親子の絆を深め・ヘアロスを楽しく伝える~絵本プロジェクト~
生まれつき髪の毛が少ない、幼少期に髪がなくなる「ヘアロス」の症状を持つ子どもたちが、自分のことを理解し「このままでもいいんだ!」と思えるような絵本と読み聞かせアニメを公開
「子どもたちには、髪の毛がない、少ないということでつらい思いを日ごろしている分、
絵本を読んで、笑顔になってもらったり、こんな将来があるんだと勇気づけられるような本があったら
たくさん読み聞かせ、勇気を与えてあげるきっかけになるなと思っていました。」
当事者の子どもを持つ親御さんからもらった言葉から
自分の力や明るい将来を想像できるような絵本を目指し、制作を始動しました。
髪がみんなと違うから辛い。ということで終わることなく、ぽんちゃんだからできることがあり、一人ひとりのその可能性をみんな持っている事を、親や周りの大人が絵本を通じて子供に伝えられる絵本です。
「ぽぽぽのぽんでニコニコとどけ」を親子、学校、幼稚園、保育園などでぜひ読んでみてください。
■企画の目的
2023年に、教育関係者の方にヘアロスの現状や対応策についてなどを知っていただくために、毛髪疾患サポートハンドブックを制作し、教育委員会や教育関係者への講演を通じて約3500名の方にお届けしています。
また、個人への配布として280名ほどにお送りしており、ヘアロスの子どもを持つ保護者やご家族に読んでいただいています。
しかし、生まれつきや幼少期に「ヘアロス」の症状を持つ子どもたちが、自分のことを理解し、このままでもいいんだ!と思えるような絵本は少なく、私たちでつくりたいと思いヘアロスの子どもを持つ親御さん(ASPJ保護者コミュニティ60組・先天性縮毛症・乏毛症ネットワーク冠花の会コミュニティ)などの協力を得てストーリーを考えました。小さい子どもでも楽しんでいただけるように、かわいい絵とリズミカルな言葉で構成しています。
毛髪疾患サポートハンドブックや絵本を通じて、子どもたちに毛髪疾患について知ってもらい、アニメーションを使用することで、子ども自身が見て感じることができるような仕組みづくりをしていきます。また、ヘアロス当事者が講演や読み聞かせ活動を行うことで、幅広い方に毛髪疾患への理解を促進したいと思います。
■企画の内容(絵本)
タイトル:「ぽぽぽのぽんでニコニコとどけ」
脱毛症の女の子、ぽんちゃんが相棒の風のふうちゃんと一緒に、いろいろな人のちょっと「こまった」を「ぽぽぽのぽん」と解決していきます。ウイッグでヘアスタイルを変えたり、ウィッグを脱がせて素敵な帽子をかぶせたり、お悩みによって「なんだそれなら」と素敵なアイテムを出してくれるぽんちゃん。
うれしい笑顔がいっぱいになりみんながスキップをし始めると、たくさんの人が好きなヘアスタイルで楽しむ大きなパレードとなっていきます。
髪がない=ウィッグ という価値観だけでなく、可愛い帽子、みんなでウィッグを楽しむ、つるつるあたまも素敵にアレンジなど、様々な選択肢があり「あなたの自由」でいいということも伝えています。
周囲の大人と子どもが読んだ時に、ヘアロスという個性が「病気で辛いもの」であるか、「その個性が特別なパワー」であるかではなく、見た目や性格、境遇など様々な個を取り巻く状況がすべてその子にしかない、すてきなパワーの源になることを改めて感じてもらい、子どもの可能性について会話してもらう構成になっています。
■絵本制作
絵本制作はNPO法人Alopecia Style Project Japan(ASPJ)がラッシュジャパン合同会社の「LUSH チャリティバンク」助成金に採択され制作を行いました。
株式会社イースマイリーの矢澤修さん、一般社団法人渋谷区SDGs協会の佐々木つぐみさん
2人が所属する、渋谷をつなげる30人の絵本プロジェクトチームSCRAMBLE COLORSのご協力を得ており「渋谷」がひとつのテーマにもなっています。2023年9月には日本で初めての渋谷ヘアロスパレードと啓発イベントを行いました。絵本の中に「渋谷」の街並みや、このイベントの様子を入れ、渋谷区の幼稚園、保育園、小学校などに寄贈し、当事者による読み聞かせにより、ヘアロスの認知を変えていくことを目指しています。
イラスト:エイイチ
■渋谷区長表敬訪問の様子
「ちがいをちからに変える街」というスローガンを掲げる渋谷区。長谷部健 渋谷区長に表敬訪問を行い『ぽぽぽのぽんでニコニコとどけ』の完成した絵本をお届けいたしました。
長谷部区長を真ん中に、記念撮影を実施
表敬訪問概要
日時:2024年6月19日(水)
場所:渋谷区役所
出席者:
SCRAMBLE COLORS
NPO法人Alopecia Style Project Japan(ASPJ)
先天性縮毛症・乏毛症ネットワーク 冠花の会
内容:絵本のご紹介
■渋谷区教育委員会教育長表敬訪問の様子
7月3日(水)に渋谷区役所へ赴き、伊藤教育長へ絵本のご紹介をさせていただきました。
