子ども・保護者・高齢者が共に正月遊びを体験!!
高齢者団体が企画・運営でみんなが楽しんだ「ICS垢田家新年会」共催:武団 ひまわりの会
子どもの居場所づくりを行う認定NPO法人皆繋(みなつなぎ)(山口県下関市、代表理事 林 陽一郎)は、日本財団「子ども第三の居場所」事業の助成で下関市内に設置している子ども・子育て支援の拠点「ICS垢田家(あかだけ)」において、2024年1月13日(土)に「ICS垢田家新年会」を開催いたしました。下関市武久町に住む高齢者のボランティア団体「武団ひまわりの会」(会長 松尾富治氏、以下ひまわりの会)が、本新年会を企画・運営しました。当日は、18名の地域の子どもたちとその保護者が、高齢者ボランティアとともに正月遊びの「かるた」「巨大だるま落とし」のほか、「将棋崩し」「輪投げ」「魚釣り」「お手玉投げ」の6種類のゲームを実施しました。
武団ひまわりの会「これからも私たちでお手伝いできることがあれば参加したい」
ひまわりの会は、新年会に向けて、輪投げや魚釣りなど、普段の活動で連携をとっている下関市社会福祉協議会から遊び道具を借りてきて準備をすすめました。事前に魚釣りをして竿や針穴を修正したり、場の広さの確認までもしたりしました。
子どもたちにルールを説明したり、ご自身もチャレンジしたりする中で「昔やっていたゲームを久々にすることができた。童心に返って楽しんだ」「子どもたちと遊ぶことがないので元気をもらえた。小さい子が多くて仲良く遊ぶ姿を久しぶりに見ることができた」と、遊びや子どもたちとの触れ合いに、ひまわりの会の皆さんが笑顔になっていました。
参加した保護者「家ではできない遊び、(並んで)待つことも経験してよいと思う」
当日、子どもたちと一緒に参加した保護者からは「私自身もゲームに参加させてもらい、一緒になって楽しめた。子どもと触れあったり、大人と子どもがいっしょに過ごしたりして、楽しい会になっている」と、ゲームに参加した楽しさやみんなで触れ合うよさが感想として聞かれました。ひまわりの会の皆様と触れ合うことについても「昔の遊びや高齢者の方とふれあう機会がないので貴重な体験ができている」「子どもたちと話をすることでパワーをもらえるのではないでしょうか」と、子どもたちにとってのよさ、高齢者にとってのよさが語られました。
その中で「家ではできない遊び、(並んで)待つことも経験してよいと思う」という感想も寄せられました。長蛇の列ができていたのは「将棋崩し」です。この時に「初めて将棋の駒に触った」という子もいます。核家族化・共働き家庭の増加・遊びの多様化やデジタル化などで、現代の子どもたちにとって「高齢者とじっくり時間をとって将棋や囲碁を使って遊ぶ」という機会は新鮮な体験だったようです。指先に集中して駒を動かす姿は真剣そのものでした。
昨年度に引き続き「将棋崩し」を担当した認知症のAさんの笑顔
その「将棋倒し」コーナーを担当したのは、昨年度に引き続き、認知症のAさんでした(PRTIMES2023年12月11日付記事より)。リビングの一番よく見える場所に飾られた昨年度の「子どもと笑顔で将棋倒しを楽しむ」の写真を見ながら、新年会を心待ちにしていたそうです。「普段はなかなか笑顔がないけれど、新年会の話になったりリビングの写真を見たりすると笑顔になる」と奥様からお話がありました。
たくさんの子どもたちが並び、順番に勝負していくAさん。自然と子どもたちが群がり、列ができます。お疲れになるかと心配になりましたが、時折、隣の奥様と笑顔で言葉を交わしながら、ゲームの終了時間になっても並んでいる子どもたちと勝負をしてくださいました。
新年会終了後「今年も楽しめたようです。たくさん笑顔になっていました」との奥様の声に、「Aさん、来年も『将棋倒しコーナー』をお願いしますね!」とお礼の言葉をお伝えしました。
『様々な繋がり』…「学校や家庭の枠をこえて子どもとかかわり育てる場所」へ
最後に、ひまわりの会会長松尾氏からの「もう少し暖かくなったら、シャボン玉をまたやりましょう。前よりも大きなシャボン玉を作られるように準備しています」との声に、子どもたちから喜びの声があがり新年会の幕を閉じました。ひまわり会の方々は、すでに次の準備を始めているようです。
