【産学連携】建築設計の未来を拓く！九州産業大学にて「3D-CAD」と「生成AI」を融合させた実務型特別授業を開催

自身のプランニングとAIの提案を比較検証し、建築家としての「AI協働力」を養う

安心計画株式会社

2025年12月3日 10時00分

住宅営業・設計支援の安心計画株式会社（本社：福岡市／代表取締役社長：高田政和）は、この度、九州産業大学建築都市工学部住居・インテリア学科の授業（単位認定科目）において、当社の「実践的な住空間設計システム」および「生成AI」を活用した特別講義を2025年12月4日（木）より全7回にわたり実施します。

■7月に実施した「事前授業」を経て、12月はより実践的な授業へ発展

本取り組みは一度きりの特別授業ではなく、今年7月に実施した実践導入型授業（※PRTIMES掲載）をベースとした、発展型の教育プログラムです。

7月の授業では、住宅提案におけるデジタルツール活用の意義や施主要望を踏まえた空間づくりの基本的な考え方など、建築設計におけるデジタルリテラシーと思考プロセスの基礎を育むことを目的として実施しました。

今回の12月授業は、その学びを土台に、生成AIとの協働による設計プロセスの体験を新たに加えた内容へと進化しています。

学生が卒業後すぐに現場で活躍できるよう、座学では得られない「実務の視点」と「最新技術への対応力」を養うことを目的としています。安心計画株式会社と株式会社 Lib Work、そして九州産業大学香川治美研究室との共創によって開発された教材を用い、住宅の意匠・構造・環境・設備の計画・設計と、その性能評価、そして伝える方法までを総合的に習得することが授業の到達目標です。この目標達成に向け、最終日の12月25日（木）には、当社のユーザー企業であるハウスメーカーの株式会社 Lib Work 様の設計担当者を迎え、学生が作成したプランへの実践的なフィードバックを行います。

また、今回の特別講義では、従来の3D-CADスキル習得に加え、生成AIを用いた設計プロセス体験を新たに導入します。学生自身の発想によるプランニングと、AIとの対話から生まれるプランニングを比較・統合することで、建築設計におけるAI活用の可能性と、人間が担うべき創造性の本質を学ぶ機会を提供します。

■本取り組みの背景：技能習得から「思考プロセスの拡張」へ

建築学科や住居・インテリア学科の学生が一般的に使用するCADソフトは、高度なスキルと習熟に多くの時間を要するものが少なくありません。本授業では、業界でも操作性とスピードに定評のある3D-CAD「Walk in home」を使用することで、設計システムへの苦手意識を払拭することを目指します。さらに今回は、設計業務におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）を見据え、生成AIを設計パートナーとして活用するカリキュラムを追加しました。

■新カリキュラムの導入：生成AIとの対話型設計～「自力での思考」と「AIによる拡張」の相違を体感する～

本授業の核となるのは、単なるツールの操作学習ではなく、「従来の設計プロセス」と「AI時代の設計プロセス」の比較検証です。

【人間による直感と論理】学生はまず、提示された施主プロファイル（家族構成、趣味、ライフスタイル等）に基づき、自らの知識と感性のみでプランニングを行います。
【AIによる多角的な提案】次に、生成AIに対し、同様のプロファイルを入力。AIとの対話（プロンプトエンジニアリング）を通じて、自分では思いつかなかったアイデアや、データに基づいた最適解を導き出します。
【統合と創造】「自分の案」と「AIの案」の違いを分析し、AIの提案をどのように取捨選択し、自身の設計に取り込むかを実践します。

＜本授業の意義＞

「問いを立てる力」の育成

AIから適切な回答を引き出すためには、的確な指示（プロンプト）が必要です。これにより、漠然とした設計イメージを言語化し、論理的に構造化する能力が養われます。
創造性の拡張とクリティカルシンキング

AIが提示する予期せぬアイデアに触れることで、学生の固定観念（バイアス）を打破します。同時に、AIの提案を鵜呑みにせず、「そのプランは施主にとって本当に幸せか？」を専門家の視点で批判的に検証する力が求められます。
次世代の職能モデル「AI協働型アーキテクト」の体験

