたちのあり方を問いつづけ、変化をおそれずに、多様性と調和のとれた社会をめざしている。
■True Colors CIRCUS SLOW CIRCUS PROJECT「T∞KY∞(トーキョー)」
日程:2020年 5月9日(土)、10日(日)(1日1回公演)
場所:池袋西口公園野外劇場 (池袋駅西口バスターミナル、東京芸術劇場に隣接)
予約開始:3月中旬予定
上演時間:約1時間
料金:無料
詳細:https://truecolors2020.jp/program/circus/
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