企業の購買行動、営業面談前に85%が候補を選定。高額取引ほどプロセスは複雑化・長期化 — ワンマーケティングが「BtoB購買プロセス白書2025」を発表 —
〜AI検索やグループ購買の進展により、購買プロセスは多層化・非同期化。早期かつ多面的なアプローチが不可欠に〜
ワンマーケティング株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:垣内 良太)は、企業の購買・仕入れに関わるバイヤー600名を対象に実施した「BtoB購買プロセス白書2025」の調査結果を発表しました。
本調査では、営業担当者との初回面談前に85%の購買担当者が購買先候補を絞り込んでいる実態や、AI検索の台頭、グループ購買構造の進展、そして営業接点の再評価など、企業の購買行動における最新動向が明らかになりました。
■ 調査背景
デジタル情報源の多様化や生成AIの普及により、企業の購買活動は大きな転換期を迎えています。購買担当者は営業担当者に接触する前に情報収集を終え、候補企業を絞り込むケースが主流となっています。
さらに、取引金額の上昇に伴い関与人数が増加し、意思決定が部門横断的に行われる“グループ購買”の傾向が強まっています。こうした変化は、企業の営業・マーケティング活動における接点設計とプロセス設計の見直しを迫っています。
■ 主な調査結果
① 85%が営業面談前に候補を絞り込み。購買プロセスの“非対面化”が進行
営業担当者との初回面談時に「ほぼ決まっている」(29%)、「いくつかの候補に絞り込まれている」(56%)と回答。
→ 合計85%が面談前に購買先を決定的に絞り込む傾向。

② 「AI検索・生成AI」の利用が拡大。購買情報源が多様化
普段利用する情報源の上位は「購買先企業のWebサイト」(38.5%)と「検索エンジン」(32.2%)。
一方、最近利用が増えた情報源では「AI検索・生成AI」(12.2%)が「比較サイト」と並び上位に。
→ AIが購買初期フェーズの主要情報源として浸透しつつある。

③ 高額取引ほど関与人数が増加し、意思決定が“グループ購買化”
平均関与人数は、低価格帯(300万円未満)で5.6人、中価格帯で14.4人、高価格帯で18.3人。
また、高価格帯取引の54%が検討から契約まで「半年以上」を要しており、購入までの期間が長期化していることがわかりました。
→ 取引金額が上がるほど関与者が増え、部門横断・階層横断の“グループ購買構造”が顕著。


④ 重要フェーズでは「営業による説明・提案」が最も信頼される情報源
購買プロセスの後半(提案評価・購買先選定・見積比較など)では、「営業による説明・提案」が最も重視される情報源に。
特に高額取引では全フェーズで営業面談率が上昇し、営業担当者の“提案力と理解力”が意思決定を左右しています。
→ 購買の最終局面で「人の理解力」が決め手に。AIやWebで補えない信頼構築が購買決定の支点となる。

⑤ 意思決定者は「コスト以外の満足度要素」を重視
評価項目上位は「品質」(72%)、「信頼性」(68%)、「コスト」(67%)。
一方で意思決定者層は、「導入企業の満足度」「支払い条件」「サポート品質」などを重視。
→ 評価軸は“価格”から“導入後の安心感”へ。意思決定者はリスク軽減と確実性を優先する傾向。


