新入社員の約4割が、聞きたいときに質問・相談できないことで、モチベーションの低下を実感
聞きたいときに聞けない原因は、タイミングのズレや上司や先輩への遠慮。「最初に詳しく聞く」「勇気を出す」で対処している新入社員も多く、約1割は異動や離職を検討。
音声プラットフォーム『VOICHAT』を開発・運営するVOICHAT株式会社(代表取締役CEO:小路 康丸)は、2019年~2023年に新卒入社した会社員110名を対象に、新入社員時代の上司・先輩とのコミュニケーションについての意識調査を実施しました。
■調査サマリー
【調査概要】
調査概要:新入社員と上司・先輩のコミュニケーションに関する意識調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年3月25日〜同年3月26日
有効回答:現在も新卒で入社した会社に勤めている、新卒入社5年目までの会社員110名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
■上司や先輩への質問・相談の実態
まずは、新入社員は上司や先輩にいつ、どんなことを聞いていたのかついて質問しました。
●業務に関することだけでなく、人間関係やキャリアプランについても相談
質問・相談内容については、「具体的な作業の進め方」(57.3%)、「業務内容」(50.9%)、「仕事の進捗」(38.2%)、「仕事の目的」(35.5%)、「アイデアの出し方」(22.7%)の順番で、携わっている仕事に直接関係することが上位を占めました。
最も多いのは具体的な作業の進め方ですが、業務内容や仕事の目的についての質問も多いことから、新入社員は業務の全体像や自分の仕事の位置付けを把握したい、自分から提案もしたいと考えていることがわかります。
受け入れる側が丁寧に細かくフォローすることで、新入社員はスムーズに仕事を覚えることができ、より意欲的に仕事に取り組めるでしょう。
また、「職場の人間関係」「社内のルール・社会人のマナー」といった職場での振る舞いのほか、キャリアプランやプライベートと仕事の両立方法などを相談をしている人もいます。
●約半数が、「会議以外の業務時間中」に質問・相談
新入社員が上司や先輩に質問・相談するタイミングは、「会議以外の業務時間中」が46.2%で最も多く、「1on1ミーティング」(38.5%)、「ランチタイムや休憩時間中」(37.5%)、「外出時や会議前後の移動中」(27.9%)と続きました。
1on1ミーティングが質問・相談の正式な機会として役割を果たしていることが示された一方、休憩時間や移動中といった気軽な場も重要であることがわかります。
また、メールやチャットで質問・相談しているのはわずか1割。
2019~2023年の新入社員はSNSやDMでのやりとりに慣れているデジタルネイティブ世代ですが、仕事での疑問は直接の会話ですぐに解決したいと考えているようです。
詳細データのPICK UP
「職場の人間関係」「社内のルール・社会人のマナー」「今後のキャリアアップ・スキル向上の方法」「プライベートと仕事の両立方法」については、
・1on1ミーティングや休憩時間に相談している人は全体よりも数値が高い
・業務中(会議、会議以外での業務時間)にしか質問・相談をしていない人は、それらの数値が全体の1/4~1/2程度
という結果でした。
直接の業務から少し外れた相談は、業務中にはしづらいようです。
●ちょうどいい質問・相談の頻度、週1~3回が54.8%
上記設問に関連して新入社員時代、どれくらいの頻度で質問・相談できるのがちょうどいいと感じていたかについても調査したところ、1日1回~数回が2割強、週数回が約4割という結果となりました。
しかし、実際には、週数回の質問・相談で新入社員が高いパフォーマンスを発揮するのは困難です。このことから新入社員は、質問しづらい環境であることに気づかず、課題感を持たないまま過ごしてしまうケースが多いことが伺えます。
■質問・相談がタイムリーにできない理由とその影響
続いて「聞きたいタイミングで質問・相談できていたか?」という設問を挟み、「満足にできていた」(18.2%)以外を選んだ82名を対象に、聞けなかった理由と影響を調査しました。
●質問・相談できない理由は、タイミングのズレや遠慮
聞きたいタイミングで質問・相談できなかった理由としては、「上司や先輩が不在がちでタイミングが合わなかったから」(39.0%)、「リモートワークで話しにくい環境だったから」(31.7%)が上位でした。
「出社した際、職場となるフロアやビルが別れていたから」も17.1%で、そもそも会えないという理由が主ですが、今回の調査は2019~2023年までの新卒入社が対象なので、やはりコロナ禍の影響も大きいようです。