本所は「小学生・中学生を主な支援対象としながら、子育て世代やシニア世代などさまざまな地域住民が相互に作用しながら支え合える、日常的な居場所」を目指しています。人口減少や少子高齢化が進む現在、高齢者にとっても子どもたちにとっても、他者とのかかわりが希薄化しています。今回のような活動は、新たなかかわりを生み出すことにつながります。皆繋はICS垢田家での事業を通して、今後も様々な立場の方々の社会参画の場となるように、地域とのつながりを通じて子どもたちの体験の機会を提供してまいります。
「武団ひまわりの会」とは
武団ひまわりの会は、月1度を目安にICS垢田家を利用し、健康のための食習慣や生活習慣に関する講師を招いたり、頭を働かせるために漢字や計算の練習をしたりするなど、様々な活動をしています。昨年は松尾氏の申し出により「シャボン玉の会」を開催。本所の子どもたちは大きなシャボン玉づくりに初挑戦をしました。「高齢者が生き生きとする活動をつくっていきたい」という松尾氏の想いと、約56%が核家族である山口県(令和2年国勢調査 人口等基本集計結果)で「多世代交流の拠点として、垢田家の子どもたちとつながってほしい」との皆繋の意図がマッチし、活動を共にしています。
「子ども第三の居場所 ICS垢田家」とは
「ICS垢田家」は、子ども第三の居場所コミュニティモデルとして、2022年3月に開所しました。
「ICS (Inclusive Community Spot)」は、包摂的地域交流拠点を意味しています。小学生・中学生を主な支援対象としながら、子育て世代やシニア世代などさまざまな地域住民が相互に作用しながら支え合える、日常的な居場所を目指しています。スタッフ及びボランティアによる、子どもたちの「預かり事業」を展開し、学習支援や食事提供をすべて無料で実施しています。認定NPO法人皆繋が日本財団の助成を受け、下関市との三者協定によって運営しています。
施設概要
名称:ICS垢田家
住所:山口県下関市新垢田南町1丁目11-11
主な利用者:小学生~中学生(定員20名程度)
開所日時:月、金曜は午後3時半~7時半、土曜は午前11時半~午後7時
設備:フリー(多目的)スペース、学習スペース、相談スペースなど
利用料金:無料
スタッフ:常時3名
(メンタル心理カウンセラー資格保持者・教員免許保持者・タクティールケア資格保持者)
※保護者の方やご家族の子育てに関するご相談にも応じることが可能
「子ども第三の居場所」とは
「子ども第三の居場所」は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、日本財団が中心となって2016年より全国に開設しています。「子ども第三の居場所」では、特にひとり親世帯や親の共働きによる孤立や孤食、発達の特性による学習や生活上の困難、経済的理由による機会の喪失など、各々の置かれている状況により困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供しています。同時に、学校や地域、専門機関と連携し、「誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」のハブとしての機能を担っていきます。現在全国に195ヵ所設置されています。(2023年11月末時点)
<本件に関するお問い合わせ>
認定NPO法人皆繋「ICS垢田家」
山口県下関市新垢田南町1丁目11-11
TEL:083-227-3201 FAX:083-227-3202 Mail:info@minatsunagi.org
担当:萱野
認定NPO法人皆繋本部 (オフィス)
山口県下関市大字冨任91番地 これあらた内
TEL:083-262-1755 FAX:083-227-3202 Mail:info@minatsunagi.org
HP:https://www.minatsunagi.org
担当:田代
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