アンヴァール株式会社 海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化推進に係る日本財団-DeepStar連携技術開発助成プログラムに採択
LNG産出ガスからCO2ガスを分離するPoCを実施。ダイレクトエアキャプチャー・CCS技術に発展
採択されたプロジェクト
「MOF(格子状有機金属化合物)によるCO2回収技術の開発」
*目的
天然ガスとCO2が混在し、CO2濃度条件が異なる環境下である海洋天然ガス井から、MOFを用いて高効率かつ低コストでCO2を回収する技術の開発
*背景
従来のアミン系溶媒を用いたCO2回収方法に代わる高効率かつ低コストのCO2回収技術が望まれている。MOFは現在注目されている素材で、目的の気体だけを選択的に吸着する性質がある。大気中のCO2を直接回収するダイレクト・エア・キャプチャーや水素などの他のガスの分離などにも応用が進んでいる。
アンヴァール株式会社はSyncMOF株式会社,株式会社オメガシミュレーションおよびコロラド鉱山大学、ExxonMobilと共にMOFを用いる技術開発に取り組む。
*方法
1. CO2吸着に高い性能を示すMOFの設計と性能評価
2. シミュレーション上でMOFの特性を時間に応じて表現するモデリング技術の基礎設計
3. 市場ニーズ調査を実施した上で、パイロット試験で実現の可能性と有効性を評価(2~3年目)
日本財団とDeepStar 連携技術開発プログラムとは
日本財団(東京都港区、会長 笹川陽平)は、2021年12月6日(月)(日本時間)に、国際的な海洋技術開発コンソーシアムであるDeepStarと、連携技術開発プログラム設置に関する協力覚書を締結しました。
本協定により日本財団とDeepStarは、再生可能エネルギーをはじめとした環境に重点を置いたテーマで、海洋石油・天然ガス分野の脱炭素化推進に向けた技術開発に共同で取り組みます。2026年までに、最大1000万ドル(約11億円)規模の新たな連携技術開発プログラムを立ち上げ、海洋石油・天然ガス分野の脱炭素化を推進します。
1. 日本企業と世界の主要エネルギー(石油)会社(スーパーメジャー等)が連携して技術開発を実施
2.日本財団は日本企業の取り組みを支援、DeepStarは海洋開発分野の知見・試験フィールドを日本企業等に提供
*今年度採択社(新規・継続)一覧
DeepStarとは
上流企業と呼ばれるChevron(米国)、Shell(英国・オランダ)、Equinor(ノルウェー)、ExxonMobil(米国)、TotalEnergies(フランス)、Petrobras(ブラジル)、Oxy(米国)、JX 石油開発(日本)など、世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う企業や、これら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアムを指します。*1
日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムとは
2016年設立。2030年までに海洋開発技術者を1万人とすることを目的に設立。技術者育成と技術イノベーションを両輪として活動を行っており、近年では、将来的に主力電源化が期待される洋上風力発電分野の技術者育成等にも注力。
SyncMOF株式会社について
SyncMOF株式会社は2019年6月に設立されました。脱炭素の世界的な潮流から、石油に比べて環境負荷の低い天然ガスや水素の利用が検討されています。カーボンニュートラルは人類による石油から「ガス」資源移行への挑戦です。日本では「グリーンイノベーション基金」のもと、当社が製造するガス分離剤によるCO2回収事業がスタートしました。MOFcleanは、当社が納品しているSyncMOF-DACのハンディタイプのガス分離装置です。例えば排ガスに含まれるCO2や、水素ガス中に含まれる触媒被毒性ガスを簡単に除去することが可能です。移動式回収デバイスSyllegoにも技術転用し、市民によるCO2回収に活用されています。G7広島サミット(2023年5月19日-21日)にて、日本を代表する脱炭素技術を有する企業としてSyncMOFの様々な製品を世界に向けて発信しました。
株式会社オメガシミュレーションについて
株式会社オメガシミュレーションは、横河電機株式会社のプラント制御システムのノウハウと、 三井化学株式会社のプロセスシミュレーション技術を持ち寄り、1997年4月に設立されました。現在の出資比率は、横河電機株式会社が85.1%、三井化学株式会社が14.9%です。事業内容は、プラント運転訓練シミュレータやプラント解析・運転・制御支援ソフトウェアの開発、販売、保守です。
ExxonMobilについて
エクソンモービルは、1999年に設立された アメリカ合衆国 の総合エネルギー企業である。 テキサス州 に本社を置く 石油メジャー 最大手であり、 スーパーメジャー と呼ばれる6社の内の一社である。
アンヴァール株式会社について
「日本を資源大国に!」を旗印に、海水の電気分解により発生する水素やバイオマス由来の水素を生成する、火力発電所やダイレクトエアキャプチャー(DAC)など多数の供給源からのCO2をMgとの燃焼反応により固体炭素にし、熱・電力供給とCO2固定化の一石二鳥を狙う、海洋に含まれるマグネシウム(Mg)を採取する特許出願済み技術により採取したMgを国産の低CO2Mgとして自動車やロボットなど次世代基幹産業の構成材向けに供給する、など複合的な取り組みを実現します。これらの事業により日本を資源大国にすると同時に地球全体の気候変動対策にも貢献します。
【会社概要】
社名:アンヴァール株式会社
本社所在地:静岡県浜松市
代表取締役:櫻井 重利
事業内容:資源・エネルギー
設立:2004年12月
ウェブサイト:https://www.aonbarr.co.jp
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