また、「上司や先輩が忙しそうで話しかけづらかったから」(28.0%)、「上司や先輩がどんな人かわからず、話しづらかったから」(24.4%)も高い割合で、遠慮や気後れで話しかけづらいと感じている新入社員が多いこともわかります。
●新入社員の10人に1人が異動や離職を検討
「仕事のモチベーションが低下した」(39.0%)、「仕事中に不安や焦りを感じた」(29.3%)、「上司や先輩への不信感・不満感が高まった」(18.3%)などエンゲージメントの低下を訴える回答が多く、「風土が合わないと感じて入社を後悔し、異動や離職が頭をよぎった」人も1割を超えています。
「サービスの品質が低下した」(36.6%)、「仕事の進捗が遅れた」(14.6%)という、仕事への直接の悪影響も生じており、「他人に頼らない自己解決能力が身についた」(4.9%)とポジティブに捉えている人は少数派でした。
詳細データのPICK UP
◎上司や先輩が不在がち、勤務地が違うなど物理的に会えない事情がある人は、全項目で全体より数値が高く(「他人に頼らない自己解決能力が身についた」は全体より低く1.8%)、会社や仕事に慣れていない状態で上司や先輩が近くにいないことは、不安やストレスにつながりやすいと言えます。
◎上司や先輩が忙しそうで遠慮したと答えた人は、「仕事中に不安や焦りを感じた」が56.5%と突出して高く、相手の表情や動作といった視覚的な情報が、逆に心理的安全性を脅かすきっかけになるケースがあることが伺えます。
■環境改善のために実施した対策と効果
最後に、「聞きたい時に聞けない」という課題を解決する対策をしたかどうか、また効果があったのはどんな対策であったかについて調査しました。
●質問・相談のしやすさを改善できたのは23.2%
質問・相談がしづらい環境を改善するために対策を実施した(「対策し、効果があった」+「対策したが、効果が薄かった」)のは、59.8%で半数以上。しかし、その対策に効果があったと回答したのは23.2%でした。
また、13.4%は、そもそも上司や先輩が課題を認識していなかったと答えています。
聞きたいのに聞けないことは、新入社員のエンゲージメントを著しく低下させる要因であるにもかかわらず、有効な対策ができない職場が非常に多いことがわかる結果となりました。
●こまめな声かけや気軽に話せる関係作りが効果的
上司側の対策としては、「作業の詳細説明の増加」(61.2%)が1位。
これは、質問・相談しやすくする対策というよりも、質問・相談自体を減らすことで生産性を上げようとする対策だと言えます。
質問・相談のしやすさという点では、上司が「雑談を含めた、気軽な会話」(34.7%)や「作業途中でのチェック回数」(30.6%)、「業務時間中のこまめな声かけ」(20.4%)を増やしたことに効果を感じた新入社員が多く、タッチポイントの増加や親しみを感じられる関係性が重要であることがわかりました。
また、10%が「席替え」に効果があったと回答しています。可能であれば、新入社員が質問しやすい席配置を検討してみるのも良いでしょう。
新入社員側でも上司側と同様、「作業指示を受けるときに、詳しく聞くようにした」(59.2%)が1位でした。
Q4の結果からは、新入社員側に「タスクを渡された時を逃すと、タイミングのズレや遠慮で改めて質問・相談しづらい」という心理があることが伺えますが、その結果、最初にまとめて聞くという対策に繋がるようです。
2位は「勇気を出して、遠慮せず質問・相談するように努めた」(30.6%)であり、新入社員側の対策は、心がけ次第といった状況にあるようです。
ただ、多数派ではないものの、上司への相談や仕組み作り・ツールの導入を提案した人もおり、自ら積極的に解決に動こうとする新入社員も一定数いることがわかりました。
■新入社員のために、「聞きやすい環境」の整備が必要
今回は、2019~2023年に新卒入社した、新入社員時代の記憶がまだ新しい会社員の方を対象に調査を行いました。
調査結果からは、新入社員にとって上司や先輩が非常に重要な相談相手であること、新入社員が意欲的に仕事に取り組みたいと考えていることが伝わります。
●新入社員は意欲的であるがゆえに、聞きたい時に聞けないストレスの影響が大きい
新入社員は仕事への意欲が高いだけに、「聞きたいときに聞けない」というストレスが及ぼす影響も大きくなるようです。
モチベーションの低下、上司や先輩への不満や不信、さらには離職の検討といった深刻な事態に陥る前に早めの対策が必要でしょう。
新入社員側の「できるだけ最初にまとめて聞き、どうしてもわからなければ勇気を出して聞く」といった努力に頼るだけでなく、会社側が環境を整えていかなくてはなりません。
