ロボットメーカーのDoog、公共施設内を自動で巡回しUV-C紫外線照射をするロボットの稼働を確認

株式会社Doog(茨城県つくば市、代表取締役:大島章、以下「当社」という。)では、アフターコロナにおける安全・安心の実現に貢献するため、ロボット技術の利活用を提案推進してきました。これまでに、シンガポール子会社での行政機関への協力活動(※1)、日本法人ではパートナー事業者と連携した大分県への協力活動(※2)を行ってまいりました。当社は上記の取り組みに留まることなく、創業理念である「道具として役立つ移動ロボットで人々を笑顔に」に基づき、ロボット技術で広く社会に貢献してまいります。
※1:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000043289.html
※2:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000043289.html
本リリースでは、新しく当社が開発した「UV-C紫外線照射 自動巡回ロボット」を発表します。このロボットは当社の特許出願技術である「メモリトレース機能」を活用することで、UV-C紫外線照射ロボットとして最適な構成を実現しました。また、当社ではつくば市の協力のもと、閉庁後のつくば市庁舎を利用してロボットの稼働試験を実施しました。このロボットについて、つくば市長 五十嵐立青様から、公共施設での稼働に対して期待の声をいただきました。また、筑波大学名誉教授 油田信一様(ロボット工学)からは、このようなロボットが安心安全のあり方に大きな革新をもたらすであろうとの評価をいただいております。

当社では、本ロボットの現場投入をはじめ、様々な強みを持つ事業者との連携を加速させることで、ロボット製品のラインナップ拡充を進め、簡単操作かつ現場で直ぐ使えるロボットを社会に浸透させてまいります。

 

UV-C紫外線照射 自動巡回ロボットUV-C紫外線照射 自動巡回ロボット

■稼働試験の様子
市庁舎のフロア内はお客様用の椅子が多数並んでおり、これを日々除菌することは多大な労力が伴うと考えられます。そこで本試験では、椅子やテーブル等が並ぶフロア内において、ロボットが自動走行し対象物に接近して停止、ランプを自動で照射(安全のため本試験では紫外線灯ではなく一般的な蛍光灯を使用。これを自動でON/OFFする機能を有する。)するといった一連の除菌作業を模擬して動作検証を実施しました。
手動操縦および自動追従走行によって、約60mの巡回路を約5分かけて誘導し、メモリトレース機能で巡回のための走行ルートを作成しました。その過程では、計12地点の停止ポイントで各10秒の一時停止(紫外線の照射時間に相当)を設定し、同時にランプ照射のON/OFFもメモリトレース機能で記憶しました。自動走行をするための記憶データは、走行ルート誘導の終了と同時に生成が完了し、ランプ照射のON/OFFや一時停止時間、走行速度モードなどを含めたロボットの動作データが合わせて生成されます。本試験では、この走行ルートを自動で巡回させ、1回の巡回あたり約4分30秒(うち120秒間は停止してランプの照射をON)の所要時間をもって、一般的な公共空間において安定に走行することが確認できました。

<UV-C紫外線照射 自動巡回ロボット概要説明(動画)>
 https://youtu.be/gnYaAD6VFLo
<UV-C紫外線照射 自動巡回ロボットのつくば市庁舎における稼働試験の様子(動画)>
 https://youtu.be/_j4ieDvyOkg
※試験時にはスタッフがロボットの動作を目視で確認するため、一般的な蛍光灯(殺菌灯ではない。)で実施しています。

市庁舎のフロアにおける動作の様子市庁舎のフロアにおける動作の様子

当社は、ウィズコロナ・アフターコロナの社会において施設事業者様が安心して事業活動を行えるよう、日々の除菌作業の「新しいあり方」をご提案致します。当社の協働運搬ロボットサウザーは、誰でも簡単に使いこなすことができ、導入が簡単にできる次世代ロボットです。サウザーは作業者が記憶させた走行ルートを巡回して走行することができるため、施設の広い空間を自動巡回しながら紫外線を照射し、除菌作業を補助することができます。当社では、このようなロボット活用による除菌作業を当たり前のものにすることで、人々の安心安全の実現と向上に繋げてまいります。 

