ウシオ電機グループ、軽度認知障害リスクの早期発見とその予防効果を確認する「認知症リスク」および「酸化ストレス」両検査サービスを開始
ウシオ電機子会社のプロトセラ社、独自技術でペプチドマーカーを測定
■認知症は予防が大切
日本における認知症患者は年々増加しており、厚生労働省によると2025年には750万人に達し、高齢者の5人に1人が認知症となると予測されています。認知症はある日突然発症するものではなく、20年ほどの年月をかけて徐々に認知機能が低下し、軽度認知障害(MCI)を経て認知症に至ります。有効な治療法のない今日、積極的に認知症の発症予防に努めることが重要になっています。
■軽度認知障害(MCI)リスクを判定 「プロトキー 認知症リスク検査」
従来、認知症診断には脳脊髄液中のバイオマーカーや脳内に沈着した放射性物質の測定が有用とされてきましたが、検体採取の侵襲性が高いことなどから汎用的に用いられるまでには至っていません。
そこでプロトセラは、岡山大学大学院脳神経内科学の阿部康二教授との共同研究※1で、自社の独自技術であるペプチドーム解析技術(BLOTCHIP-MSⓇ法)によって有用性が確認された3つのペプチドマーカー(フィブリノーゲンα鎖、フィブリノーゲンβ鎖、補体C1インヒビター)を指標に、軽度認知障害(MCI)リスクを判定する「プロトキー 認知症リスク検査」法を開発しました。
※1)Abe K., et al. A new serum biomarker set to detect mild cognitive impairment and alzheimer’s disease by peptidome technology . J. Alzheimer's Dis. 73 (1) 217-227 (2020)
【認知症リスク検査パンフレット>>> https://prtimes.jp/a/?f=d56655-20200911-1462.pdf】
■見えなかった認知症予防効果の見える化「プロトキー 酸化ストレス検査」
酸化ストレスの高い状態が続くと、とりわけ脳組織において活性酸素の産生が増加し、抗酸化システム機能の低下、および修復メカニズムの効率低下により認知症の発症と増悪につながることが知られています。現在、認知障害が軽いうちに進行にブレーキをかけるため運動やサプリメントなど様々な予防法が試みられているものの、その効果を測定することはできませんでした。
そこでプロトセラは、酸化ストレスの上昇により増加する血中のシステイン化トランスサイレチン(CysTTR)に着目し、トリプシン消化後の血清検体からCysTTRペプチドと非CysTTRペプチドの割合から血中の酸化ストレスレベルを測定する「プロトキー 酸化ストレス検査」法を開発しました※2。
※2)Wakabayashi I., et al. Cysteinylated transthyretin as a discriminator of cardiovascular risk in patients with diabetes. Clin Chim Acta. 470 46-50 (2017)
酸化ストレス検査パンフレット >>> https://prtimes.jp/a/?f=d56655-20200911-2819.pdf】
■「認知症リスク検査」+「酸化ストレス検査」で認知症リスクの早期発見と予防効果確認へ
この「プロトキー 酸化ストレス検査」を用いて軽度認知障害での挙動を観察した結果、酸化ストレスレベルと認知症リスクには相関のあることが判明しています。そのため、「プロトキー 酸化ストレス検査」によって軽度認知障害の予防/改善努力による酸化ストレスレベルの低減を、さらに「プロトキー 認知症リスク検査」によって軽度認知障害改善への効果をご自身でそれぞれ確認・評価することで、将来の認知症発症の予防に繋がることが期待されます。
ウシオとプロトセラはこれからも、独自のペプチドーム解析技術を通して、予防医療と健康な長寿社会の実現に貢献してまいります。
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