渋谷区内の小学校にヘアロスに関する教材を寄贈させていただくとともに、今後は、探究「シブヤ未来科」などの探究学習や人権教育の一環として、子どもたちにヘアロスについて知ってもらう機会を提供していくことを目指しています。
伊藤教育長を真ん中に、記念撮影を実施
表敬訪問概要
日時:2024年7月3日(水)
場所:渋谷区役所
出席者:
SCRAMBLE COLORS
NPO法人Alopecia Style Project Japan(ASPJ)
内容:サポートハンドブック・絵本のご紹介・講演のご紹介
■ヘアロスを伝える絵本・アニメーション読み聞かせ動画
株式会社イースマイリー協力の下、チャンネル登録者数7.8万⼈&⽉間100万再⽣を超える絵本読み聞かせ動画チャンネル「きっずちゅーぶ」にて
https://www.youtube.com/@kidstube_ch
「ぽぽぽのぽんでニコニコとどけ」の読み聞かせ動画を公開しました。
https://youtu.be/F3rw4s7q41s?feature=shared
■ヘアロス啓蒙活動の実施状況(サポートハンドブック・絵本を通して)
当事者の声
「今まで職場では髪の毛について話すことはありませんでしたが、交流会でサポートハンドブックを手にし、職場の保育園の先生方に思い切ってサポートハンドブックについて説明をしました。
すると、保育園の園児たちにも話す機会をいただくことになり、改めて自分のことも振り返りながら
子どもたちにも伝えることができました。
こんなカミングアウトが人生の中で訪れるとは予想にもしなかったことですが、人権問題について考える機会にもなり、毎年やってもらいたいと声をかけてもらっています。」
親子の声
「ぽんちゃんのかわいい魔法や、歌は耳に残りやすく、3歳の子供も「ぽぽぽのぽん」と楽しそうに口にしてくれます。歳とともに、考え方も本人も親も変わってくると思いますが、この絵本を通じて今の子どもの気持ちを聞いてみたり、親が子どもをとっても大切に思っていて、こんな素敵なところがだいすきだよということを都度伝えていけたらいいなと思っています。」
当事者以外の声
「講演を伺い、周囲に脱毛症の方はいたので知ってはいたのですが、乏毛症や脱毛症などの症状があることを初めて知りました。約一年後、息子が小学生に入学した際に、乏毛症の子どもがいたので、サポートハンドブックも合わせて理解を深められていたので、息子にもわかるように伝えていこうと思いました。本当に知っていてよかったなと思っています。」
「当事者の方がお友達にいたので、誘っていただきヘアロス啓発イベントに参加しました。カミングアウトしてもらったことも嬉しかったしヘアロスについて子どもと一緒に理解できたことも嬉しかったです。
地元に帰省した際に知り合いの方がウィッグ姿になっていることがわかり、数か月前に急に脱毛してしまったと聞きました。おしゃれな帽子があることを知っていたので、早速かわいい帽子を選んでプレゼントすることができました。」
■協賛企業
株式会社プリシラ
株式会社Berry&Rose
花王株式会社
渋谷新聞・原宿表参道新聞
株式会社クロスオーバー(アクアドール)
京越株式会社(ブライトララ)
ルアン株式会社(スーパーミリオンヘアー)
■関係データ・調査
2023年4月19日(水)~4月30日(日)「毛髪疾患に対する意識調査」アンケート実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000083154.html
■関係者・資料
・NPO法人Alopecia Style Project Japan(ASPJ) https://aspj.site/
・先天性縮毛症・乏毛症ネットワーク 冠花の会 https://www.kannanokai.com/
・毛髪疾患サポートハンドブック WEBサイト https://aspj.site/shb/
・2023年度ヘアロス啓発イベント・パレード開催報告
https://camp-fire.jp/projects/670376/activities/519563
■協働制作・監修
SCRAMBLE COLORS
渋谷をつなげる30人(一般社団法人つなげる30人)
■イラスト
エイイチ https://a-ichi.jp/
■印刷製本・動画制作
株式会社イースマイリー
■助成金
ラッシュジャパン合同会社 「LUSH チャリティバンク」
https://weare.lush.com/jp/lush-life/our-giving/charity-pot/charitybank-guideline/
<関係記事>
毎日新聞:毛髪疾患 NPOがハンドブック 大分市に1000部 子供の悩み、学校での支援…… まずは先生が学習 /大分 https://mainichi.jp/articles/20230930/ddl/k44/040/226000c
・教育新聞 https://www.kyobun.co.jp/article/20230707-01
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