兵庫県西宮市における「電子請求サービスHaratte」活用による請求・支払業務DXの実証実験結果を公表
デジタル化前提とした業務手順の検討とあわせて電子請求サービスを試験導入。実証実験の結果、物品購入等における市職員の業務時間が約70%削減されることを確認。
株式会社AmbiRise(本社:札幌市、代表取締役:田中寛純、以下 AmbiRise)は、兵庫県西宮市(所在地:兵庫県西宮市 市長:石井 登志郎、以下「西宮市」)と市において処理される請求業務にAmbiRiseの電子請求サービスHaratte(以下、「Haratte」)を活用した実証実験を2023年11月より進め、このたび、その成果についてまとめた検証結果報告書を作成しました。
また、西宮市のご厚意により、他の自治体へのノウハウ展開を目指して、当社のウェブサイトで検証結果報告書を公開することとなりました。
本事例の実施と成果公表により、他自治体における請求・支払業務DXが高いスタートラインから始められることに寄与できれば幸いです。
検証結果報告書は以下のアドレスからご覧いただけます。
https://ambirise.jp/2024/04/report/
実証実験の内容および検証結果の概要については以下とおりです。
【実証実験の背景】
西宮市では、請求業務デジタル化の検討を進められておりましたが、導入する電子請求サービスによっては、自治体側の業務が煩雑となることや、財務会計システムとの連携に高額な費用が発生してしまうといった点が課題として挙がっておりました。
そのような中で、弊社のHaratteが「自治体業務に合わせて開発された電子請求サービスである点」や弊社の「自治体財務会計業務の知見‧業務見直しノウハウ」により、これらの課題を解決できる余地が無いかを相談頂き、今回の実証検証を行う運びとなりました。
【実証実験の内容】
弊社では西宮市様の背景・課題を踏まえ、以下の内容での検証をご提案のうえ、弊社と西宮市(デジタル推進課、会計室)にて共同で実施、弊社にて成果報告書にまとめました。
〇西宮市の請求支払業務の業務手順を可視化
〇非効率な業務処理や電子請求導入時の課題となる業務処理を抽出
〇抽出した業務処理に基づき、制約や更新を考慮した最適な業務手順を作成
〇職員が電子請求サービスを使用し伝票作成や審査業務を行い、効果・課題を確認
〇効果と課題を踏まえた導入スケジュールを立案
詳細は「西宮市 電子請求サービス導入に係る実証実験業務 検証結果報告書」をご参照ください。
【実証実験の成果概要】
実証実験を実施した結果、以下の効果等を確認いたしました。
〇公金支払業務の確実性・安定性と変革・効果のバランスを取った業務手順を作成
〇財務会計システムを改修せず電子請求サービスから支出伝票の起票自動化を確認
〇経理担当課・会計部門の業務負担軽減が図られることを実測により定量的に確認
〇電子請求サービスの操作に煩雑さが無く職員が理解・習熟しやすいことを確認
〇財務会計システム更改等にあわせ段階的に拡張できるスケジュールを作成
詳細は「西宮市 電子請求サービス導入に係る実証実験業務 検証結果報告書」をご参照ください。
【参加者と主な役割分担】
〇AmbiRise
実証実験の内容提案、業務可視化結果の分析による課題・ポイント抽出
電子請求導入後の業務手順、スケジュール案の作成、報告書のとりまとめ
〇西宮市
(デジタル推進課)
実証実験のプロジェクト主催管理、市の支払業務手順の可視化、
財務会計システムとの連携確認、電子請求サービスを活用した伝票作成・効果測定
(会計課)
請求・支払業務の業務手順・規則等の情報提供、業務手順案の確認と検討
電子請求サービスを活用した支出審査実施・効果測定
■電子請求サービスHaratteについて
自治体の請求‧支払業務について、事業者‧自治体双方の業務効率化に寄与するサービスです。
クラウド上で事業者が無料で利用できる請求書作成システム「Haratte」と、財務会計システムの改修不要で請求データを用いて財務会計システムでの支出伝票起票が自動化できる「Haratteロボ(連携ツール)」を提供。Haratteロボを財務会計システムに組込み可能なプログラムも提供しています。
事業者の費用負担が無いため利用勧奨や普及が図りやすい点、Haratteロボを利用すれば財務会計システムの改修なしに支出伝票の起票自動化や会計課の審査の簡素化が可能です。
単なる請求書のペーパーレス化だけでなく、後続の財務会計業務についても効率化‧負担軽減を図ることができる点、また、財務会計システムとの連携に追加コストが不要で操作もシンプル、現行財務会計システムでも導入できる点などが他の電子請求サービスにはない特徴です。
現在、長野県中野市(2023.4~)、兵庫県川西市(2023.6~)、北海道釧路市教育委員会
(2023.8~)の3自治体にて導入済で、2024年度当初に2団体での導入が予定されています。
電子請求サービスHaratteのアドレス
■関係者コメント
【株式会社AmbiRisee 代表取締役 ⽥中寛純】
自治体において電子請求サービスへの関心が高まり導入に向けた検討が進む中、多くの自治体において電子請求サービスの導入により、かえって自治体側の業務が煩雑となることや、財務会計システムとの連携に高額な費用が発生してしまうため導入を断念するといった話題を耳にするようになりました。
これらの課題は電子請求サービスの導入を前提とした業務手順の確立や自治体のシステム・ネットワーク構成を意識したサービスの選定・導入により解決が可能です。
今回、上記の課題を抱える西宮市様と実証実験を行うことができ、その検証結果を他の自治体に共有する機会を頂きました。本稼働に向けて引き続き支援させて頂くとともに、今後の他の自治体の導入検討にも貢献していく所存です。
【西宮市 デジタル戦略室 福田様】
財務会計システムなどのパッケージシステムは、カスタマイズを最小限に抑えることで
導入時やバージョンアップ時の経費削減や機能改修しないことによるシステムの安定稼働につながります。
Haratteのサービスは、財務会計システムのカスタマイズを行うことなく必要なデータを連携することができるうえ、サービスも使いやすいので請求事務の電子化に大きく貢献できるものと考えています。
【西宮市 会計課 高須賀様】
Haratteサービスによる検証を通して、単に請求書をPDF化するのではなく請求項目を電子データ化することで、業務の自動化や審査業務の簡素化が実現できる可能性があること、そして、市財務会計システムへのデータ取込等がRPA的に行われることで、システム本体の改修を原則不要とし電子請求導入の簡素化・経費節減が見込まれることが分かった。
また、電子請求の効果的な導入のためには、既存の支出負担行為・支出命令書の運用ルールを財務会計システムパッケージの運用ルールにあわせる形で変更し、財務会計システムを極力カスタマイズしないことも重要であることが分かった。
運用ルールの変更は庁内他部署との調整も必要となるが、それは電子請求導入の簡素化・経費節減だけではなく、今後予定している財務会計システム更新時の簡素化・経費節減にもつながると考えている。
<問い合わせ先>
【株式会社AmbiRise】 田中
E-mail :contact@ambirise.jp
HP : https://amibirse.jp/
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