SVPインサイト 新たな消費行動を牽引するZ世代といま起きている3つの大きな変化
~現代の消費者行動(後編)~
会員制マーケットリサーチサービスを提供している、株式会社SVPジャパン(本社:東京都中央区、代表取締役社長:橋本 雅、以下「SVPジャパン」)は、「現代の消費者行動に関する調査分析」と題して、主要世代の消費者行動のトレンドを把握することを目的に、年2回の定点観測を実施。2024年3月から7月に実施した調査結果に基づき、今回はその総括として、消費市場で注目すべきZ世代といま起きている大きな変化について言及する。
《調査概要》
調査タイトル: 現代の消費者行動に関する調査分析
調査目的:一般消費者へのアンケート調査を通じて、現代の消費者行動を明らかにする
調査方法:WEBアンケート
調査対象:
・ベビーブーム世代:1947-1964年生まれ 800名
・X世代:1965-1980年生まれ 800名
・Y世代:1981-1996年生まれ 800名
・Z世代:1997-2004年生まれ 800名
・新高収入層 800名
→パワーカップル 30~49歳(既婚者) 400名 (条件)共働き/世帯年収1,500万円以上
ニューリッチ 30~49歳(未婚者) 400名 (条件)年収1,500万円以上
有効回答数:合計4000名
調査機関:アイブリッジ株式会社
■情報源と購買チャネル
買い物をする際に重視している情報源として、インターネットとテレビが最も高い。それに店頭と家族・知人からの情報が続いており、SNS・ブログは利用率21.8%の5位となっている。
ただ、重視する情報源に関しては、世代ごとの好みが大きく異なっている。インターネット情報は、全ての世代で重視されている共通項であるが、年齢が高い世代ほどテレビや店頭など旧来型チャネルを好み、年齢の若い世代になるほど、SNS・ブログの活用が一般化している。
SNSの活用については、購買チャネルでも世代間の差がある(図9)。SNSを最も活用しているのはZ世代で、ソーシャルコマースはECと同レベルの重要チャネルになっており、ライブコマースの利用率も他世代より高い。それに続くのがY世代で、X世代とベビーブーム世代は大きな後れを取っている。
消費者の購買プロセスにおいて、ベビーブーム世代など年齢が高い世代でもインターネットとECは一般化しているが、SNSの活用では、世代間で大きな隔たりがあり、今後も上の世代では、SNSの重要性は高まらない可能性が高い。
■新たな消費行動を牽引するZ世代
消費者支出や意欲、行動など全ての消費活動において、世代間の違いは明らかに存在している。例えば、過去1年の消費支出は、X世代とZ世代で増加が高く、一方、ベビーブーム世代では低くなっている(図2)。
世代ごとの消費支出の特徴としては、ベビーブーム世代とX世代は、食関連の消費が増加したことで、それ以外のカテゴリーでの支出を減少させているが、Y世代とZ世代は、ある程度全てのカテゴリーで消費が増加している。当社の調査では、15のカテゴリーで消費の増加指数を見ているが、ベビーブーム世代では15のうち13項目で減少、他方、Z世代は、15のうち12項目で増加しており、消費に対するアプローチが異なっている(図10) 。
購買の決定においても、世代間の違いは明らかで、ベビーブーム世代とX世代は、全てのカテゴリーで、価格と品質を重視しているが、Y世代とZ世代は、それらの世代よりも価格感度は低く、ブランドやデザインなど付加価値を評価する傾向にある。特にZ世代は、ブランドやサステナビリティ、デザイン、周りからの評判を重視する傾向が強い(図11)。
■続きは、こちらからご覧ください。
《本レポートの構成》
・情報源と購買チャネル
・新たな消費行動を牽引するZ世代
・新たに台頭する高収入層による積極的な消費
・消費市場で起きている3つの変化
・企業が直面している課題
株式会社SVPジャパン
代表取締役:橋本 雅
所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-9 宮前ビル2F
設立年月日:1974年7月1日
事業内容:会員制のビジネス情報提供サービス
URL:https://www.svpjapan.com
X:https://twitter.com/svp_japan
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