●聞きやすい環境の整備は、質問・相談の内容によって分けて考えると効果的
担当業務に直接関係する話と、職場の人間関係やキャリアプランといった担当業務外の話では相談したいタイミングが違うため、環境整備にあたっては分けて考えほうが良さそうです。
【担当業務に直接関係する質問・相談】
抱えているタスクに関するちょっとした疑問は日々浮上するため、聞きたいときにいつでも聞ける環境が重要。そのため、こまめな声かけや作業中のチェックといったタッチポイントの増加を図ると効果的です。
【担当業務外の質問・相談】
業務時間中には話題にしづらく、また、相手に対する信頼感や親近感がなければ相談しづらい内容なので、休憩時間や移動中などに気軽に話せる関係性の構築が重要。正式な相談の場として1on1ミーティングの設定も有効です。
●新入社員世代は直接の会話を求めているが、必ずしも対面の会話にはこだわっていない
Q2(質問・相談をするタイミング)で「メール・チャット」と答えた人はわずか1割で、デジタルネイティブ世代の新入社員でも仕事の疑問は直接聞きたいと考えていることがわかりました。
一方、今回の調査の最後に聞いた「カメラなしで1クリックで話せるツールを使ってみたいと思うか」という設問では、半数以上が興味を示しており(「非常のそう思う」が19.0%、「ややそう思う」が46.4%)、新入社員世代は、必ずしも対面の会話にこだわっているわけではないようです。
上司・先輩の外出が多い、リモートワーク、勤務地が違うなど直接会って話すのが難しい環境にある場合は、会う回数を増やすことよりも話す回数を増やすことに注力し、コミュニケーションツール等を導入するのも解決の一助になりそうです。
●新入社員のための環境改善は、チーム全体のパフォーマンス向上につながる
新入社員のための環境整備は、既存のチームメンバーにとっても仕事環境を見直す絶好の機会になります。
待ち時間やすれ違いなどの無駄なコミュニケーションコストを減らすことで、新入社員の成長速度も既存メンバーの業務効率も上がり、チーム全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。
チーム内に、やむ得ないものとして見過ごされている無駄がないか、今一度精査してみてください。
<VOICHAT株式会社による調査レポート>
●チームの生産性が高いと感じているリーダーの部下との会話に関する意識調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000122028.html
●ハイブリッドワーカーのコミュニケーションに関する実態調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000122028.html
■音声プラットフォーム「VOICHAT(ボイチャ)」
VOICHATは、「ちょっといい?」をいつでも・どこでも可能にするコミュニケーションツールです。ビジネスコミュニケーションで繰り返される、待ち時間やすれ違いといった無駄を解消し、課題解決スピードを加速させます。
《VOICHATの特徴》
●最速コミュニケーション
最適な相手と”いま”話すことが課題解決を加速させる
●ミニマム&マキシマム
機能を絞り込むことでパフォーマンスを最大化
●ボーダレスにつなぐ
異なるチームや部門、そして顧客へも1クリックで声が届く
●気持ちに寄り添う
気持ちや熱量が伝わる仕組みで、人を動かす、距離を縮める
■会社概要
会社名 :VOICHAT株式会社
設立 :2022年9月
代表者 :小路 康丸
事業内容:VOICHATの開発運営
公式サイト:https://voichat.com/
お問い合わせ先:info@voichat.com
【新入社員と上司・先輩のコミュニケーションに関する意識調査】
Q1.新入社員時代に、上司や先輩に質問・相談していた内容(複数回答)(n=110)
・具体的な作業の進め方:57.3%
・業務内容:50.9%
・仕事の進捗:38.2%
・仕事の目的:35.5%
・アイデアの出し方:22.7%
・職場の人間関係:22.7%
・社内のルール・社会人のマナー:18.2%
・今後のキャリアアップ・スキル向上の方法:16.4%
・プライベートと仕事の両立方法:7.3%
・質問や相談はしなかった:5.5%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:0.0%
<Q1で「質問や相談はしなかった」以外>
Q2-1.新入社員時代に上司や先輩に質問・相談していたタイミング(複数回答)(n=104)
・会議以外の業務時間:46.2%
・1on1ミーティング:38.5%
・ランチタイムや休憩時間:37.5%