将来の建築現場では、AIは「道具」ではなく「パートナー」となります。AIに単純作業やアイデア出しを任せ、人間はより高度な意思決定や感性的価値の創出に注力する、という未来のワークフローを学生時代に原体験として刻みます。

■授業のハイライト：実践ワークショップと現場フィードバック（5～7回）

1.現役ハウスメーカー設計者による「実務でのCAD活用フロー」講義（12月18日）

株式会社 Lib Work 様の設計担当者が登壇し、実務におけるスピード・正確性が求められるCAD活用術や業務フローを解説します。

2.【AI体験】要望リストに基づく実践的プラン作成ワークショップ（12月24日）

授業の集大成として、学生一人ひとりが施主の具体的な要望リストに基づきプランを作成します。

このプロセスにおいて、まずは自力で間取りを検討した後、生成AIを活用します。AIと対話しながらプランのブラッシュアップを行い、AI導入前後の変化を体感しながら「Walk in home」で最終プランを入力・作成します。

3.現場のプロによる最終フィードバック（12月25日）

作成されたプランに対し、Lib Work 様の設計担当者から、実現性や顧客提案力の観点でフィードバックを受けます。AIのアイデアをどう活かし、プロの視点でどう評価されるかを確認することで、座学では得られない「現場の視点」を学びます。

本授業では、当社が来春リリース予定の建築生成AI『タノモシカ』のアカデミック版を生成AIとして使用します。

■授業構成：前半＝技術習得、後半＝実務・AI活用の応用

本特別授業は、前半（基礎技術習得）と後半（実務体験・ワークショップ）の2部で構成されています。

【前半：3D-CAD「Walk in home」集中講習】

12月4日・10日・11日・17日の4回

業界で広く利用される3D-CAD「Walk in home」を活用し、短期間で実務レベルの基礎力を習得。

間取り・建具入力
敷地入力、屋根生成
構造計算・外皮計算
物件入力演習（総復習）

実務に欠かせない一連のCAD操作を体系的に学びます。

【後半：実務講義・プラン作成ワークショップ・最終レビュー】

12月18日・24日・25日の3回

●12/18（木）｜ゲスト講義：実務でのCAD活用フロー

現役ハウスメーカー（株式会社 Lib Work）の設計担当者が登壇し、「実務のスピード・精度・改善プロセス」を前後半に分けて解説します。

●12/24（水）｜ワークショップ：AI × 人によるプラン作成

学生は施主の要望リストをもとに、
1）自力でのプラン案作成→
2）生成AIとの対話による案のブラッシュアップを行い、両者を統合して最終プランを組み立てます。

●12/25（木）｜最終発表＆専門家フィードバック

完成プランを発表し、Lib Work設計担当者から「実現性」「提案力」の観点でコメントを受けます。
AI時代の建築設計における“プロの視点”を理解する貴重な機会です。

場所：九州産業大学建築都市工学部住居・インテリア学科

福岡市東区松香台2-3-1　　8号館8階 8807～8808 住居・インテリア設計製図室

登壇者：
　安心計画株式会社：野田純平・久野瑠奈
　株式会社 Lib Work：渡邊太郎・岡澤栞太

※Walk in homeは株式会社ＤＴＳの商標または登録商標です。

■安⼼計画株式会社の概要

安⼼計画株式会社は、1988年設立の、建築業界に特化したプレゼンシステムの専門企業です。2023年6月、事業基盤の強化とサービス拡充を目的に、総合情報サービス企業である株式会社DTSのグループに参画しました。ＤＴＳグループの最先端IT技術・開発リソースと、当社が長年培ってきた営業力・サポート力を掛け合わせることで生まれるシナジーを最大限に活かし、全国のビルダーの皆様へ革新的なソリューションを提供してまいります。

■会社情報

会社名：安⼼計画株式会社

所在地：福岡市博多区博多駅前3-22-8

設⽴：1988年3⽉

代表者：代表取締役社⻑⾼⽥政和

事業内容：住空間提案システムの活⽤⽀援

HP：https://www.anshin.co.jp

会社名：株式会社ＬｉｂＷｏｒｋ

代表者：代表取締役社長瀬口力

本店所在地：熊本県山鹿市鍋田178-１

設立：1997年８月１日

資本金：13億2150万円