なお、本取り組みについては、つくば市長の五十嵐立青様、筑波大学名誉教授の油田信一様より、それぞれコメントを頂戴しており、本リリースの末尾に掲載させて頂きます。

■UV-C紫外線照射 自動巡回ロボットの構成
自動巡回のための駆動台車は、当社の主力製品である「サウザー ベースユニットE1」です。既に工場や倉庫を中心として国内外で広く活用が拡がっており、全国オンサイト保守網や5年保証のサービスも提供されています。当社は多数のパートナー事業者ネットワークを有しています。サウザーは、これらの広いネットワークを活用して、販売・リース・レンタルなどの形態で導入が進んでおります。主に搬送台車構築用部材として導入され、これをカスタマイズして現場の搬送業務を最適化する搬送ソリューションを実現する用途がメインであります。これに限らず生産技術者が搬送台車構築用部材として購入し、自身でカスタマイズされるケースもございます。本発表ではこの台車に対して、紫外線照射の位置関係を調整するフレーム部材、ランプのON/OFF回路(人検知によるOFF機能、パイロットランプ付き)、クイックボタン、ドライブレコーダーなどを搭載しました。これにより、施設内向けのUV-C紫外線照射 自動巡回ロボットを構築しました。

駆動台車として用いたサウザー ベースユニットE1駆動台車として用いたサウザー ベースユニットE1

UV-C紫外線の照射は一般に除菌効果が認められています。しかし、人との距離が近いと人体への悪影響があります。そのため、高出力な紫外線ランプを人が移動させながら、日々の除菌作業を行うことには人的リスクがあり、運用は容易ではありません。そこで、ロボットが人の代わりに施設内を自動巡回し、適切な照射距離と照射時間に基づいて除菌作業を行うことで、繰り返し作業における作業品質維持や、除菌作業者を含めて安心安全な職場の実現が期待できます。

当社では、各種のウイルス等に対する除菌効果や、施設設備に対する影響については紫外線ランプメーカーの技術資料等に基づき、現場の要件に合わせて紫外線ランプの配置を自在に調整できるよう御案内をしてまいります。紫外線ランプの配置は、対象物の素材、対象物とランプの距離、紫外線照射時間等を加味して調整するものです。
本構成ではパナソニック(株)や(株)東芝ライテックなどが製造販売する殺菌ランプ(UV-C)のGL15を装着可能な反射笠器具を用いています。ロボットの運用者がサングラスや防護服などの安全対策をした上で、より安全な運用のために、ロボットには人が近づいてきたことを検知してランプをOFFにする機能や、万一ロボットが非常停止した場合であっても、ランプがOFFになる機能を搭載しました。運用者のストレスや作業負担を減らしながら、安全性の高いロボットをご提案致します。また、紫外線ランプメーカーの資料等に基づいて、紫外線照射の運用手順をご説明してまいります。

■自動巡回を支えるサウザーの自動走行技術(メモリトレース機能)
当社では、特許出願技術であるメモリトレース機能という、新しい仕組みの自動走行技術を開発しました。これにより、あらゆるユーザーがサウザーを簡単に自動走行させることを可能にします。
メモリトレース機能は、PCやタブレッド等による地図データの編集作業を必要としません。自動走行させたい走行ルート上を人がサウザーを操作して誘導するだけで、サウザーが周囲の風景を記憶し、自動走行のためのデータを簡単かつ短時間で生成することが出来ます。ルートは直線だけではなく、その場でのターンや曲線のルートなど、複雑なルートを記憶することが可能です。

サウザーは狭い場所では「手動操縦機能」で正確に誘導し、広い場所では「自動追従機能」で迅速に誘導することが出来ます。更に、誘導の操作時には、自動走行する際の速度をエリアごとに設定したり、10秒停止してランプをONしたりといった、一連の動作シーケンスを合わせて記憶することができます。この記憶の手順は、誘導者が現場の各場所で直感的に行えるため、難しいプログラミング/設定作業等は不要であり誰でも簡単に扱うことができます。そして、サウザーは施設内の壁や柱などの「変化の無い風景」を記憶しておき、自動巡回をする際には過去に記憶した風景と現在走行中の風景を重ね合わせて誘導した際と同じルートを走行します。
走行ルートの総延長は約100kmまで記憶することができます。記憶データは、サウザーに搭載したコンピュータに圧縮して保存することで十分に長距離の記憶を実現しています。また、サウザーとスマートフォンのアプリとを組み合わせることで、保存された多数の走行ルートの確認と、これらの走行ルートを組み合わせたり、分岐ルートを走行させたりと、柔軟な運用が可能となります。走行ルートのデータは、サウザーから取り出してバックアップ/コピーすることができ、複数のサウザーで共有が可能です。クラウドやネットワーク環境にも依存しないため、あらゆる現場で安定した運用ができます。