■ マーケティング・営業戦略への示唆
本調査は、購買の意思決定が“個人”から“グループ”へと進化し、営業接触前に購買が動き出すという構造を明確に示しています。
企業がこの購買プロセスに対応するためには、「いつ」「誰に」「どのチャネルで」アプローチするかを再定義する必要があります。
1. 「営業前」から始まる購買活動への対応
営業接触前に候補が絞られる現状では、初期認知~情報収集フェーズでの接点設計が極めて重要です。
購買担当者だけでなく、技術・経営・財務など多様な関与者が早期に関心を持てるデジタル接点設計が求められます。
2. 「グループ購買」構造に合わせた複合的アプローチ
意思決定が部門横断的に行われる“グループ購買”では、情報収集担当・技術評価担当・承認者など立場ごとに異なる判断基準があります。
企業は、立場別に最適化されたメッセージと複合的アプローチを並行展開することが重要です。
3. 「レベニューサイクルモデル」を基盤とした顧客接点の攻略
ワンマーケティングが提唱する「レベニューサイクルモデル」は、マーケティング・営業・カスタマーサクセスを一気通貫で最適化する考え方です。
今回の調査結果を踏まえ、当社はこのモデルをグループ購買の時代に適用させて、いち早く情報収集を始めた購買グループ内の初期関与者を発掘し、そこからグループ全体への波及的アプローチを創出する戦略を提唱しています。
■ 調査概要
本調査は、BtoB購買の構造変化を背景に、「誰が」「いつ」「何を」検討しているかを多面的に把握し、早期から複数関与者へアプローチする重要性を明確に示しました。
ワンマーケティングは今後も、レベニューサイクルモデルの実践を通じて、グループ購買時代の新しい営業・マーケティングのあり方を提案してまいります。
調査名:顧客企業の商品購入プロセスに関する調査(2025年度)
調査目的:企業バイヤーの購買行動・情報収集実態の可視化
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2025年9月30日(火)〜10月1日(水)
対象:全国の20〜65歳・経営者、役員、購買・契約担当者(正社員)
回収数:600サンプル
■ エグゼクティブサマリレポートダウンロード
調査結果の全体像をまとめたエグゼクティブサマリは以下より御覧ください。
※フォーム登録なしで、どなたでも閲覧・ダウンロードいただけます。
👉 「BtoB購買プロセス白書2025 エグゼクティブサマリ」をダウンロードする
※詳細資料のダウンロードもご準備しています。詳細は上記よりご確認くださいませ。
■ 本調査結果の解説をワンマーケティング主催オンラインカンファレンスで発表
2025年11月11日(火)、当社主催、オンラインカンファレンス「BtoBマーケ&営業の最前線クエスト~AIと挑む、突破の旅~」の中にあるセッション(13:05~13:30)「【必見】最新!顧客企業の購入プロセスに関する調査レポート公開」にて詳しく解説いたします。
👉 BtoBマーケ&営業の最前線クエスト~AIと挑む、突破の旅~に参加申し込みする
ワンマーケティング株式会社について

レベニューサイクルオーケストレーション支援会社
ワンマーケティング株式会社は、BtoB企業の売上最大化をミッションに掲げ、「レベニューサイクルオーケストレーション」をコンセプトとした支援を展開しています。
これは、レベニュー(収益)に関わるあらゆる組織──マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセス──を統合し、多層化、多人数化する購買グループの意思決定に対して、様々な体制で支援するためのセールスマーケティング体制構築のアプローチです。
レベニューサイクルオーケストレーションの骨格となるのが、当社が提唱する「レベニューサイクルモデル」です。レベニューサイクルモデルを基盤に、マーケティング・営業戦略の策定からプロセス設計、MA/SFAの構築・運用、マーケティングリソースの補填までをワンストップで支援します。このモデルは、以下の3つの要素を統合することで、属人的な営業から脱却し、再現性の高い売上創出を実現します。
レベニューサイクルモデルとは
ワンマーケティングが提唱する「レベニューサイクルモデル」は、永続的に売上を上げるための仕組みです。属人的な営業スタイルや「戦術レス」からの脱却を目指します。
このモデルは、以下の3つの要素を統合します。
組織体制の最適化: 営業、マーケティングの役割を分業化し、営業担当者が商談に集中できる体制を構築します。
データマネジメントの強化: MA/SFAを連携させ、顧客データを「SSOT」として一元管理し、精度の高いターゲティングを可能にします。
プロセスマネジメント: KPIを設定し、データに基づいた継続的な改善サイクルを確立します。
これにより、属人性に頼らない、再現性の高いセールスマーケティング組織への変革を実現していくためのメソッドです。

会社概要
社名:ワンマーケティング株式会社
代表者:代表取締役社長 垣内 良太
設立:1973年3月
所在地:大阪府大阪市中央区平野町3-3-9 湯木ビル 5階
事業内容:セールスマーケティング体制の最適化コンサルティング、MA/SFA顧客基盤構築支援、テクノロジースタック最適化支援、マーケティング施策実行支援
公式サイト:https://www.onemarketing.jp/
ニュースリリースに関するお問い合わせ
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担当:後藤 高明
<取材に関するお問い合わせ>
担当:大西 雄介
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