・外出時や会議前後の移動:27.9%
・会議中:22.1%
・飲み会やレジャー:17.3%
・メールやチャットなどのテキスト:10.6%
・その他:1.9%
・わからない/答えられない:3.8%
<Q1で「質問や相談はしなかった」以外>
Q2-2.新入社員時代に感じていた、ちょうど良い上司や先輩への質問・相談の頻度。(n=104)
・1日数回:10.6%
・1日1回:12.5%
・週2~3回:37.5%
・週1回:17.3%
・聞きたいときに聞ければよく、回数は意識しなかった:19.2%
・その他:1.0%
・わからない/答えられない:1.9%
<Q1で「質問や相談はしなかった」以外>
Q3-1.新入社員時代、聞きたいタイミングで上司や先輩への質問・相談が満足にできていたか。(n=104)
・満足:18.3%
・やや満足:61.5%
・あまり満足でない:11.5%
・全く満足でない:5.8%
・わからない/答えられない:2.9%
<Q3-1で「満足にできていた」以外>
Q3-2.新入社員時代に聞きたいタイミングで質問・相談できなかった理由を教えてください。(複数回答)(n=82)
・上司や先輩が不在がちでタイミングが合わなかった:39.0%
・リモートワークで話しにくい環境だった:31.7%
・上司や先輩が忙しそうで話しかけづらかった:28.0%
・上司や先輩がどんな人かわからず、話しづらかった:24.4%
・誰に聞けばいいのかわからなかった:18.3%
・出社した際、職場となるフロアやビルが別れていた:17.1%
・上司や先輩と年が離れていて、話しづらかった:12.2%
・会議やテキストなど、質問や相談をするタイミングや手段が決まっていた:7.3%
・「聞く前に質問内容をまとめる」など、質問するハードルが高かった:6.1%
・その他:1.2%
・特にない:4.9%
・わからない/答えられない:1.2%
<Q3-1で「満足にできていた」以外>
Q4.新入社員時代、聞きたいタイミングで質問・相談できなかったことの影響。(複数回答)(n=82)
・仕事のモチベーションが低下した:39.0%
・サービスの品質が低下した:36.6%
・仕事中に不安や焦りを感じた:29.3%
・上司や先輩への不信感・不満感が高まった:18.3%
・仕事の進捗が遅れた:14.6%
・影響はなかった:12.2%
・風土が合わないと感じて入社を後悔し、異動や離職が頭をよぎった:11.0%
・他人に頼らない自己解決能力が身についた:4.9%
・その他:1.2%
・わからない/答えられない:3.7%
<Q3-1で「満足にできていた」以外>
Q5.新入社員時代、チーム内で環境改善につながる対策を行ったか。(n=82)
・対策したが、効果が薄かった:36.6%
・対策し、効果があった:23.2%
・上司・先輩は課題に気づいていたが、自分も含め誰も対策しなかった:17.1%
・上司・先輩は課題に気づいておらず、自分も含め誰も対策しなかった:13.4%
・その他:2.4%
・わからない/答えられない:7.3%
<Q5で「対策し、効果があった」「対策したが、効果が薄かった」と回答>
Q6.上司・先輩が試した対策で効果があると感じた方法。(複数回答)(n=49)
・作業の詳細説明の増加:61.2%
・雑談を含めた、気軽な会話の増加:34.7%
・作業途中でのチェック回数の増加:30.6%
・業務時間中の、こまめに声かけの増加:20.4%
・朝会や日報など、定例で質問・相談できる仕組みの導入:16.3%
・席替え:10.2%
・リモートワークの頻度を減らした:6.1%
・チャットやリモートワーク用のツールなどの導入:4.1%
・上司・先輩は対策していない:0.0%
・その他:2.0%
・わからない/答えられない:2.0%
<Q5で「対策し、効果があった」「対策したが、効果が薄かった」と回答>
Q7.自分が試した中で効果があった対策方法。(複数回答)(n=49)
・作業指示を受けるときに、詳しく聞くようにした:59.2%
・勇気を出して、遠慮せず質問・相談するように努めた:30.6%
・作業途中に、こまめにチェックしてもらうようにした:22.4%
・雑談を含め、上司・先輩との気軽な会話を増やした:20.4%
・朝会や日報など、定例で質問・相談できる仕組みを提案した:14.3%
・上司・先輩、人事部などに環境改善の相談をした:6.1%
・チャットやリモートワーク用のツールなど、ツール導入を提案した:4.1%
・自分は対策していない:4.1%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:4.1%
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