~特許出願技術であるメモリトレース機能の特徴と効果~
 ① 「自動追従機能」と「手動操縦機能」を組み合わせ効率的に走行ルートが記憶できる
 ② 走行ルートの記憶時にロボットに搭載した周辺機器の動作などを同時に記憶できる
 ③ あらゆるユーザーがサウザーを簡単に自動走行させることができる
 これらの特徴によって現場運用者がロボットを使いこなすことができるようになります。

■展開の計画
一般に普及している紫外線ランプは人体に影響することから、その安全性が運用上の課題になっております。そこで本ロボットを活用することでこの課題解決を目指します。活用のシーンは、日中に不特定多数の人が訪れる施設において、閉館後の日々の除菌業務の作業負荷低減を対象としております。行政が運営する公共施設の他、ショッピングモール、空港、駅構内、学校、病院、電車車両内、オフィスなどに展開してまいります。これらの施設では夜間に人が居ないことや、サウザーにとって走行しやすく適した運用現場である考えております。
本ロボットは当社が先行してレンタル・販売を開始する計画のほか、本格的な展開についてはサウザーを取り扱うパートナー事業者と連携して進めてまいります。またメモリトレース機能は、今後サウザーに標準搭載する準備を進めており、新たな現場やアプリケーションの構築に活用の幅を拡げてまいります。これにより、簡単操作かつ現場で直ぐ使えるロボットを社会に浸透させてまいります。

■パートナー事業者の募集
当社は、今後ともロボット技術で社会課題の解決に広く貢献してゆくため、様々な強みや業界のノウハウを有するパートナー事業者を募集しています。ロボット製品の展開やベースユニット提供の他、特許技術、移動ロボットのノウハウやコントローラなどの提供についても準備がございます。パートナー事業者の皆様におかれましては、紫外線照射・その他除菌機器によるロボット製品の構築の他、当社製品や事業領域を超える様々なシーンにおいてロボット製品の事業を展開いただくことができます。また、それらはサウザーの販売ネットワークを通じて広く展開いただけます。


■五十嵐立青 様:つくば市長のコメント
つくば市は「世界のあしたが見えるまち」をヴィジョンとして掲げ、世界の課題解決に貢献することを視野に様々な取組を進めています。中でも、市を代表するロボットベンチャーのDoog社とは、これまで「つくばチャレンジ」や「つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業」などをとおして、ロボット技術をまちへ社会実装するための取組を一緒に行ってきました。
このたび、同社が開発した「UV-C紫外線照射 自動巡回ロボット」のデモをつくば市庁舎で実施しました。操作が簡単で誰でも扱え、公共施設、学校や病院、ショッピングセンターなど、様々な施設での活用可能性を感じました。ウィズコロナ、アフターコロナ社会において、このロボットが大きな役割を果たしていくことを期待しています。

■油田信一 様:筑波大学名誉教授(ロボット工学、当社社外取締役を兼務)のコメント
人が入れないところで、人に代わって作業をするのは、ロボットに期待される大きな役割です。
紫外線の照射はウイルスを不活性化することが期待されますが、紫外線は人に当たると皮膚癌などを引き起こすおそれがあり、人がいるエリアに対して広く照射することは避ける必要があります。
そこで、人がそのエリアから退去して無人になったあとで、ロボットが自動的にそのエリア内を動きまわって紫外線を照射するこのシステムは、ロボット技術の使い方として大変有効なものと考えられます。
特に、ウイルスを十分に不活性化するためには、ある程度長い照射時間を確保する必要があると考えられます。その点でロボットは、自動的に移動し任意の場所で所定時間を停止することができるので、人の作業時間の効率性を考える必要がなくなるのも、優れた使い方と言えるでしょう。このシステムは、倉庫や工場などで人と分担した物資の搬送で広く使われている協働運搬ロボットをベースとしたものですが、操作が容易で誰でも扱えるところに技術的優位性があります。導入が簡単なため、すぐに使い始められるのが大きな特徴です。

右から順に、油田信一 様、五十嵐立青 様、当社代表取締役 大島章右から順に、油田信一 様、五十嵐立青 様、当社代表取締役 大島章


■本リリースに関するお問い合わせ
本リリースに関するお問い合わせやアポイントメントのご依頼については、当社のウェブサイトのお問い合わせページよりご連絡いただけますようお願い申し上げます。

※本リリースに記載されている会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。
※本リリースは当社のロボットを活用した取り組みを紹介することを目的としております。紫外線除菌を含む運用の有効性については、専門機関と連携のうえ検証する必要がございます。
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